市 民

森永ヒ素ミルク中毒事件は、昭和30年(1955年)に日本で発生した、森永乳業の粉ミルクによる乳幼児の大量死亡・被害事件です。 森永は、猛毒のヒ素が混入した産業廃棄物由来の第二燐酸ソーダを、製品が新鮮であるように偽装する目的で赤ちゃん用粉ミルクに添加したため、1万2千名以上の膨大な被害者を生み出し、1年以内に131人の赤ん坊が死亡するという世界最大の食品公害となりました。未だに多くの被害者が理不尽な扱いに苦しみ続けています。

2015年08月

MC、ML印からの砒素中毒被害者を闇に葬ったまま?!
「救済」は記憶の薄れた国民をだますプロパガンダか!

http://morinaga-hiso.blog.jp/archives/1034015475.html#comments
「いじめと差別が蔓延する日本~公益財団法人「ひかり協会」の複数職員による差別暴言の記録」
の記事に関して、以下二通の情報がコメント欄に寄せられた。

1.
6月22日の朝日新聞、【キーワード】にはヒ素ミルク製造は森永乳業徳島工場とかいてありますが、これはすこしあやしくなってきました。というのは1973年6月3日付の同紙には「MC、ML印の患者7府県から28人も報告」とあります。記事中にはMC患者のうち5人が登録患者になっていると報道されているからです。MC(平塚工場製)、ML(長野工場製)で両工場はβミルクを製造していました。朝日新聞は、自社の報道と矛盾することを平気で書いていることをどう釈明するのでしょうか。
(記録マニアさん 2015年07月31日 11:10 指摘投稿)


2.
1973年6月2日の毎日新聞記事によると「被害児の認定に新事実 会社の作った患者名簿にMCの18人掲載」とあるよ。MCを長男に飲ませていた黒田耕司さんの話 「黒田さんは18人で神戸市ベータドライミルク中毒者同盟を発足、会社と交渉してそれぞれ治療費や〝見舞金〟を受け取り、全員症状が軽かったこともあり、同盟は二カ月ほどで自然解散した」と語っている。(略)森永はMCによる患者を認めていないのに、(略)昨年各家庭を回り、その後の容体を問い合わせていることがわかった。(後略)
(記録より記憶さん 2015年08月06日 11:03 指摘投稿)

3.
当ブログ側で提供情報を精査した結果、以上2点の指摘は、すべて事実であるとの裏づけがとれたので、記事として立てることにした。今年は、事件発生60周年という節目の年。「国民の生命財産の安全」を声高にする国、及び、権力監視機能を発揮すべきメディア、その両者が追跡すべき重大な事案であると考える。
マスコミ関係者におかれては、被害が全て「徳島工場製」に限定されているかのような表現には、ご注意いただきたい。

参考資料:1970年代以降、森永乳業が被害者団体を腐敗させたのち、
再度、被害者へ開始している政治弾圧↓

http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/morinaga-hiso-higaisya-dantai-no-huhai01.htm

追記: 森永乳業株式会社殿:
釈明等受け付ける。その際、透明性を担保するため、当ブログコメント欄へ社名・連絡先及び担当者氏名明記の上、書き込みされたし。

(11月3日時点で全く対応なし)

以上

NHK ETV特集
【アンコール】薬禍の歳月

~サリドマイド事件・50年~

ETV特集・選「薬禍の歳月~サリドマイド事件50年~」 .  
2月28日(土)午前0時00分~午前1時30分 
7月11日(土)午後3時00分~午後4時30分  NHKオンデマンドで配信中
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2015/0221.html

日本の薬害事件の嚆矢(こうし)とされる「サリドマイド事件」。安全と宣伝された薬を飲んだ母親から、重い奇形を背負った子どもが次々と生まれた。その責任を国と企業に問うた裁判は、因果関係を巡って10年ものあいだ争った末、和解に終わった。それから40年。裁判を闘った親達の多くはこの世を去り、当時、子どもだった被害者の平均年齢は50歳を超えた。事件は何をもたらしたのか、そして、被害者は、薬害を背負った人生をどう生きたのか。今、被害者みずからの手によって、その問い直しが始まろうとしている。去年6月、サリドマイド被害者を対象にした国による実態調査の結果が公表された。最新の医療機器を使った検診や、聞き取り調査などによって浮かび上がったのは、これまで知られてこなかった多様な障害の数々だった。外形的な奇形に留まらない内臓や骨、血管などの奇形、障害を補うための無理な体の使用による二次障害。40年前には想像だにしなかった被害の発生が裏付けられたのである。
番組は、最新の調査報告で裏付けられたサリドマイド被害の実態を報告。事件に再び向き合い始めた被害者らの姿を見つめながら、半世紀を経ていまなお続く「薬禍の歳月」を描く。

語り:渡邊佐和子アナウンサー
(内容89分)

40年後の被害を明らかにしたサリドマイド被害者の取り組み。
一方で40歳(年)以降の症状は「ヒ素ミルクと関係なし」とし、「加害企業に感謝する被害者」を喧伝しながら、被害の過少評価にひた走る某「救済基金」の姿は対照的かつ陰惨だ。

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