ブログ「世に倦む日日」で以下のような論稿が発表された。(2014.2.18 23:30)
現在の政治状況をよく捉えた重要な問題提起だと思われるので、一部をご紹介したい。

「左翼の壊死 - ミネルバの梟、大江健三郎と辺見庸、ノーサイド」
http://critic20.exblog.jp/21691135/

「…(前略)…結論から言って、宇都宮健児の立候補と一本化拒否は、市民に対する裏切りであり、戦争へ突入しようとする安倍晋三の権力への左側からの幇助と加担の政治的行為だ。左翼は自らそれを選択し、正当化し、その政治を強行し、その錯誤を阻止すべく動いた市民や知識人を乱暴に排除し封殺した。卑劣な脅しをかけて屈服させようとした。<業界左翼>、<東京左翼>、<学閥左翼>の三範疇が広く人口に膾炙されるとき、「左翼の壊死」は確信となり通念となることだろう。 
…(中略)…
マルクス主義は日本では死亡している。今日、このことを疑う者はいないはずだ。NYSEの暴落でも起これば、2008年のリーマンショック時のように、経済学の分野では一人か二人が息を吹き返し、マスコミや論壇に顔を出し、マルクスの世界恐慌論の予言を紹介する場面があるかもしれないが、少なくとも政治学ではそれはない。マルクス主義の蘇生や復活は絶対にない。死滅している。今回、漠然と思いが浮かんだのは、大江健三郎と辺見庸という問題だった。1月からの一本化論争で、大江健三郎が発言する機会がなかった。鎌田慧と澤地久枝が一本化に奔走する中で、3.11以来、日本の脱原発運動の先頭に立ってきた指導者の大江健三郎が、一本化に賛成とも反対ともコミットすることがなかった。賛成と言わなかったことも残念だし、それ以上に、この重要な問題で口を閉ざし、局外中立に身を置いたことに私は不本意だ。若くて先のある政治家の山本太郎が、ここで沈黙を守るのは仕方ないし、賢明な保身の選択と言える。しかし、79歳で戦争体験のある大江健三郎が、83歳の澤地久枝や99歳のむのたけじの絶叫を聞きながら、無言で通して場を凌ぐということが許されるだろうか。一本化派の市民も、反一本化派の左翼も、大江健三郎の言葉を聞きたかっただろう。結論は中立でもいい、反一本化(宇都宮派)でもいい、結論ではなく、この重大な事件に遭遇した責任的当事者として、大江健三郎の思考と判断を知りたかった。

大江健三郎は、知識人としての責務を引き受けて、ここで言葉を発するべきだっただろう。どんな発言をし、どんな立場に立ったとしても、必ず非難と罵倒の攻撃のみが返ってきて、苦痛と屈辱だけが残る結果になったに違いない。けれども、知識人はそこで態度を示し、責任を果たさないといけない。今回の問題は、単に脱原発にとってだけでなく、それだけ大きな歴史的転換点だった。最近、辺見庸は、戦後左翼の欺瞞を口汚く罵る中で、大江健三郎の名前を挙げて指弾していた。私は、このことを不快に感じ、記事でも指摘していたのだが、今回、<業界左翼>、<東京左翼>、<学閥左翼>と、心の中にあった言葉を書き並べ、柱にして地面に打ち立て、3本の柱の上に視座を設定して眺めると、見方が逆転して辺見庸に接近していることに気がついた。大江健三郎は、どうすれば脱原発を果たせると思っているのだろうか。毎回、「さようなら原発」の集会の演壇でスピーチをしながら、この国で脱原発をするのはいつで、それはどんな政治だと考えているのだろう。もし、宇都宮健児と同じく、「一回や二回の選挙じゃできない」「何十年も運動を続けることが大事」という考え方を持っているのなら、脱原発運動の指導者を任せることはできない。市民運動を党派の道具にすることは、知識人が率先して阻止すべきことである。
…(中略)…

今回の都知事選も、時間の流れの中で埋もれ、土を被され、なるべく掘り返されず、検証や意味づけをしないように、つまり一人一人が忘却に努めることになるだろう。この政治戦で、少なくない者が傷ついたはずで、さらに傷つく事件が続くだろう。傷つけば傷つくほど、人はそれを忘れようとするのである。ノーサイドだと言うのだ。今後、都知事選については、ノーサイド主義が跋扈し、総括はするなという圧力が左翼の<業界>を覆うだろう。


何となれば、真摯に正面から総括に及べば、<業界>が壊れてしまうからである。左翼の<業界>に寄生している者たちには、それはメシの食い上げであり、したがって、ノーサイドを喧伝して割れた皿にガムテープを貼るしかないのだ。
…(中略)…
今回の都知事選は凄絶な内ゲバだった。36年前の1978年の京都府知事選も、基本的に内ゲバの政治事件である。内ゲバと厳しい敗北。敗北が、次の政治の条件を作る。」

(太字化は当ブログ管理者が実施した)

【資料】
「業界左翼」が市民を攻撃する姿と(元)取り巻き達の「見て見ぬふり」のリアル…
【市民が岡山地裁へ提出した公文書】
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/nose-sosyou-genkokugawa-jyunbisyomen3-pdf.pdf
「左翼ムラ」の政治犯罪は以下の裁判で原告市民が提出した公文書に明確に記載されている。
→結果は一般市民側の勝訴
能瀬訴訟一審 http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/nose-sosyou.htm
能瀬訴訟控訴審 http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/nose-sosyou-stage2-kousosin.htm 


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