市 民

森永ヒ素ミルク中毒事件は、昭和30年(1955年)に日本で発生した、森永乳業の粉ミルクによる乳幼児の大量死亡・被害事件です。 森永は、猛毒のヒ素が混入した産業廃棄物由来の第二燐酸ソーダを、製品が新鮮であるように偽装する目的で赤ちゃん用粉ミルクに添加したため、1万2千名以上の膨大な被害者を生み出し、1年以内に131人の赤ん坊が死亡するという世界最大の食品公害となりました。未だに多くの被害者が理不尽な扱いに苦しみ続けています。

カテゴリ: 自由と民主主義の展望

 虎頭要塞日本側研究センターが、2008年に中国社会科学院・国境要塞研究所と共同実施した第9回国境軍事要塞群日中共同学術調査で、満洲とソ連の国境地帯に構築された要塞線の中で15番目に位置づけられる要塞(存在自体が疑われていた)である「大興安嶺要塞」が発見された。

世界史上に残る巨大要塞線
 今回、その築城部隊長の親族の証言を戦後初めて朝日新聞大阪本社がスクープした。事実が淡々と証言されている。関東軍が満洲に15箇所にわたって構築した地下要塞群は、軍が、国内ではなく、海外に構築した近現代の要塞としては他に例をみない大規模な軍事的構築物だ。

 試しに海外の事例をひいてみる。軍が国内に構築した要塞線の最大のものはフランスの「マジノ線」で、国外に構築した例としては、ナチスドイツが構築した「大西洋の壁」がある。だが後者は、砲台と半地下のトーチカで構成されるもの。地下の複雑構造をなす、いわゆる地下要塞の連続線とはいえない。たぶんにプロパガンダが先行しており、満洲の要塞には及ばないと思われる。もちろん、ノルマンディ上陸作戦時には連合国欧州派遣軍の兵士に、その火力で、多大の犠牲を与えた。(勇敢に喧伝されるD-DAYも、最前線に展開させられ消耗品としてあつかわれたことに対する無念な思いに悩む兵士がいまだに大勢居る。)
 さらに大国が国外に構築した軍事施設の例としては、ソ連軍が対日侵攻作戦準備として、モンゴルの草原の中に築いた、巨大基地群がある。最新の知見に基づくと急造陣地をふくめて合計五箇所。これらは半地下構造の壕と長大な対戦車壕を装備したものであり、全部あわせると、東京の山手線沿線内の面積の5個分という世界最大級の軍事基地となる。
 日本は傀儡国家・満州国に、それと対峙したソビエト政権は衛星国・モンゴルに、いずれも世界有数規模の軍事施設をつくった。この日ソ両国の歴史は、巨大な謎として、いまだ大陸の大地の中に眠っている。http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/2015-70anv-13kai-ww2end.htm

 関東軍の築城した軍事要塞線は、構築(築城)の段階から最高機密扱いで、極秘裏に構築されたため、いまだ詳しい資料が発見されていない。すでに処分されて存在しないと思われる。構築には莫大な規模の中国人労工が使役されたが、その規模も、犠牲者もいまだ正確なデータは不明である。
 つまり、世界有数のこの要塞線の全貌は、いまもって解明されているとはいえないのである。繰り返しになるが、今世紀に入ってようやく15番目の要塞である大興安嶺要塞の存在が確認されたばかりである。

 さらに、この記事は、本編以外で興味深い記述がある。デジタル版(朝日新聞デジタル)で掲載されている内容である。
http://digital.asahi.com/articles/ASK8T52FVK8TPTIL01L.html
                 
以下に続く


大興安嶺要塞 築城証言 ps圧縮872KB

 「…山家さんの父は山家正大佐(1889~1945)。…(中略)…
 学生だった山口淑子(李香蘭)を歌手として満州映画協会に紹介したことや、「男装の麗人」川島芳子との連絡役で知られた北支那派遣軍将校の山家亨中佐は、山家大佐のいとこだった。…」

 この記述から読者はさまざまなことを読み取るだろうが、私は、中国戦線や満洲国での極秘作戦が、身内や同郷のごく親しい間柄の人々によって担われた他の事例を思い出した。もちろん実際の関係性はケースによってまちまちだが…。

 このいわば、陸軍エリート層に属していた山家大佐。彼の四女である和江さんが口をひらくには、相当の覚悟を要したに違いない。
 彼女が証言へ向かったきっかけが何であるかは推し量るしかない。だが、彼女も、おそらく戦没者の声なき声に、静かに、真剣に耳を傾け続けてきたのだ。インパール作戦から生還した兄上の伝記執筆への協力は、それをうかがわせるに十分だ。
 いずれにしても、これは、歴史の深い闇に光を当てる、勇気ある証言である。

 おびただしい戦没者が他界する前に抱いたであろう激しい恐怖と痛み、無限のやるせなさ…。彼らの「なぜこんな死に方を余儀なくされるのか?」という無念に応えようとする山家和江氏のひたむきなお気持ちに、心からの敬意を表したい。

参考記事 【特集】対日侵攻の残像
http://www.asahi.com/topics/word/%E5%AF%BE%E6%97%A5%E4%BE%B5%E6%94%BB%E3%81%AE%E6%AE%8B%E5%83%8F.html?iref=pc_extlink
ラストエンペラー極秘の護送
http://livedoor.blogimg.jp/mmkmuse/imgs/e/c/eca254c3.jpg

虎頭要塞日本側研究センター
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/kotou-top.htm
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/framepage5.htm


 虎頭要塞平和祈念館について地元紙が紹介をしてくれた。
 開館から7年、実に多種多様な方々に参観していただいている。
 当館は事実主義なので、参観にあたってのお互いの礼節のみを大切にしており、思想信条にはこだわらない。
 誠実に歴史に向き合い、戦没者を思うことのできるニュートラルな若い方々も多くこられている。多様な価値観の交流はとても勉強になる。
 この世は一色で構成されていないし、また構成されるべきではない。一色の予言的価値観を妄信する全体主義が、数千万人単位で人間を紙くずのように死に追いやった痛苦の歴史を忘れるわけにはいかない。
 ここに掲載して、感謝のしるしにかえさせていただきたい。

山陽新聞 コラム「滴一滴」
http://livedoor.blogimg.jp/mmkmuse/imgs/c/3/c300a337.jpg

山陽新聞夕刊3面 「うちのモノ語り」
http://livedoor.blogimg.jp/mmkmuse/imgs/7/a/7a50e108.jpg




森永ヒ素ミルク中毒事件資料館/虎頭要塞平和祈念資料館の定期開館日ですが
本年は、8月27日(日)午前10時から午後5時までです。

注)
1945年8月26日は旧北満・虎頭要塞の玉砕=第二次世界大戦における組織的戦闘の終結日。
そのちょうど10年後の
1955年8月24日は岡山県など西日本を中心に全国規模で発生した森永ヒ素ミルク中毒事件の、岡山県による公式発表日です。
(なお当館には、駐車場・トイレはありませんので、あらかじめご了承下さい)


【山陽新聞コラム「滴一滴」 2017年8月24日 朝刊】(クリックすると拡大します)


虎頭要塞 山陽新聞コラム 滴一滴20170824-3


【定期開館 報道 /山陽新聞記事 2017年8月16日】(クリックすると拡大します)
虎頭要塞平和祈念資料館&森永ヒ素ミルク中毒事件資料館

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【直近参考記事】
洗脳広告代理店「電通」の社会犯罪
http://morinaga-hiso.blog.jp/archives/1062333328.html
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森永ヒ素ミルク中毒事件資料館
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/hiso.htm
虎頭要塞日本側研究センター
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/kotou-top.htm

「日本一の落書き県」といわれた岡山
 15年前、岡山は「落書き日本一の県」といわれ、街頭犯罪も高めで推移していた。落書きはところかまわず、壁という壁はすべて落書きで埋め尽くされ、その内容も犯人の無意味なサインを書きなぐるものから、人種差別や部落差別を助長するものまで、見境ない状態だった。

人種差別、猥褻落書きに住民憤慨
 その現状に憤った住民が所属・職種を越えて結集、自然発生的に活動が始まった。フィールドワークの手法で落書き問題を調査分析した。調査隊はご近所の落書き消しを何度もやるなかで、さまざまな問題点を把握した。その中で、対策案もいくつか練り上げられていったが、議論だけでは話がもつれるばかり。
 あれこれ議論していても落書きは増える一方であり、とりあえず消そうということで、中央南小学校のPTAが全面協力してくれ、落書きの消去活動(100人規模)がスタートした。それは回を重ねるたびに大規模になり、県も支援してくれ、全県規模で展開されるようになった。市井の市民一人ひとりが、この問題に声をあげ、アクションを起こした。今では、落書き対策は全国に広がっているが、発足当初は、落書き犯罪の性質が広く啓蒙されておらず、落書き調査隊の活動もさまざまな形容でもって冷笑の対象とされることも多かった。
 その意味では、2002年春に「落書き調査隊」を発起した地域の一般市民、防犯ボランティアや議員有志、NPOの気概は特筆に価するといえる。

落書き調査隊のスタンス
 落書き調査隊は名簿も縦割り統制もない。そもそも落書きを消すことを目的にしていない。本来は調査のために立ち上げたものだ。それに、地域に対して「消してあげている」という恩着せがましい気持ちもなければ、「誰かに消してもらう」という依頼心とも無縁。逆に、「頼まれたから消す」ということもしない。落書き消しはあくまで物件の所有者が責任の最小単位であることにはかわりない。ただ、地域として問題を把握し、自分たちの地域を自分たちで守るためには、地域住民としての危機意識とプライドを再構築しなければならないと考えた。
 活動は、あくまで、一人ひとりがやりたいときにやれるだけ、のノリで、警戒監視だ。「自発性」を最高の価値とするボランティア本来の精神だ。この一点だけは、誰からなんと言われようとも堅持してきた。
 もちろん、消す場合は大量の資材を使うため、結束した行動をとった。たまたま、回を追うごとに大掛かりな体制となり、市内中心部の落書きを徹底消去する「一斉消去作戦」は行政の支援もあって、全県にひろがった。作業は大まかにマニュアル化されており、誰でもわかるようにポイントを押さえたものを岡山県が配布している。現在はデジタル版↓ 
   http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/357281_1870138_misc.pdf

落書き日本一から落書き対策先進県へ
 地域の町内会、子供会、婦人会から、消防団やPTA、そして大勢の若手警察官も、ボランティアで落書き消去活動に参加した。行政職員も知事も市長も、みんなペンキまみれになりながら、率先して落書き消しに挑んだ。まさに岡山発、全国初の動きであり、この活動はまもなく、各社の報道によって、日本全国の落書き犯罪に悩む自治体住民にノウハウを伝え、希望を与えた。数年で、岡山県は「落書き対策先進県」といわれるようになった。この活動の主人公はあくまで一人ひとりの市民。さまざまな市民が、この難問に、知恵を絞ってあたり、他社批判に終始するのではなく、自らの責任を自覚して行動した。

