【ちまたの声~「バカヤロウ解散」…その正体】
解散を決めた安倍首相は「アベノミクスを批判するんなら何か代案を出してみろ」と言ったり、メディアに出かけていって、公然と毒付きはじめているようだ。自分からNHKへの介入操作をしておきながら、解散を批判するメディアに登場して、VTRで流される「国民の声」に噛み付く。この方、少々精神状態がおかしい。全員から褒めてもらい、大政翼賛してもらわないと気がすまない、とっちゃん坊や的な性格のようだ。http://news.livedoor.com/article/detail/9487062/
そう...、文句だけをいう権利もあるし、文句があるのなら代案を出せ、という権利もある。野党なら他党の政策を批判する場合、実現可能で現状より優れた代案を具体的に提出するべきだろう。だが、首相が国民の意見にいちいち噛み付くなど、異常だ。
どちらにしても、このタイミングのこの言動、明らかに安倍晋三氏の「思考回路」はおかしい。
「代案を出せ」とは本来、国会で野党にいうべきことだ。そのために国会があり、有識者懇談会なども開催し、膨大な税金を消費している。事実、増税延期という「誰かの代案」を自分で採用しているではないか。アベノミクスの修正を自分で実行しているのだから、本来なら、引き続き説明責任を果たしながら修正を実行すればいいだけの話だ。それを自らストップしたということは、事実上の「政権放り出し」である。病んでいる。

【マタ出た! 首相の “逆ギレ気質“ に翻弄される日本】
この首相個人に特有の「逆ギレ気質」「超権力志向」から来る短絡行動…。
2007年9月12日、二日前の9月10日に国会で所信表明演説を行ったばかりの安部氏がいきなり首相と総裁の両方を辞任すると会見した時には、すべての国民が仰天した。「体調」を理由にしているが、実際は違う事など言うまでもない。そんな超無責任な辞め方をした首相が、飽きもせずもう一回首相をやるところに資質としての無節操な権力志向が見えるし、同時にこんな無節操を許すこの国の体質も、相当おめでたい。今もって旧軍の無責任体質を引き継いでいるとも言える風土だ。
あの投げ出し会見をテレビで見た人の多くの脳裏には、今再び、「この人、またもや政権を投げ出したんじゃないの?」との疑惑が想起されている事だろう。こういう短絡キャラの政治家が、集団的自衛権を口にしていること自体が実に危険である。奉仕活動なら嫌ならすぐにやめればいい。だが仮にも一国の首相だ。あなた、これで飯を食ってるんでしょうが...。もう恥の上塗りはやめましょう。

【本来、必要のない “解散“ を今やるのは?】
そもそも、来年秋に予定していた2度目の消費増税を先送りすることを安部氏が自分で決定したなら、もはやその点では野党と大して争点がない。それでも増税が云々と言い、「信を問う」などと言いつつ解散するというのは、実のところ、「政権投げ出し」の糊塗策ではないのか? 首相個人の「二度目の政権投げ出し」の「予兆」を察して、与党の取り巻きが手前味噌な理由がつく時期におさめただけかもしれない。後釜を狙っている人間はわんさといるから、安部首相のご乱心と心中するつもりもないだろう。或いは、旗色が悪くなり投げ出したくなったが「またか」と言われるのも嫌で、先を見越して首相自身が術策を巡らしたか…。だが、いずれにしても短絡的である。後からついて来た「与党の選挙戦略論」は、更に利己的な党利党略だ。まともな神経では理解不能で、「馬鹿野郎解散だ」とチマタで言われるのも当然だ。おそらく「二度目のご乱心」を、与党の破局につなげたくないという苦肉の策が、年末のクソ忙しいときに強行される解散選挙だ。真冬の寒い中、投票所に行くのは、投信や株の価格が下がっては困るアベノミクスの支持者が相対的に多くなるのではないか、という、いやらしいほどの胸算用もあるかもしれない。まさに国民をシラケさせれば、シラケさせるほど、それだけ与党に有利になるという「先読み解散」である。