落書きは街の異常の「視える化」
 今では、岡山県に関しては、往時の状況はまったく想像できないほどにまで現状回復がなされている。もし仮に、一夜にして往時の落書き氾濫状態が現出すれば、驚きのあまり町中がパニックになるだろう、というほどの変わりぶりだ。
 だが犯罪に油断は禁物。犯罪者がいなくなったわけではなく、現在も落書き犯罪は継続的に行われている。落書き犯罪は、重犯罪を引き寄せる効果があり、犯罪危険地域がいち早く「視える化」されている現象として捉えることが重要だ。落書きがあふれているエリアは夜間、通行を避けたほうがいいし、気がついた人は、とりあえず通報してもいい。住民の関心が薄れるに比例してこの犯罪は増加し、ある時点で臨界点を超えて大増殖するので、引き続き警戒監視と消去活動が必要である。

落書き氾濫の背景には、犯罪を煽るものの存在も
 もう一点、この犯罪の特徴として、刑事・民事双方で、明確な違法行為であるにもかかわらず、一部の大人や媒体が大手を振って賛美し、煽られていることがある。だが、落書きを面白おかしく扇動するものは、他方で「自分の店舗や車に落書きされるのは絶対に嫌」と公言する。この幼稚な二面性こそが、すべての犯罪の背景にある「想像力の欠如」というメンタリティだ。「アーティスト」を騙った教唆扇動行為には警戒が必要だ。落書き多発の背景には、落書きをひそかに扇動してきたものが、反省もなく、騙しに騙しを重ねて公共セクターまで手玉にとりつつ跳梁する事実があることもまた指摘しておく。

議論に終始せず、通報したのち、消す
 ただ、素人がいくら犯人探しをやっても、実際の検挙は、被害を所轄に丁寧に通報(親告)して事件化してもらい、捜査してもらわないと、無理である。(手続きに難しいことは何もない。交番の電話がわからなければ、110番でもかまわない。)
 あれこれ議論していても、落書きは消さないと、どんどん増えていく。ある一定まで増えると、地域は無力感にさいなまれ、その状況に麻痺し、誰も消さなくなる。だから書かれた物件の所有者は速やかに、素人のやり方でいいので、消すことが大切だ。落書きに関して意識が高くなった地域では、放置していると、近所からキツ~いお叱りを受けるようになる。(英国では、人種差別を助長する落書きは24時間以内に消し、それ以外の落書きは72時間以内に消すシステムを採用している)落書き被害を放置している物件管理者のせいで周囲に急速に被害が拡大するからだ。 
 でも怒られたから仕方なく消すというのは、とてもザンネンな姿だ。気づいた人から、楽しく消せばいい。「落書き消しはやってみると意外に楽しい」、というのが、実は岡山が全国に発信した二つ目の大切なポイントだ。

岡山中心市街地 「落書き調査隊」 ホームページ
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/rakugakicyousatai-top.htm

落書き調査隊15周年02




































虎頭要塞日本側研究センターHP http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/kotou-top.htm より転載
20万人超が犠牲となった
     満洲国崩壊を巡る歴史の謎
2016年 日蒙調査団、ロシア連邦を調査
先般、1945年の満洲進攻作戦に関してロシアへの調査取材を実施しました。

報道のおしらせ
1.全国放送
『テレメンタリー2016 満州侵攻 71年目の真実』
「テレメンタリー2016」で6月22日前後数日間に全国放送となります。
例)関西は26日午前5時20分から放映
以下の番組ホームページ、もしくは電子番組表での確認をお願いします。

http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/

.朝日新聞夕刊 全国版 で報道 201667
『ラストエンペラー、極秘の護送 旧ソ連軍将校が記録』http://www.asahi.com/articles/ASJ67732MJ67PLZU00W.html
英語版(English version)↓
http://www.asahi.com/ajw/articles/AJ201606200059.html

17溥儀護送記事PSS



























3.関西圏でのテレビ特集番組 -放映済み-

【番組名】
『満洲崩壊はここから始まった~モンゴルに眠るソ連秘密基地の謎~』

ABC Asahi  Специальная информационная программа.
"Отсюда начиналось падение Маньчжоу-го.
Загадка замороженных советских секретных военных баз в Монголии."

放映日:5月29日(日曜)午前 4時1分~午前 4時50分 (49分)

制作:朝日放送(ABCテレビ)(Ch.6)

【番組概要】

70年間闇に包まれていた満州国崩壊に関する新事実。ソ連が150万もの大軍でなぜ侵攻できたのか。

モンゴルで見つけた巨大基地跡と極秘任務。元兵士が語る驚愕の事実。

https://tv.so-net.ne.jp/schedule/102072201605290401.action より


4.関西圏域の関連番組 
-放映済み-
満州国皇帝・溥儀をめぐるミステリー
放映予定日 6月20日 「キャスト」第一部 ABC-TV (Ch.6)
緊急ニュース等ある場合は変更になる可能性ありますのでご了承下さい。

5.調査成果が反映された新刊書籍

【新刊】お求めはお近くの書店で
『21世紀の戦争論』半藤一利&佐藤優(
文春新書
2016年5月20日新刊
モンゴル国内のソ連軍基地及び軍用鉄道の発見が紹介されました。

【新刊】
調査成果の要点が「近現代東北アジア地域史研究会」の論文集に掲載されました。
歴史学会の学術報告です。ご注文は、
東方書店 まで

『軍事考古学研究』第3号 2009年ノモンハン事件70周年日蒙中三国共同調査の記録
2011年 中国・牡丹江化学兵器訓練場(第9師団)探査・発見報告

『軍事考古学研究』第2号 2015.8.26発刊(非売品)
ソ連軍制圧下の虎頭要塞41糎榴弾砲の写真等、希少情報掲載
現在、在庫切れにつき増刷を検討中

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【2016年 調査報告 概要】準備中
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2015 日本モンゴル共同学術調査を実施
(第13回 国境軍事要塞群 国際共同学術調査団  略称「日蒙共同調査団」)
13 дах удаагийн хилийн цэргийн бэхлэлтийн судалгаа Олон улсын хамтарсан эрдэм шинжилгээний баг
Халхын голын байлдааны 76 жилийн ой Монгол Японы хамтарсан олон улсын судалгааны баг
Монгол улсын Хилийн цэргийн дээд сургууль болон Котоёосай Японы судалгааны төв
INTERNATIONAL JOINT SURVEY GROUP OF MONGOLIA AND JAPAN ON NOMONHAN MILITARY RELICS
DEFENSE INSTITUTE OF MONGOLIA & JAPANESE CENTER OF RESEARCHING KOTOU FORTRESS
第二次世界大戦 終戦70周年 The 70th anniversary Battle of WWⅡend
調査報告【概要】
はじめに

 2015年4月24日から5月8日の15日間、虎頭要塞日本側研究センターとモンゴル防衛研究所との共同で、第二次世界大戦終戦70周年(ノモンハン事件76周年)を記念して、「日蒙共同調査団」が組織され、踏査総距離3000kmに及ぶモンゴル東部エリアの共同学術調査が行われた。
 これは、6年前の2009年実施調査以来の延長線上にあるもので、3回目の現地調査となる。
 今回は、1939年に発生したノモンハン事件からその後6年間にわたるソビエト・スターリン政権の対日侵攻作戦計画の実体を解明するという問題意識から、その実証研究として、同国・東部国境地域に構築された大規模なソ連軍の補給基地とそれらをつなぐ軍用鉄道の実態、その建設時期についての現地調査・文書調査を行った。1945年8月9日、156万人の大兵力で満洲に侵攻し、満洲国を崩壊に導いたソ連軍の主力・ザバイカル方面軍の兵站の実態であり、これまで殆ど関心が払われてこなかったテーマである。

 ちなみに、当センターは、
2009年にモンゴル外務省で行われたノモンハン戦争シンポジウム(モンゴル内閣府主催)で、「ノモンハン事件は第二次世界大戦を1939年9月に惹起させる誘因の一つとなったとも言える大戦争で、世界史的にみて極めて重要な位置をしめるもの」との視点を提起した。近年でも、米国のスチュアート.D.ゴールドマン氏や、英国のアントニー・ビーヴァー氏など、欧米の歴史学者が先行する形で、同様の視点からの研究が進んでいる。

 1939年に発生したノモンハン事件。旧満洲国と外蒙古(モンゴル)の国境線をめぐる紛争の過程で、「ソ連をこらしめる」としながら関東軍は感情的に戦闘を拡大した。「満蒙は日本の生命線」をスローガンに、対外権益を「日本人の生命財産の安全にとって死活の地域」と設定して大陸進出政策を実行した。その対外政策から必然的にもたらされた、いわゆる「国境線を巡る帝国軍隊の大言壮語の火遊び」がノモンハン事件である。日・ソ蒙軍あわせて4万人以上の死傷者を出した大戦争だったが、日本はこの戦争の実態を、国民の目から完全に隠蔽した。中国大陸への侵略の過程で傲慢となった軍の体質、そして、その後の太平洋戦争の全過程に通じる過ちの原点ともいうべきものが、この戦争に隠されている。
 この「ノモンハン事件」でのわずか数ヶ月間の経験を通じて、スターリンは日本軍全体の弱点のみならずソ連軍の問題点をも把握し、一気に戦列を建て直した。結果、奢り高ぶっていた関東軍はソ連軍に逆手をとられることになる。

東部国境めざし砂漠のオフロード地帯を走行中の
調査団車両

 第二次ノモンハン事件以降、一種の総力戦として戦略的攻勢に転換したソ連軍によって、両軍は莫大な犠牲を出しつつ、日本は敗北を喫した。スターリンがノモンハン事件を通じて学習した戦訓と、日本への警戒心・復讐心は、その3年後、1942年スターリン秘密指令(今回発見文書)として、対満洲攻略作戦に決定的な補給支援能力を発揮するモンゴル東部の長大な軍用鉄道建設へ結びついたことになる。そしてその3年後の1945年8月、「日露戦争まで遡って日本に奪われた領土を奪還する」と決意したスターリンの「満洲包囲殲滅作戦」により、モンゴル東部国境タムスク基地を拠点として出撃した主力・ザバイカル方面軍は電撃的かつ短期日で満洲国の首都を陥落、関東軍の総崩れをもたらした。結果、20万を越える在満邦人の犠牲が生み出された。その歴史の痛みは、いまもって十分継承されているとはいい難い。戦車で開拓民を蹂躪し、ジュネーブ条約違反のシベリア抑留で捕虜を虐待したソ連軍も非道であるが、その前提に傀儡満洲国の存在があったことも忘れることはできない。
 関特演(関東軍特種演習)なども含めて日ソ両国にいえることでもあるが、ソ連軍もまた、国際条約の精神を守ることなく対日侵攻作戦を準備し続け、そし実行に踏み切った。ソ連スターリン政権は、自国防衛の都合から日中戦争の泥沼化を背後で画策・扇動していたふしもある。マルクス・レーニン主義を支柱としながら、コミンテルンを手足として利用し、歪んだナショナリズムを成長させながら領土保全と対外拡張政策を進めた。一方、国内では独裁者に群がる集団の利権と権力闘争を極限まで加速させた。当然の帰結として、自国のみならず衛星国にも「人民の敵」のレッテルで無実の人々を大量虐殺するという「粛清」の嵐を吹かせた。
 一方、日本は、ノモンハン事件で経験した国境紛争の愚を忘れる形で「対ソ」の「北進論」から豹変し、あっというまに米英とことを構える「南進論」へ傾倒し、太平洋戦争に突入した。

 ノモンハン事件では、辻正信・服部卓四郎の両参謀に代表される作戦指導者らは、陸軍中央の制止も統帥権をも無視し無謀極まりない作戦を強行した。その後、敗北の責任を部下に転嫁し、自決まで強要しつつ口封じをした。
 陸軍中央も政府もまた、複雑な国際政治を見極める能力に著しく欠如し、外征軍である関東軍の暴走を抑止する気概も能力もなかった。結果彼らは、まともに処断されることもなく、逆に太平洋戦線で見事に「復活」した。その後の主要作戦で懲りない指揮を繰り返し、兵の残酷な消耗と大敗を導いた。
 にも関わらず、彼らの中に本質的な反省は見られず、戦後、国会議員にまでなって政界で跳梁したものさえいる。これらの歴史が教える教訓は、すぐれて今日的な意味を持っている。

2015年調査のテーマと結果概略
 
今年はモンゴル領内にソ連軍が構築した巨大な兵站基地3箇所+1箇所を貫通する大動脈、総延長1000km弱に及ぶと見られる軍用鉄道の実態に迫ることであった。もちろん、3基地を再度細部にわたり観察すること、ノモンハン事件の戦場をより多角的に観測することも含まれている。モンゴル防衛研究所での文書調査もあわせて、15日間という長丁場の行程となった。
 今回の調査は、従来の調査の中でもっともハードなものと
なった。鉄道の軌跡を示す盛り土の経路は、道路(轍-わだち-)とは無関係に存在しており、湿地帯が入り混じる半砂漠地帯のなかで、目印もなく、轍さえ存在しない完全オフロードを、GPS装置とコンパス、旧軍の座標地図などを唯一の頼りとして、不規則に移動しなくてはならなかったからである。半砂漠地帯では、突然湿地となる軟弱地盤に車両が入り込みスタックすることがある。轍は砂漠での車両走行可能なルートを示す目印であり、これから外れることはベテランのドライバーにさえ、大きな負担と緊張を与える。
 調査ポイントはあらかじめ、45箇所をピックアップしたが、予想以上に時間がとられ、半分以下に絞り込まざるを得なかった。だが、困難を乗り越え、鉄道施設の存在を裏付ける様々な態様の物的証拠を入手でき、調査は成功した。軍用鉄道の全体像の70%程度、主要部分の構造を実証的に確定できた。(詳報別途)

モンゴル上空を空撮中の朝日新聞社ジェット機
「あすか」。地上踏査班撮影。

 なお、これらの調査計画に加え、無線操縦ヘリコプターからの低高度撮影や、朝日新聞社所有ジェット機「あすか」による高高度からの航空撮影がミッションに加わった。特殊な機器の海外への持込でもセキュリティとの綿密な協議が必要となったし、モンゴルへのジェット機の乗り入れでは、事前の事務調整作業が膨大な量に達した。
 地上踏査班もまた、砂漠での彷徨を避けるための緊張と努力を絶えず強いられることになった。実際に、強化仕様の4輪駆動車でさえ、そのトラブルは頻繁となり、砂嵐、竜巻、熱射と吹雪という気候の激変に巻き込まれ、調査隊員の疲労はこれまでになく高まった。季節的に、脳炎ウイルス保菌の5ミリ大の吸血マダニが大量に発生し、ほぼ全員が連日とりつかれる事態となった。感染症の危険に晒された。
 航空撮影班・カメラマンもまた、空中での強烈なGの重圧に耐えながらの撮影に挑んだ。朝日新聞の6月11日付け朝刊の1面を飾った巨大基地・マタット基地の全景は、世界初の空撮映像であり、旧ソ連軍の対日参戦時の後方補給能力及び作戦計画の隠されてきた実態を赤裸々に示す第一級の歴史資料となった。世界的にも貴重な知見を提供してくれる写真だ。70年以上にわたって変わらず存在し、それぞれが、東京・山の手線がすっぽり入る長大な対戦車壕で防備された巨大基地だ。高高度からの撮影でも、最遠部は、地平線の彼方まで続き大気に霞んでいる。満洲国を崩壊させたソ連主力軍の出撃用で、軍需物資を高度集積させた基地である。1945年8月9日以降、満洲国を一気に崩壊に導き、同時に在留邦人の筆舌に尽くし難い悲劇をも生み出した軍事行動の背景がここに隠されている。この1枚の写真には、これまでの日本人の歴史認識のみならず、第二次世界大戦末期の極東戦線における歴史認識を大きく塗り替える情報が詰め込まれていると言っても過言ではない。
 なお、安全運行への緻密な配慮はもとより、事前の綿密なフライトプランの策定作業に加え、現場では座標データを唯一の頼りに、気象条件に大きく左右される有視界飛行で地表遺構を探す困難に挑んでこれを成功に導いた「あすか」クルー及び航空関係者の皆様の努力
には驚嘆するしかない。
 また、このミッション自体が、モンゴル航空当局の全面的支援があって初めて可能となったものである。
両国の架け橋となって調整業務をこなしてくれたコーディネーターにも敬意を表したい。
 なにより、日本側の取り組みに対して、モンゴル国の航空を含めた関係者が大いなる関心と敬意を払ってくれた。特筆すべき国際的な共同作業となった。ノモンハン事件で日本がかつて血を流して戦った敵国と今日、このような共同研究ができるまでになったことは、それ自体、両国国民の平和共存へ向けた強い願いの現れであり、歴史認識への相互理解へむけた実践努力の進展を示す証といえるのではないだろうか。

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【名称】 
第二次世界大戦終戦70周年 日本・モンゴル共同学術調査団
(=第13回 国境軍事要塞群 国際共同学術調査団) 
【渡航調査期間】 
平成27年(2015年)4月24日~5月8日(15日間)
【調査範囲及び調査箇所】 
モンゴル東部国境地域の旧ソ連軍基地4箇所と鉄道幹線及び支線、ノモンハン事件戦場
首都ウランバートルにおける証言及び文書調査
全行程15日間  モンゴル国内移動総距離 約3,000km
【参加者】 地上班総員15名 航空班総員6名以上

【専門分野】
軍事考古学者、戦史研究家、兵器鑑定家、歴史研究者、朝日新聞本社取材班、朝日放送取材班、調査コーディネーター他

【派遣事務局】 
JCR-KF虎頭要塞日本側研究センター
(本部:岡山市 首都圏本部:東京都調布市 中部日本本部:岐阜県岐阜市) 
【協力】テムジンホテルグループ

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2015年 報道のご案内-時系列-
. 朝日新聞朝刊 全国版1面にて報道 2015611
   朝日新聞DIGITAL  第一報 記事及び空撮映像(VTR(無料登録で視聴可能) 
   朝日新聞DIGITAL  大阪本社版 35面追加記事 
2. 
朝日新聞【夕刊】全国版1面にて続報掲載 2015611日 
   朝日新聞DIJITAL 全国版で続報掲載 (写真増強、開拓団の悲劇紹介)
3. 
The Asahi Shimbun WEB国際版に、英字記事が掲載されました。
   ↓英語版(English version)↓
   http://ajw.asahi.com/article/behind_news/social_affairs/AJ201506110056
   “Stalin's secret railway for war against Japan confirmed in Mongolia”
4. 
TV特集ドキュメンタリー全国放映決定 6月1323日 
   ANN系列「テレメンタリー2015」 
   「シリーズ戦後70年(5)満州に進撃せよ!
              ~草原に眠るソ連軍巨大基地~」
    現在、このサイトで録画が流れています
    http://www.dailymotion.com/video/x2u5lc2  
5. 
プレ企画【既報】 201557-12日掲載済み
  朝日新聞 夕刊全国版 5回連載シリーズ
   pdf 2.54MB「敗北の序章 ノモンハン」№1-5
6. 
テレメンタリー2015
  年末総集編で再放送(201512月)となりました。

7.朝日新聞DIGITAL で大型特集スタート 2015.8.19-
  yahoo
地図のタブから画像をクリックすると動画スタート。
  (動画・写真データが豊富、朝日新聞社機「あすか」&
        地上踏査班によるドローン空撮映像がご覧になれます)


-------------------------
【参考資料】
2014年ノモンハン事件75周年 日蒙共同学術調査
 
    【報道】

    The Asahi Shimbun 2014.8.28 -Social Affairs-
    
Details of former Soviet positions in Mongolia unveiled
    
PDF 朝日新聞  2014.7.8朝刊 社会面(39面)記事掲載    
    朝日新聞DIGITAL
「ソ連の対日進攻拠点明らかに  モンゴルに巨大陣地跡」

    【シンポジウム】
     研究報告活動 :
     
ノモンハン事件シンポジウム 2015年2月 東京:サピアタワー
292KB

2009年ノモンハン事件70周年日蒙中三国共同調査

    
【報道】 
    
朝日新聞DIGITAL スライドショー番組「ノモンハン 70年後の戦場を訪ねて」

ノモンハン事件調査(旧満州国 西部国境地帯 内モンゴル側)過去の報道


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お知らせ
演劇「ウスリーの赤き流れに」上演 in 名古屋
上演案内チラシ表   上演案内チラシ裏
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NHK ETV特集
【アンコール】薬禍の歳月

~サリドマイド事件・50年~

ETV特集・選「薬禍の歳月~サリドマイド事件50年~」 .  
2月28日(土)午前0時00分~午前1時30分 
7月11日(土)午後3時00分~午後4時30分  NHKオンデマンドで配信中
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2015/0221.html

日本の薬害事件の嚆矢(こうし)とされる「サリドマイド事件」。安全と宣伝された薬を飲んだ母親から、重い奇形を背負った子どもが次々と生まれた。その責任を国と企業に問うた裁判は、因果関係を巡って10年ものあいだ争った末、和解に終わった。それから40年。裁判を闘った親達の多くはこの世を去り、当時、子どもだった被害者の平均年齢は50歳を超えた。事件は何をもたらしたのか、そして、被害者は、薬害を背負った人生をどう生きたのか。今、被害者みずからの手によって、その問い直しが始まろうとしている。去年6月、サリドマイド被害者を対象にした国による実態調査の結果が公表された。最新の医療機器を使った検診や、聞き取り調査などによって浮かび上がったのは、これまで知られてこなかった多様な障害の数々だった。外形的な奇形に留まらない内臓や骨、血管などの奇形、障害を補うための無理な体の使用による二次障害。40年前には想像だにしなかった被害の発生が裏付けられたのである。
番組は、最新の調査報告で裏付けられたサリドマイド被害の実態を報告。事件に再び向き合い始めた被害者らの姿を見つめながら、半世紀を経ていまなお続く「薬禍の歳月」を描く。