【信を問う、というより、国民に踏み絵を踏ませるイヤらしい発想】
一応、「綺麗に」党利党略論を語れば、次のようになるのかもしれない。
安部氏は実は崖っぷちに居る。今解散しないと、来年秋の自民総裁選で脱落する可能性が高い。なぜなら、来年4月には統一地方選がある。統一地方選の後はそうでなくても地方議員が疲弊し、更には地方選で旗色の悪い自民党が衰退イメージを露出させる可能性が高い。再来年には参院選挙があり、そこにぶつかると二つの選挙となる。来年2015年に与党は集団的自衛権の関連法案を狙っているが、その後の選挙はもはや安心できない。それに、あと半年から1年の間に日本経済が更に大きく失速する可能性も少なくない。19日に公表されたFOMC議事録では日本景気の下振れリスクの高まりが指摘されている。今後仮に景気減速感が強まれば、因果関係が明白となり、与党にとっては最悪な条件となる。
要するに、政権維持のためには、株高に喜んでいる層(いつ経済失速で敵になるかわからない層)が残存しているウチに票を頂いておこう、という算段だ。彼らがいつ破産しても所詮、自己責任だ。
ただ、どうまとめても、「美しくない」政治家の利己的姿しか見えてこない。

【日本経済より軍事を優先している安部政権】
それでも与党が、首相のご乱心を糊塗したいのなら、「増税」云々とごまかさず、以下のように政治目的を説明すべきだろう。
「本当の目的は、来年以降の集団的自衛権の関連法案の強行という天王山です。それが  “戦後レジュームの克服”  を掲げる安倍政権の戦略的政治目的です。株高はそれを完遂するため、中間層以上の小金持ちの票をこっそり頂く手段でしかありません。では、なぜ集団的自衛権か? それをやらないと安倍晋三の名前は後世に残りません。しかしそれは安部首相個人の事情です。それ以上に、この “ 軍事的積極政策 ”  はいったん下野した我が党が再浮上する上での死活的政策イメージです。別に誰かが望んでいるという類のものでもありませんが…。いや、大変ありがたい事に、野党の一部が、“米国追従路線“ と、勝手に説明をつけてくれて、わが党の説明を省いてくれています。そして国民に反米民族主義的なプロパガンダの代行をも、してくれています。ですが実はというと…、我が党の必要に応じて創り上げただけの政策です。“国の誇り”とか“愛国”という言葉に熱狂する人の使い勝手の良さを我が党は一番よく知っています。そのまんま言うとまずいので、言葉を入れ替えて “ 積極的平和主義 ” という新語を発明しました。我が党がそれを完遂したら後は自然に日本人に火の粉が舞い落ちる時代になります。例えば、災害救助で助けてくれる自衛隊員が、中東まで出かけていって、ISISみたいなのに首切り処刑でもされたら、みなさん黙っておれないでしょ? そうなれば、かつてのブッシュ政権時のように国民の方から進んで “復讐や報復を唱える” タカ派政党のプロパガンダを支持するようになりますから...とくに努力しなくても簡単に政権獲得のチャンスが巡ってきます。我が党にとっては実に楽な時代の到来です」
 
【テレビに出て、有権者に噛み付く総理】
こういった、「決して他人様には言えない政治目的」を隠したい気持ちはよくわかる。が、そのために、「経済の代案出してみろ」などと公言し始めるなら、国会なぞモトから要らないという類の言説を首相が口にしていることになる。同時に、それは有権者である国民に向かって挑発的に「ふみ絵」を要求している姿でもある。

この時点で首相の資質としては失格だ。だが、失格政権を再選することに結果的に手を貸すことになる民主党他の野党の危機管理能力の無さもまた、呆れるほどの罪である。「やれるもんなやって見なさい」「安部さんの政策は古いんです」「暴走ストップ」などと抽象的なことばかり言って虚勢をはっている場合ではない。次は絶対に4年くらい続く政権を目指すという覚悟が野党にあるのか? 洗練された仕事師にならないと、野党もまた、議員報酬を浪費しながら国会に居座る「ゴク潰し」とのそしりを免れない事になる。