語り:渡邊佐和子アナウンサー
(内容89分)

40年後の被害を明らかにしたサリドマイド被害者の取り組み。
一方で40歳(年)以降の症状は「ヒ素ミルクと関係なし」とし、「加害企業に感謝する被害者」を喧伝しながら、被害の過少評価にひた走る某「救済基金」の姿は対照的かつ陰惨だ。

現実の政党(政治)に理想主義を求めると手痛い裏切りと政治への嫌悪感という長期間にわたって有権者を苦しめるトラウマをもたらすことが多い。

権力の交替可能なシステムをほとんど経験していない日本では、政権交代のサイクルを確立することが優先順位の高い選択肢だろう。

こと腐敗した政党政治では、有権者が、政治を間接的に管理・コントロールできる状況をどうやって形成するか?という「次善の策」を懸命に考える必要がある。そのためには、ある程度、割り切った選択が必要になる。秘密投票の原則もそれを補完する機能がある。

他方で、空想主義に陥りやすいインテリや政治的不満層は、狡猾でこずるい全体主義的イデオロギーに依拠する一部「政党」のプロパガンダ「教宣」に、肝心な時に酔いしれる癖がある。

こういった作風で、政党政治に理想を追い求め、特定政党の理想を語って溜飲を下げている間は、リアルな現実では、権力がほくそ笑み一党支配が続くパターンが多い。

日本で民主国家といいながら半世紀にわたり事実上の一党独裁が継続したことによる弊害とそれを間接的に支えた様々な背景理由を、もっと真剣に考えてみるべきだろう。

「あの時代はあれでそれなりに機能していた」という老人の安易な回顧趣味こそが、今の政治の現状を生み出している元凶だ。

「ウソ」にまみれた “与野党対決“ という「表向きの体制批判の猿芝居」。その本質と背景は一体何であったのか、ということを、これからの世代はもう一度、視点を替えてえぐりだす必要があろう。

もともと、不正と腐敗が横行している政党政治の場で、歯の浮くような理想を語る政治家ほど、危険なデマゴーグだと認識したほうがいい。

現実政治は、現実に存在する利害を主に反映しており理想では動いていない。理想で動いたためしもない。そして理想主義を売り物に安易に政権を獲得すると、揺り戻しが激しくなる。

理想を希求する精神はとても大切であり、だがしかし、市民が自らの持ち場で、長期間にわたって汗を流すことでしか政治に反映させることはできない。

政治は、政党政治だけではない。口先だけの評論、個別政党を美化してそこに頼れ!という掛け声では現実の何ものをも、変えることはできない。(市井の市民の努力の果実を掠め取って、「我が党の成果」なるプロパガンダにすり替え、生業を続ける政党はいくつかあるが)

選挙のときにだけ、政党政治に理想を期待すべきだとする論調・風潮は、例外なく腐敗している諸政党の「しもべ」の位置に市民を位置づけることを強制する場合が多い。

そういう「上から目線の政治・政策論」への巷の本能的反発が、回りまわって投票率の低下となって現れることに、もっと言論人や知識人は思いをはせるべきではないか。

絶対主義は絶対的に腐敗する。

かつていくつもの国で支配権力を握った全体主義(ナチやマルクス主義、ほか)は既存政党政治の腐敗を奇貨として合法的に政権を獲得し、不正なプロパガンダにためらいをもたず情報統制をもって社会全体を統制し次の選択の可能性を封殺した。

一方、確かに政党政治は有権者の諦観や思考停止傾向に比して相対的に腐敗する。

だが民主主義は自由な選択の余地を制度として保障する。

すなわち民主主義を基盤におく政党政治は、腐敗した政党政治を蔓延させるが、次善の策を選択することを全く妨げない。いくらでも「改善・改革」が可能な政体だ。

だが、民主主義は、自由の承認というその特性から、全体主義政党の活動をも許容する。

したがって、バランス感覚を喪失し、次善の策を懸命に考えず極論に走る選択肢を採用した民主主義は、その考えない民意に比例して、合法的に全体主義へ逆行する。

そして、全体主義への移行は不可逆的であり、民主政体への復帰は不可能である。

これは人類が未だに克服できていない「自由と民主主義」のもとでの「考えない」怠惰の発生がもたらすきわめて大きな現実的危機である。


12月8日、内閣府はGDPの二次速報値をホームページ上で発表した。

【御用エコノミストも真っ青、まさかのマイナス3ポイント下方修正】
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2014/toukei_2014.html
概要報告書http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2014/qe143_2/pdf/gaiyou1432.pdf

結果はマイナス1.9%(年率換算)だ。
11月に発表され、解散の契機となった一次速報値のマイナス1.6%より、さらに下方修正された。
事前の市場エコノミストの予測では、上方修正されるだろうとの政治的期待感が先行していた。だが、大変残念な結果となった。企業の設備投資と公共投資が下押しした。企業の設備投資がまったく振るわず、5兆円超の公共投資も効果をもたらしていないことはすでに織り込み済みだったはずだが、エコノミストも株式投資ブームに便乗し市場の乱高下に一役買うべくプロパガンダの片棒を担ぐ昨今だ。だが、数字だけが冷徹に語るという滑稽な構図となった。
分析はロイター電が比較的詳しいhttp://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0JL0ZB20141208

【世界経済の回復基調にちょっと足をかけただけのアベノミクス】
アベノミクスが世界経済とりわけ米国経済回復の波に便乗したQEの猿真似であり、かつ米国とは違った状況で適用する論理性を欠いた迷信でしかないことは、当ブログでも年初からやんわりと指摘してきた。政策の成功や失敗とは独裁政権が無制限の締め切りで煙にまく話ではない。
アベノミクスは現状では大失敗だ。だが選挙で勝った末に調子に乗り、仮に今後も継続し、それでもって仮にファンダメンタルズが少しばかり好転する局面があったとしても、それは複雑に絡みついたグローバル経済が結果的にもたらしたマクロ諸数値への影響というくらいの意味しかなくなっている。つまり「誰がやっても同じ程度のことにしかならない」ということだ。株高ブームを沸かせてサプライズ&幻惑させ、票をかっさらう手法にためらいがない所には、さすが安部氏の政治的価値観が反映されていると言える。
問題はアベノミクスの核心的思想である、「資産効果→好循環」説が、「金持ちが貧乏人に金を恵んでくれる」という神話まがいの「トリクルダウン」説に基づいていることだ。経済構造の把握云々以前に、経済そのものへの基本思想を欠落させており、成長エンジンのオイル切れ運転を加速させ、オーバーヒートさせる危険性がある。加えて、派遣労働の増加、投資ブームの蔓延、教育への威圧的統制、歴史的事実へのジャイアンまがいの歪曲、メディア言論への統制による画一的情報管理と陰険な恫喝行為。それらは、じわじわと、「よい子」であるべき、との脅迫観念にさいなまれる人間を生み出し、一方的命令タイプの人間か或いは異質なものとのコミュニケーション能力を欠く人間の増加につながる。富を生み出す源泉である人材の長期的損耗と毀損につながることばかりだ。株高を大喜びする風潮は個人的破産と詐欺、悪質商法をも増加させる。

「怖いもの見たさ」から、横目で猿真似の日本経済を観察していたEUはもう、アベノミクスを参考にしないだろう。すでに日本国債の格付けも揺らぎ始めている。

【アベノミクスの失敗を嗤う資格のない視野狭窄の野党】
しかし問題は野党政治家の退廃だ。野党は、アベノミクスのできの悪さを笑う資格はなくなっている。この間の野党共闘の無策の実態は、野党が政権批判を強めながら、実際には政権担当の気構えもなく、準備さえしておらず、現実的な対抗策さえもっていないことを自己暴露している。まさに、「批判だけの共産党的空想」を唱えるだけの「ガス抜き野党」に成り下がっていることを猛省しなければならない。国民のため世界ための政治を具体的にどうするか、という発想ではなく、目先の自党の票の上積みしか考えない卑屈な党利党略は全政党に蔓延している。つまりは、「安倍政権は反感を買っている。だから大した努力をせずとも、抽象的批判をしておれば、批判票が自動的に回ってくる。ラッキー!」という性根だ。まさに “政党政治は腐敗する” という姿だ。
もちろん、このフレーズはアンチテーゼとしてある。だが、この傾向を怠惰に放置すれば、中間市民層の穏健で理知的な考え方を「論破」「唾棄すべき」ものとして捉え、強力な中央集権支配に陶酔する「全体主義政党」が勢いづくだろう。全体主義「政党」もまた内部の権力欲や腐敗度に関しては御他聞にもれないが、その内部実態を国民の目から「美辞麗句を並べたプロパガンダ」で隠蔽する。平然と嘘をつき、中間層の温和な政治的良識を破壊して自党の極大化をはかる無限の運動をあきらめない。今後に警戒が必要となる政党である。

【全体主義イデオロギーの跋扈に警戒し、コントロール可能な政治状況の確立が必要】
社会が混乱して方向性を見いだせない時期に、異様に喜びを表面化させ、自党だけが体制に反対しているというカビの生えた自画自賛宣伝を続ける党派にも要注意である。もちろん、現在の日本は、国民の多数がそれに飛びつくほどの状況ではないが、政治的過渡期に、市民的思考を停止させる時代遅れの負の効果だけは継続的に発揮し続ける。資本主義の次に共産主義は来ない。「来るべき共産主義」を叫びながら革命後にやって来たのは、例外なく、独裁と飢餓と大量虐殺と民族文化抹殺と資本主義への回帰、そして野獣的貴族政治が跋扈する「国家資本主義」だけだ。その歴史の痛みに全く学ばず、未だに「資本主義 対 共産主義」或は 「反米帝愛国主義を唱える共産党的民族主義」(コミンテルン支部的イデオロギーとしては変化なし)を念仏のように唱えている。このトボケた冷戦時代の残滓イデオロギーは、田母神氏などのモチベーション向上に貢献するだけであり、社会改善へのあたらしい理念を生み出す努力に立ちふさがる。
1930年代以降、共産党は革命を唱えつつ資本主義への反感を吸収してソビエト体制に有利な形になる民族主義を同時に鼓吹し、ソビエト国家防衛というコミンテルンのご都合主義の忠実なしもべとして活動してきた。同時に、マルクス主義の歴史発展観という独特の宗教的歴史観の影響から、自党の拡大だけに関心を払う事に躊躇いをもたない一種のカルト政治思想政党として自己浄化能力を喪失したまま、延々と、上から目線で国民を「指導したがり屋」の党生活を続けている。(「指導部」という言い方には警戒感が必要だ。中国や北朝鮮のニュースで頻繁に登場する共産党特有のカルト用語に無意識のうちに洗脳されないようにしよう)

【現・政治状況で問題にされるべきこと】
安倍政権の解散手法の問題は、政権の利益のためだけに、政権を放り出し、それどころか、国民に踏絵を踏ませるという、有権者にとって「恩をあだで返す」政治的作風を公然と採用しているところである。民主主義の決定システムの問題点を拡大させるという意味で共産党的民主集中制思想と似通っている。まさに「自共対決」は、政治イデオロギー的には周回遅れで自民党と同じ位置にいる共産党にとってふさわしいスローガンだ。共産党も安倍政権のような「踏絵を踏ませる」陰険な手法が大好きだ。
安倍晋三氏の政治家個人の資質は問題だらけだ。だが、それを招いているのは野党の現況でもある。
民主制の制約条件を利用拡大し、自己の政治的理念のためには手段を選ばず権力を乱用する安倍政権の問題点はいくらでも指摘できる。だが、この国が終戦以来、ほとんど政権交代を機能させずにきた事の責任は有権者にもある。それがもっとも不幸な「戦後レジーム」かもしれない。
(東京都知事の舛添氏が、“日本には二大政党制は根付きません。どれもこれも小さい政党ばかりで、どれもこれも多弱ではありませんか…でも、我が党も小さいですが…、我が党を宜しく“ …おおよそこんな意味不明発言が都知事の口から飛び出す所が、政権交代をめぐる日本政治の混迷状況を端的に示している。)
今回、このような政治的混迷が白日のもとになったからこそ、野党政治勢力の問題点が、国民の中で、今後、容赦なく、声高に議論・指摘されなくてはならない。
野党が機能しない現状は、中国共産党は言うに及ばず、ロシア・プーチン体制や、かつてのナチス登場まえのワイマール体制の政治状況と似ており(単純にイコールではないが)それで狂喜乱舞するのは、ネオナチや、民主集中性に陶酔するマルクス主義者(原理・非原理問わず)などカルト的な左右の全体主義者だけである。


【以下、安部政権関連記事】

















【結果が出る前から、票の正当性を汚してしまう自民党】
今朝の新聞報道で、自民党が東京のテレビキー局全てに「選挙報道を公平中立に」と「お願い」する文書を出していたことがわかった。テレビ放送事業認可の権限をたてにとり、公示を前にテレビ局に対して、こんな事をしでかしてしまった自民党。これでは選挙結果にさえ「公正性」を誇ることが出来なくなってしまった。かなり致命的なフライングだ。

【メディアは公正中立だけがポリシーではない】
そもそも、テレビ局や新聞などのマスコミには三つ程度の重要な理念と一つの習性がある。
1.言論・表現の自由、3.国家権力への監視機能 3.真実性と公正中立性 4.メディアビジネスから来る「オミット」リスク、だ。
公正中立には当然配慮しつつ、独自の編集方針で運営しているのだ。結果、どこの国でも、偶然の近似として、「このマスコミは “与党より“ とか “野党より“」と評される事がある。

【オミットリスクが最大の課題】
一方、マスコミがもっとも警戒すべき陥穽、それが、広告スポンサーとなっている企業の不祥事や、時の政治権力への迎合から生まれる事実へのネガティブな態度=「オミット(除外・無視)」リスク=「書くべきことを書かない」リスクだ。別名「大本営」発表現象は、易きに流れるメディア特有のリスク蓄積の裏返しだ。その害毒は読者・国民をミスリードすることで、権力の不正行為を補完する形で立ち現れる。
業態のそもそもの性格からして、メディアは既に理論的には、公正でもなければ中立でもない。だが、社会的影響力が大きく世論を形成することがあるから、自ら「公正中立」を目指す努力をすると言っているのだ。但し、その場合の「公正中立」とは、もっぱら権力や金銭になびいて、弱い立場にある国民の権利や生活環境を破壊したりする国家権力の手助けをしてしまわないようにという基準からの「公正中立」性の検証であり、今回の自民党の言うものとは全く逆である。
加えてメディアには自分の言いたい方向性というものがある。それは言論・表現の自由というマスコミのもう一つの自由だ。もちろん、あまりに倫理を省き、事実をゆがめ或いは抹殺し、バランスを欠くと後から批判される。その場合、誤りを正し軌道修正が図ればいい。過ちを犯さない個人&組織などないからだ。世論の監視を受けながら、バランシングされてメディア媒体は機能する。政治権力が介入すべきカテゴリーではない。

【もともとメディアの公正中立などに関心のない政権与党】
かつて自民党は、その長期政権下で発生した世界最大の食品公害である森永ヒ素ミルク中毒事件を、マスコミが1955年以来14年間にわたって封殺したことを「公正中立違反」と厳しく叱ったことがあるか? 一度もない。もっぱら企業と政府が金と権力で書かせなかったのだ。この国の政治権力は「マスコミの公正中立性」などにハナから関心など持っていないではないか。歴史的事実から明白なのは、「公正中立」に関心をもつのは、いつも、自党が政権に就くためにマスコミに「ちょうちん持ち」をさせたい時だけである。

【公正中立の前に常識としてある、人道と正義、公序良俗の理念】
仮に、時の政権が戦争に突き進んでいるとき、「戦争はよくないという意見もあるけど…いやいや、戦争も結構いいよね」と、玉虫色の主張を聞かせる事を公正中立と言うか? 公正中立の前には、「戦争や殺人は避けるべき」という公序良俗の通念がある。この通念に反して金儲けや特殊イデオロギーで戦争や全体主義に向かう政治が現れてきた場合、これを批判することは正義である。時の政権政党がいう「公正中立」に反して、過去に確かに選挙で選ばれたはずの時の政権を批判しなければ、正義が失われてしまうことはしょっちゅう有る。さらに言えば、正義の名によって組織暴力が実行されようとする場合(戦争など端的な例)、その殆どの場合、前提には情報操作がある。その場合は、カウンターオピニオンとして、公正中立よりも、倫理観や常識的感覚や人道主義を道しるべとして軌道修正が行われなければならない。その場合、公正中立性の検証は、時の政権政党自体に向けられるべきであり、その政党の政治生活全体が公正性の目によって、きびしく再検証される必要性がある。
自民党が政権政党の立場をカサにきて、許認可事業者であるテレビ局に「公正中立にやれ」という時は、だいたい与党批判の声を抑えて時の政府に有利になるように報道しろ、という権力づくの恫喝要求だ。
さすが、「国営放送ではなく、公共放送である」と自称するNHKに、ためらいもなく政治圧力をかけた安部政権だ。

【自分から党利党略に走り、公正さを放棄し、言論統制を企図する不正】
「公正中立」という、もともと自分らが守ってもいない倫理基準を、慇懃無礼にお願い文書という形で送達する。実にいやらしい。言論の自由や権力監視機能がマスコミには必須であるという、文明国のセンス自体を喪失した政権与党の、危ない思考回路が明らかだ。
観劇ツアー、ウチワ、SMバーへの政治活動費、ヘイトスピーチ在特会との蜜月…公正性を政権与党から欠落させてきた。
それに、だいたい、国民の殆どが支持しない解散という愚挙をしていること自体、もう政権そのものが公正さを失っているといえる。党利党略に走り、公正さを失った政権与党がマスコミに「思い立ったように公正さを要求する」こと自体、「政権与党へ有利なバイアスをかけた報道」を要求する「不公正」な姿であると言えるのではないか。



【以下、安部政権関連記事】
















【ちまたの声~「バカヤロウ解散」…その正体】
解散を決めた安倍首相は「アベノミクスを批判するんなら何か代案を出してみろ」と言ったり、メディアに出かけていって、公然と毒付きはじめているようだ。自分からNHKへの介入操作をしておきながら、解散を批判するメディアに登場して、VTRで流される「国民の声」に噛み付く。この方、少々精神状態がおかしい。全員から褒めてもらい、大政翼賛してもらわないと気がすまない、とっちゃん坊や的な性格のようだ。http://news.livedoor.com/article/detail/9487062/
そう...、文句だけをいう権利もあるし、文句があるのなら代案を出せ、という権利もある。野党なら他党の政策を批判する場合、実現可能で現状より優れた代案を具体的に提出するべきだろう。だが、首相が国民の意見にいちいち噛み付くなど、異常だ。
どちらにしても、このタイミングのこの言動、明らかに安倍晋三氏の「思考回路」はおかしい。
「代案を出せ」とは本来、国会で野党にいうべきことだ。そのために国会があり、有識者懇談会なども開催し、膨大な税金を消費している。事実、増税延期という「誰かの代案」を自分で採用しているではないか。アベノミクスの修正を自分で実行しているのだから、本来なら、引き続き説明責任を果たしながら修正を実行すればいいだけの話だ。それを自らストップしたということは、事実上の「政権放り出し」である。病んでいる。

【マタ出た! 首相の “逆ギレ気質“ に翻弄される日本】
この首相個人に特有の「逆ギレ気質」「超権力志向」から来る短絡行動…。
2007年9月12日、二日前の9月10日に国会で所信表明演説を行ったばかりの安部氏がいきなり首相と総裁の両方を辞任すると会見した時には、すべての国民が仰天した。「体調」を理由にしているが、実際は違う事など言うまでもない。そんな超無責任な辞め方をした首相が、飽きもせずもう一回首相をやるところに資質としての無節操な権力志向が見えるし、同時にこんな無節操を許すこの国の体質も、相当おめでたい。今もって旧軍の無責任体質を引き継いでいるとも言える風土だ。
あの投げ出し会見をテレビで見た人の多くの脳裏には、今再び、「この人、またもや政権を投げ出したんじゃないの?」との疑惑が想起されている事だろう。こういう短絡キャラの政治家が、集団的自衛権を口にしていること自体が実に危険である。奉仕活動なら嫌ならすぐにやめればいい。だが仮にも一国の首相だ。あなた、これで飯を食ってるんでしょうが...。もう恥の上塗りはやめましょう。

【本来、必要のない “解散“ を今やるのは?】
そもそも、来年秋に予定していた2度目の消費増税を先送りすることを安部氏が自分で決定したなら、もはやその点では野党と大して争点がない。それでも増税が云々と言い、「信を問う」などと言いつつ解散するというのは、実のところ、「政権投げ出し」の糊塗策ではないのか? 首相個人の「二度目の政権投げ出し」の「予兆」を察して、与党の取り巻きが手前味噌な理由がつく時期におさめただけかもしれない。後釜を狙っている人間はわんさといるから、安部首相のご乱心と心中するつもりもないだろう。或いは、旗色が悪くなり投げ出したくなったが「またか」と言われるのも嫌で、先を見越して首相自身が術策を巡らしたか…。だが、いずれにしても短絡的である。後からついて来た「与党の選挙戦略論」は、更に利己的な党利党略だ。まともな神経では理解不能で、「馬鹿野郎解散だ」とチマタで言われるのも当然だ。おそらく「二度目のご乱心」を、与党の破局につなげたくないという苦肉の策が、年末のクソ忙しいときに強行される解散選挙だ。真冬の寒い中、投票所に行くのは、投信や株の価格が下がっては困るアベノミクスの支持者が相対的に多くなるのではないか、という、いやらしいほどの胸算用もあるかもしれない。まさに国民をシラケさせれば、シラケさせるほど、それだけ与党に有利になるという「先読み解散」である。

【信を問う、というより、国民に踏み絵を踏ませるイヤらしい発想】
一応、「綺麗に」党利党略論を語れば、次のようになるのかもしれない。
安部氏は実は崖っぷちに居る。今解散しないと、来年秋の自民総裁選で脱落する可能性が高い。なぜなら、来年4月には統一地方選がある。統一地方選の後はそうでなくても地方議員が疲弊し、更には地方選で旗色の悪い自民党が衰退イメージを露出させる可能性が高い。再来年には参院選挙があり、そこにぶつかると二つの選挙となる。来年2015年に与党は集団的自衛権の関連法案を狙っているが、その後の選挙はもはや安心できない。それに、あと半年から1年の間に日本経済が更に大きく失速する可能性も少なくない。19日に公表されたFOMC議事録では日本景気の下振れリスクの高まりが指摘されている。今後仮に景気減速感が強まれば、因果関係が明白となり、与党にとっては最悪な条件となる。
要するに、政権維持のためには、株高に喜んでいる層(いつ経済失速で敵になるかわからない層)が残存しているウチに票を頂いておこう、という算段だ。彼らがいつ破産しても所詮、自己責任だ。
ただ、どうまとめても、「美しくない」政治家の利己的姿しか見えてこない。

【日本経済より軍事を優先している安部政権】
それでも与党が、首相のご乱心を糊塗したいのなら、「増税」云々とごまかさず、以下のように政治目的を説明すべきだろう。
「本当の目的は、来年以降の集団的自衛権の関連法案の強行という天王山です。それが  “戦後レジュームの克服”  を掲げる安倍政権の戦略的政治目的です。株高はそれを完遂するため、中間層以上の小金持ちの票をこっそり頂く手段でしかありません。では、なぜ集団的自衛権か? それをやらないと安倍晋三の名前は後世に残りません。しかしそれは安部首相個人の事情です。それ以上に、この “ 軍事的積極政策 ”  はいったん下野した我が党が再浮上する上での死活的政策イメージです。別に誰かが望んでいるという類のものでもありませんが…。いや、大変ありがたい事に、野党の一部が、“米国追従路線“ と、勝手に説明をつけてくれて、わが党の説明を省いてくれています。そして国民に反米民族主義的なプロパガンダの代行をも、してくれています。ですが実はというと…、我が党の必要に応じて創り上げただけの政策です。“国の誇り”とか“愛国”という言葉に熱狂する人の使い勝手の良さを我が党は一番よく知っています。そのまんま言うとまずいので、言葉を入れ替えて “ 積極的平和主義 ” という新語を発明しました。我が党がそれを完遂したら後は自然に日本人に火の粉が舞い落ちる時代になります。例えば、災害救助で助けてくれる自衛隊員が、中東まで出かけていって、ISISみたいなのに首切り処刑でもされたら、みなさん黙っておれないでしょ? そうなれば、かつてのブッシュ政権時のように国民の方から進んで “復讐や報復を唱える” タカ派政党のプロパガンダを支持するようになりますから...とくに努力しなくても簡単に政権獲得のチャンスが巡ってきます。我が党にとっては実に楽な時代の到来です」
 
【テレビに出て、有権者に噛み付く総理】
こういった、「決して他人様には言えない政治目的」を隠したい気持ちはよくわかる。が、そのために、「経済の代案出してみろ」などと公言し始めるなら、国会なぞモトから要らないという類の言説を首相が口にしていることになる。同時に、それは有権者である国民に向かって挑発的に「ふみ絵」を要求している姿でもある。

この時点で首相の資質としては失格だ。だが、失格政権を再選することに結果的に手を貸すことになる民主党他の野党の危機管理能力の無さもまた、呆れるほどの罪である。「やれるもんなやって見なさい」「安部さんの政策は古いんです」「暴走ストップ」などと抽象的なことばかり言って虚勢をはっている場合ではない。次は絶対に4年くらい続く政権を目指すという覚悟が野党にあるのか? 洗練された仕事師にならないと、野党もまた、議員報酬を浪費しながら国会に居座る「ゴク潰し」とのそしりを免れない事になる。

【実質GDP二期連続マイナス】
本日17日、実質GDPの速報値でマイナス1.6%という深刻なデータが出た。当初、エコノミストの予想値はプラス2%台だったが、どう目をこすって見ても、頭にマイナス記号がついている。
補正予算も効果なし。黒田バズーカも効果なし。日銀総裁を意のままに操って炸裂させた異次元緩和で日経平均を17000円台まで誘導しても「好循環」など生まれるわけがない。GPIFのポートフォリオ組み換え期待も、株高には寄与しても経済成長では完全に空振りだ。
マイナス成長値は、この間の経済政策が大きく失敗しているということだ。米国で効果が終了したQEを猿まねしただけの金融政策、そのイミティブイミテーション(他人を真似てコピー商品をつくるだけの愚策)の実態は当初からわかりきっていたことだ。http://morinaga-hiso.blog.jp/archives/1011181384.html

経済が失速し、墜落寸前のアラームがコックピットに大音量で鳴っている。首相は「美しい国」を声高にしたが、実際には格差がはびこり、金持ちへの媚びへつらいを煽る奴隷根性が蔓延する「醜い国」を作りつつある。

【アベノミクスの根本的イデオロギー、乞食根性煽る「トリクルダウン理論」】
「資産効果が経済を活性化することは多くの経済学者が指摘しているところです 」
安部首相は国会にて、先般もこう答弁をしていた。その「学説」とは何か?

「あなたの生活は当面よくならないけれども、お金持ちからお小遣いを恵んでもらったら、少し財布の中身が暖かくなるかもよ。」

もし、こういう期待感を煽られたら、ムッとする人も多いだろう。だが、一方で、それでも良いからお金頂戴、っていう人も多いだろう。

アベノミクスのイデオロギー的核心は後者のような「座しておこぼれを待つ期待型人間」をターゲットとした「トリクルダウン(滴り落ちる)」という「理論」だ。この説は、人間の安直で浅ましい思考方法に依拠しているので、一定の支持者を得ることができ、影響力を持ち得る。「貧乏人は金持ちにすがれ」というチマタに多い奴隷根性&拝金主義者の支持を手っ取り早く取り付けることができるのだ。トリクルダウン理論という学説をでっちあげてしまったM・フリードマンについては、政治的プロパガンダの類にすぎず、という厳しい批判がある。

【根拠無く、破綻が証明済みの詭弁】
おまけに、この
「トリクルダウン理論」、英国サッチャー政権の時代にすでに破綻が明らかとなっている。その、「投機を煽り、金持ちをより豊かにすれば、金持ちからビンボー人へお金が流れる」というトンデモ「学説」が、いまだに日本では国家の経済政策を決定する根本思想として機能しているのだから驚きだ。

この「学説」は、金持ちが金を使うとビンボー人に何周かして回ってくる、などと主張する。“ビンボー人は、金持ちの消費のおかげをうけて、少しリッチになる、だからビンボー人はずっと我慢しつづけて、金持ちが、“より金持ちになる“ことを待ち望まなければならない...”

【格差“意識”を拡大する金融政策】
こういう考え方で、朝から晩までメディアを総動員して、「株が上がった」と大喜びしてみせ、金持ち優遇策の正当化が展開されるのだから、そりゃ庶民や若年層には、会社で人よりもがんばって新しいアイディアやビジネスシーズや富を作り出そうなどという意欲はどんどん低下していくだろう。そういう芽が出ても上司が潰していくことも頻繁に起こる。
トリクルダウン理論は、「富は、人間が新しく作り出すものではなく、金融機関や行政が政策として作り出してくれる」という巨大な幻想だ。「金持ちが株で儲けて貧乏人の財布を暖めてくれる」というのだから、なんともお手軽&お気楽な思考方法だ。この理論では、資産家以外の人間の出る幕はなくなる。このイデオロギーで割り切っていくのなら、かつて、村上ファンドなどを叩く必要もなかったはずだ。いつから日本は、バブル時代のイデオロギーに舞い戻ったのだろうか?
そう、この2年くらいで “アッという間に” である。片棒を担いだメディアの責任は大きいが、メディアが大政翼賛すると、たった数年で国民の思考様式を変容せしめることができるという負の教訓があらわになった。

【政治家や官僚が経済を活性化できるか?】
アベノミクスは、一見、新自由主義で経済を論じながら、一方で大きな政府論を礼賛する無節操的折衷案だ。もちろん、実際のアウトプットは一時的な株高だけだ。
だいたい、企業組織で働いた経験をほとんど持たない(世間で普通に働く能力を持たない)議員は、企業のヒトにあたる部分の開発につなげる人材育成の重要性などを長期戦略で描く素養自体に欠けている。というか…、もともと無い。
政権交替が発生し、短期政権を経験し始めた日本が、長期的な産業政策から縁遠くなっているのも事実だ。だが、それら政治家が、利己的利害のために国民の人気取りと、それ以前の“国民を煙に巻く”プロパガンダで世渡りをしようと心に決めたら、もう実質的な亡国政治となる。
人材以外に富を生み出すものは存在しないという原理原則を忘れ、リストラと金融操作という、強者の都合優先の “権力支配優先の政治” を始めれば、生きた人間が構成する社会は悲鳴を上げるだけだ。
いくらメディアで景気の良い話を煽られても、国民は、財布の紐を閉めなくては一寸先に地獄が待っていることを一番よく知っている。サバイバル途上の国民経済の内需を簡単に拡大できるわけがない。それに、円安誘導の初頭から分かりきっているコストインフレの恐怖が忍び寄っている。
官僚主導で、財政のムダを洗い出さず、税金を垂れ流す非効率的なセクターの見直しをやめた政党政治家。国民の税金を消費して、何期か務めたら議員年金で一生が保障されるから先の憂いなど考えたこともない政治屋さんには到底理解できない実体経済の難しい世界だ。

【金持ちが寿司を食うと、庶民が潤う???】
しかし未だにメディアでは経済評論家がトリクルダウンをしつこく語り続けている。視聴者にはそれをさとられないように、巧妙に偽装している。黒田バズーカで日経平均が17000円を超えたとき、ある評論家は、景気の良いトーンを利用しつつ言葉の端で「資産効果」を口にし、「お金持ちが株で儲けるとお寿司屋さんなんかに行くでしょう、そうやってですね~...ムニャムニャ」という。局側にはもちろん「資産効果」への疑いの目などない。そもそもメディア側が「資産効果」なるものを客観的事実だと思い込んでいる。
こういった調子で、この2年間、庶民の脳みそに、「お金持ちがよりお金持ちになって、お金を落としてくれるのを待ちましょう」と上から目線の説教を注入してきた結果が、コレだ。

だがイマドキ、例え話が寿司屋? この評論家の世間知らず度合いがモロばれという感じだ。お茶の間の庶民はこの程度の話で騙せると思っている。もはや詐欺師の一種だ。
ごく一部の金持ちが株で儲けて、家族全員と親戚まで連れて一席10万円くらいの超高級寿司屋(というコトにしてあげよう)に毎日出掛けて行くだろうか。いまどきそんなバブリーな輩など殆どいない。資産の含み損がもどっても、その戻った分をそっくり消費に回す人間などいない。そもそも、含みとは、もとから実際の消費行動に回さない帳簿上の資産の多寡である。
金融商品で少し利益が出たからといって、まだ使える車を廃車にして、新車に乗り換える人間がどれほどいるだろうか? そういうケーススタディは、他人を騙して金を巻き上げて詐欺する輩には都合のよい屁理屈だが、とても社会科学の世界の話ではない。まともな資産家は、少し損失がもどったとしたら、それが分かった日だけ、こっそり、すき焼きを食う位だ。

世にある資産家への都市伝説にも似た誤解。トリクルダウンは、そういった大きな勘違いを悪用したプロパガンダだ。「資産家はきっと羽振りが良いに違いない」と思い込んでいる世間知らずの営業マンの成績が一向にあがらないのは、こういう俗説を真に受けているからだ。

【税金にたかって党生活を延命するマルクス主義系団体も同類】
一方で、「資本家権力の本質は、武力装置と徴税権だ」、とサークル内部で大風をふかす自称マルクス主義者も、なんだかんだと言いながら、実際の「民主団体」での生業では、行政にどっぷり取り入って、国民の税金や医療保険にタカり、党員生活のための「しのぎ」=貧困ビジネスを展開している。「増税不況」と毎度ピントはずれな批判に終始している彼ら自身が、大きな政府のおこぼれに群がる、トリクルダウンの実践者だ。かつて保革共同で生まれた知事が、大盤振る舞いで巨大な負債を後世に遺した事実を忘れることはできない。

トリクルダウン、滴り落ちる。要するに、「ビンボー人は金持ちの消費のおこぼれにスガれ」という御宣託だ。国民に奴隷根性を植え付け、パンと見世物を要求させて、市民を従属的臣民として管理支配を行ったローマ帝国末期の光景が蘇る。米国が格差社会になり、歪んだ社会意識を蔓延させ、犯罪が増加したのも、このような御用プロパガンダのおかげである。

【中国共産党中央政府の自浄能力の無さ~統治の本質】
香港デモの要求は断固拒絶 中国政府が方針決定
http://www.huffingtonpost.jp/2014/10/14/hongkong-demo-china_n_5986424.html?utm_hp_ref=japan
2014年10月15日 11時53分 JST
香港デモの要求を中国政府が拒絶(ハフィントン・ポスト ロイター)中国中央政府は当分、共産党ごっこを続け「大人にはならない」と決めたようだ。しかし威勢よく言っても、それが続く保証があるわけではない。世の中は変化していくものなのだ。変化しないものなどない。いずれ、わかるときが来るだろう。習政権が実行する汚職追放キャンペーンでも、共産党の腐敗政治は変わることはない。政権交代を許されない社会は、内部的なけん制能力を持ち得ないからだ。いま行われているのは、「ソビエト防衛」という大義名分から導き出された、かつてのスターリン粛清と類似の現象でしかない。共産党独裁国家の統治・延命の都合から、粛清という名の恐怖政治が実行されているに過ぎない。もちろん、それは運が良ければ短期的統治に効果を発揮するし、直接投資をしている国との利害絡みで、しばらくの間、延命が可能な場合もある。だが、人民にとっての政治的自由は依然として存在しえない社会だ。統治を根底から脅かす矛盾が今後一層激化するが、「歴史主義」におかされたマルクス主義者にはその意味が理解できない。もちろん、日本社会も、「似たような別の形の全体主義」に退行する可能性は十分ありうる。既に、そこここの「閉じた部分領域」では実際に観察される。一時的に人民に力を貸した歴史をもって、永久支配権の口実にする。マルクス主義者に限らず、自らの行為に必要以上の見返りを求める人間のサガがよく現れている。

【自分たちの未来のために、立ち上がる香港学生】
9日付朝日新聞朝刊11面に香港で、中国側が示した行政長官選挙の改革案に反対して座り込みを続ける18歳の若者へのインタビューが掲載されていた。

…(前略)…路面電車の軌道上に制服姿で座り込んでいたのは、中学5年(高校生に相当)のマビス・ユーさん(18)…(中略)…ユーさんは「住民や店の人に迷惑をかけているのは、申し訳ないと思っている。でも、政府が市民の声にきちんと向き合えば、こんなに長引かなかったはず。責任は政府にもある」と話した。「選挙制度改革は、自分たちの未来にも関係すること。若くたって自分の考えは示したい」…(後略)…

これが民主主義と市民の本来の関係だ。共産党一党独裁にひきずられる香港社会をみて、危機感をもっている。民主主義は選挙で投票することとイコールではない。日本でも選挙制度改革をめぐって議論が闘わされたが、将来の選挙民である若手の意見を取り入れるような試みはなかった。
「与えられた選挙制度に従って時々選挙に行けばいい。それが政治参加というもの。投票は国民の義務です」
社会がそんな考えで納得していれば、イデオロギーに関係なく腐敗していく政党政治をみて当然「若者の政治離れ」がおきる。腐敗政党も権力を握るために、短絡的で先鋭的な主張をはじめる。ちなみに「積極的平和主義」はまだ「第三帝国」ほどのレベルには到達していないが、その最初の予兆として歴史の年表に刻まれることになるだろう。

一方、「若者の政治離れ」に悩む日本は、この香港学生の訴えを、横目で、見てみぬふりをしている。
香港では、若者が真剣に国の将来を見据えて問題提起をし、多くの市民が共感を寄せている。他方「早く終わらないかな」と横目でみている大人の香港市民もいる。日本には後者のタイプが多そうだ。記事では、香港の後者に相当する大人が  “現状は変わりそうも無い”  と「にわか評論家」として登場し、若者がせっかく問題提起した未来へのテーマをせっせと摘み取っていく姿を、淡々と伝えている。問題はこの大人と若者との関係に見える。この関係を若者が乗り越えるには何が必要か?...永遠の課題だ。

日本の若手も、このテーマを真剣に考えないと、加速度的に進む高齢化社会の犠牲者にされていく。

【参考資料】香港のデモ長期化、「一国二制度」の正念場  東洋経済ONLINE
http://toyokeizai.net/articles/-/50898

21日、自民党内グループが動き出した。来年10月に予定されている消費税の10%への引き上げに慎重論が出された。

【総理みずから認める、アベノミクスの効果薄】
菅官房長官は21日の動きについて、「色々な意見があるのが自民党ですから」と述べた。
だが、すでに19日、英国のファイナンシャル・タイムズ紙は、安部総理が「消費増税の延期を示唆した」ことを報じている。(下記資料)
みずからの経済政策の効果薄を国内では認めたくないというのは、要するに、政策が失敗しているという事の裏返しだ。

【消費増税以前に、購買力が低下し続ける日本】
この1年の間に、生活が向上し、消費支出を拡大したと実感できる国民がどれだけいるだろうか。殆どゼロだろう。「アベノミクスで、商売繁盛している」なんて話は全く聞かない。
実際、今年4-6期の経済成長はマイナス7.1%であり、個人消費は低迷を続けており、1年以上実質賃金が下がり続けている。消費者物価指数と実質賃金指数の関係をみると、実質的な購買力は低下傾向にある。アベノミクスを支持しているのは、相場が不安的になってこそ稼ぎ時と喜ぶ一部のヘッジファンドや機関投資家だけだ。彼らは更なる金融緩和まで要求している。彼らがアナリストと称して媒体でおおっぴらに期待する事は、日本経済の基礎体力でもなければ、日本国民の生活の向上でもない。彼らは「相場が不安定になればなるほど良い」と露骨かつ正直に主張している。それだけだ。

今回、自民党の異論に増税派が耳を傾けるという芝居がかったパフォーマンスを採らざるをえないのは、アベノミクスが株高以外めぼしい成果をあげられず、国民生活の向上を促していないという点で、事実上、失敗しているからだ。増税時期の軌道修正を図らねばならない位の深刻な情勢にある。

と真面目に書いていたら…、嘆息するような速報

【酒とウチワとSMバー、決して許されない有権者への買収工作】
「SMバー」に交際費支出=小渕氏後任の宮沢経産相
時事通信 10月23日(木)12時8分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141023-00000052-jij-soci  
「 宮沢洋一経済産業相の資金管理団体「宮沢会」が2010年9月、広島市の「SMバー」に、交際費名目で政治活動費を支出していたことが23日、同会の政治資金収支報告書で分かった。宮沢氏は、前任の小渕優子氏が政治活動費の不明朗会計問題で辞任したことを受け、21日に就任したばかり。
 宮沢経産相の事務所は「事実関係を調査中だが、本人が行っていないことは当時の記録で確認した」としている。 」
宮沢経産相は「私はそういう趣味はない」と釈明しているらしいが、行ってないなら(というか言って無くても)問題だ。これは買収だからだ。有権者を買収していたことになる。昨日には、小渕氏の後援会が「酒(ワイン)をばらまいていた」ということが明るみになっている。これも買収工作となる。SMバーに政治活動費支出など許されない。財政規律をゆるゆるにさせる政策を取り続けているアベノミクスの倫理崩壊行為のツケが噴出してきたとみられる。
菅官房長官「本人がしっかり対処」 SMバーに政治活動費
「 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は23日の記者会見で、宮沢洋一経済産業相の資金管理団体がSMバーに政治活動費を支出していたことについて「宮沢氏がしっかりと適切に対処する」と述べた。菅氏は宮沢氏から「自分は行っていない」との報告を受けたという。
 菅氏は「国民は難問山積の中で政策的な論争を望んでいると思うので、建設的な審議をお願いしたい。国会で議論して政治を前に進めていくのが大事だ」と述べ、宮沢氏への追及をちらつかせる野党側を牽制(けんせい)した。」

官房長官の発言は、全くの筋違いだ。これは、利害関係者への尾篭な酒色の接待に政治資金を使ったということだ。許されることではない。

【資料】 (全文を読むには登録が必要)
FINANCIAL TIMES
Abe balances tax rise against economic damage
英国FT紙Abe balances tax rise against economic damage

Gideon Rachman and James Politi in Milan
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/25431cfc-57af-11e4-8493-00144feab7de.html#axzz3GxZpyMV4

Shinzo Abe has hinted that he may delay increasing Japan’s consumption tax, saying the move would be “meaningless” if it inflicted too much damage on the country’s economy.

In an interview with the Financial Times, Japan’s prime minister, said the planned tax increase from 8 per cent to 10 per cent was intended to help secure pension and health benefits for “the next generation”. But he added: “On the other hand, since we have an opportunity to end deflation, we should not lose this opportunity.”

The Japanese economy shrank 7.1 per cent between April and June compared with a year ago after Mr Abe’s government raised consumption tax from 5 per cent to 8 per cent. A second rise has strong backing from the Bank of Japan, the finance ministry, big business and the International Monetary Fund, which all want action to reduce the country’s mountainous debt. A postponement would require a change in the law.

But Mr Abe said: “By increasing the consumption tax rate if the economy derails and if it decelerates, there will be no increase in tax revenues so it would render the whole exercise meaningless.”

His caution shows how much now rides on the strength of the rebound in growth in the third quarter. He is expected to decide on the tax in early December when the final data come in, but early indicators have been disappointing.

Concerns that Mr Abe’s plan to revive the Japanese economy is running out of steam added to gloom over global growth prospects that stirred financial markets around the world last week.


On previous foreign trips, the Japanese prime minister has acted as a confident salesman for his reform programme. He once urged traders at the New York Stock Exchange to “buy my Abenomics”.

But the exuberance has gone from Abenomics. Instead the effort to turn around the Japanese economy is looking like a long, hard, perilous slog.

In Milan, Mr Abe’s manner was sober and even, at times, defensive. He showed flashes of irritation with commentators who have cast doubt on the success of Abenomics.

“I believe there will come a day when the economy will start a virtuous circle that will be felt in every corner of the nation,” he said. “There are always those who criticise, but those people never come up with an alternative.”

He acknowledged more was needed to help companies, particularly small businesses, hit by the weakening of the yen.

“Of course we will keep an eye on those in rural and local areas and SMEs who are hit by the rise in import prices and as necessary it is our intention to take measures,” he added.


But he was also keen to emphasise the successes that he believes Abenomics has achieved – above all in the fight against deflation. “We have done away with deflationary expectations,” he says, adding that wages are now rising and that job vacancies are plentiful. More structural reforms are also promised.

“Liberalisation of the power sector is proceeding” said Mr Abe, “and whereas in the past, nobody even [suggested] reforms of agricultural co-operatives, we’ve made a decision to undertake reform there and in the medical sector and in employment law.”


When it was pointed out that US trade negotiators had openly criticised Japan for failing to proceed with structural reforms to secure a Trans-Pacific Partnership free-trade deal, Mr Abe laughed briefly and opted for a diplomatic response. “We are in the last phase of the negotiations and those are the most difficult.” He added that, in a phone conversation with Barack Obama last week, he and the US president agreed that “we would make maximum effort to conclude this”.

The foreign leader that Mr Abe would most like to speak to, however, is probably Xi Jinping, the president of China. Tensions between Japan and China remain high. The two countries continue to jostle over disputed islands in the East China Sea. Beijing is also bitterly critical of the Abe government’s treatment of history and of visits paid to the Yasukuni war shrine in Tokyo, by the prime minister himself and by colleagues.

Mr Abe has repeatedly requested a meeting with the Chinese president and has so far been rebuffed. In Milan, he reiterated his hope that a bilateral meeting with Mr Xi could take place at the Apec summit in Beijing, next month, while saying that Japan could not agree to “pre-conditions” – an apparent reference to China’s demand that Mr Abe promise never to visit Yasukuni again.

Picking his words carefully, Mr Abe refused to comment in detail on the military situation around the disputed islands that Japan calls the Senkakus and that China calls the Diaoyu, saying: “Unfortunately, there are incursions into our territorial waters, but we are dealing with this rationally.”

Mr Abe stressed the mutual economic interests of Japan and China, adding: “It would be good if we could have a heads of government meeting at the Apec summit . . . to deal with contingencies, the defence authorities should have a hot-line . . . If the summit meeting goes ahead, I’d like to call upon China to do this.”

The shadow of Russia’s seizure of the Crimea hangs over China’s territorial dispute with Japan. In the same Milan hotel that Mr Abe was speaking, President Vladimir Putin of Russia was meeting with President Poroshenko of Ukraine. Mr Abe had meetings with both the Russia and Ukrainian leaders in Milan and told the FT: “Japan does not condone changing of the status quo through coercion and intimidation.”


ついに海外のメディアから発信されてしまった。
でも人材育成と教育について思いつくままに触れた
「…そのヒトはといえば、日本の精神風土をみてもメタメタだ。論文偽装に、ヒラメ社員に、事なかれ主義に、日本的予定調和の風潮にかつてないほど拍車がかかっている。社会全体の倫理的崩壊は甚だしく緊張感がない。外国人に「死ね」などの下劣な言葉を投げつけて排斥し、日頃の憂さ晴らしをしている連中と仲良しの現政権。そんないびつな風潮に疑問提示の一つさえできずに、なんで格好よさげな「グローバル人材」「グローバルマーケティング」の成功などがありえようか。…」
でも
「…野党に下った時に知性の倫理を捨て去る決意をした自民党。そのプロパガンダは、ちょうどナチスが成功を納めたように、勝利をおさめかけている。麻生氏が「ナチスを手本に」といったのは正直な告白だ。…」
海外からも同じ目線で見られている。

【The New York Times 2014.10.14  “日本の分裂した教育戦略”】
同紙は大まかに以下のような内容を報じている。
--------- 以下は素人の訳なのであらかじめご了承を。 ------------
「(安部政権による)国家主義と国際主義の同時的容認があいまいなサインを出している。国際競争力といいつ安部政権の分裂した教育戦略 ニューヨークタイムスつ大学の国際化を進める一方で、愛国主義で教科書を書き直している。そしてアジアの隣人を遠ざけている。ボストン大学のトーマス・バーガー教授と日本政治の専門家は、右翼的シフトと国際化は矛盾していると指摘する。日本の教科書はアジアの緊張をもたらしている。近隣諸国と外国人による日本への研究意欲が減退している。教育方針はジレンマであり進退きわまっている。国際化を推進する強いプレッシャーがあるにも関わらず、実際は日本は正反対に動いている。政権を離れている間、日本の保守党は近隣諸国への先の戦争への謝罪をしないトーンで戦後史を作り変える保守回帰路線を明確にした。第二次世界大戦における侵略者としての役回りは、愛国的なものに取り替えられている。新しい政府は右派の綱領を学校教育のシステムに強要しようとしている、と専門家は言う。たとえば、中国の南京虐殺─事件と呼ばれているが─の犠牲者数を低く扱うなどだ。変化に対する若干の抵抗はあったが、教育委員会は、その改変を受け入れている。初めて新しい教科書を採用するのは、日本の二番目の都市である横浜だ。同時に恐るべきことは、”日本の内向きの教育制度を国際化する動き” が保守党によって行われており、安部氏は日本の10の研究機関が世界トップ100大学のランキング入りするように動いていることである。…(中略)…国家主義と戦時犯罪の醜悪さを混同させて歴史を教えることを愛国心が支えていることに、アジアの隣人は怖れている。…(中略)…中国と日本─どちらも領有権主張で対立しているが─偏った歴史教科書と教育が50年に亘る深い敵意の源にあると、両方がそういう。ワシントン独立アジア政策研究センター(?的確な名称は避ける)ディレクターのミンディ・コトラーは「日本のリーダーが人種・女性・戦争・平和と和解 について(国際社会から)信用されない攻撃的な見解を持っているという実感があり、失望する。簡単に言えば、問題は日本の意志決定者が堅実な判断ができるかどうかだ」
しかし、日本政府は、戦時中の攻撃性への償いは果たした、という。下村文部科学相は「日本の教科書検定は公平公正に行われている」と言いつつ、より愛国主義的方向を模索していると認めている。「こどもたちが自国の歴史へ誇りがもてるよう、よい面と悪い面のバランスを考えている」と言った。
------------------- 以上 --------------------
国際社会が何に危機感をもっており、日本の政治家が何を忘れているか。そしてアジアの政治がどの程度の水準で計られているか、垣間見れる記事だ。(以下原文)

Japan's Divided Education Strategy
TOKYO — Japan’s simultaneous embrace of nationalism and cosmopolitanism is generating ambiguous signals from its education policy makers. They are rewriting textbooks along what they call “patriotic” lines, alienating their Asian neighbors in the process. But at the same time, they are promoting Japanese universities as globalized and open, in a bid to compete internationally.

“There is an obvious contradiction between Japan’s rightward shift on education policy and its strivings to internationalize,” said Thomas Berger, a professor at Boston University and an expert on Japanese politics.
“Japanese textbook policy is increasing tensions with Asia, undermining the willingness of Japanese to study in neighboring countries and of foreigners to come to Japan,” Prof. Berger said. “Education policy is caught on the horns of a dilemma: On the one hand, there are powerful economic and political pressures that favor internationalization — yet, in reality, Japan has been moving in the opposite direction.”
Following a rare term out of office, Japan’s conservatives returned to power last year with Prime Minister Shinzo Abe at their head and an agenda to recast wartime history with a less apologetic tone. A more critical version of history, which casts Japan as an aggressor in World War II, has been replaced by material that is more “patriotic.”
Critics say the new government is trying to impose a rightist agenda on the nation’s schooling system. They point out, for example, that new state-sanctioned text books play down the death toll of the Nanjing massacre in China, which is now referred to as an “incident.”
There has been some resistance to the changes, but by and large, education boards across Japan are accepting them. One of the first boards to adopt the new textbooks was that of Yokohama, the country’s second-largest city.
At the same time, a formidable drive is underway by the same conservatives to globalize Japan’s inward-looking education system. Mr. Abe has stated that he wants 10 Japanese institutions to rank among the world’s top 100 universities. Currently only two make the cut in prominent lists like that of Times Higher Education: the University of Tokyo and Kyoto University.
The government’s plans include strengthening teaching staffs at universities by hiring foreign professors, initiating a certified evaluation system and expanding resources.
There is also a move to improve bilateral relations with the very countries that the new textbooks have irked — the United States, China and South Korea.
Japan’s Asian neighbors fear that its new emphasis on patriotism will lead to nationalism and a teaching of history that obfuscates wartime atrocities. They also accuse Mr. Abe of reviving past militarism. Tokyo is “attempting to deny and even beautify” the country’s history of military aggression, a statement from China’s Foreign Ministry said this year.
China and Japan — which are also facing off over territorial claims — both say that biased history textbooks and education are among the causes of a deep-grained hostility that threatens more than 50 years of peace between them.
Even allies like the United States are dismayed at the new textbooks, said Mindy Kotler, director of Asia Policy Point, an independent research center in Washington.
“Disappointment stems from the realization that Japan’s leaders hold a retrograde, discredited and offensive view of not just history, but also of race, women, war, peace and reconciliation,” she said. “Simply put, the issue is whether or not Japanese decision makers are capable of sound judgment.”
But the government says Japan has done enough to satisfy its neighbors’ sensitivities over Japanese aggression during the war years.
The education minister, Hakubun Shimomura, denies that the government wants to enforce a particular view of history. He says Japan’s textbook examination is undertaken fairly and impartially, “based on expert and academic deliberations.” But he concedes he is looking for a more patriotic take on Japan.
“History has positive and negative aspects,” Mr. Shimomura said in an email. “We believe it is important to teach a balance of the good as well as the bad parts so that children can be proud of and have confidence in our country’s history.”


【本日のニュースから 道徳の独立教科化】
(生徒)「ぼく、掃除やってるうちに、掃除が好きになっちゃいました」(先生)「よくできました。まんて~ん。」
ってことになるのか?
道徳授業をするのはいいが、それを文章化させ、評価するって…
一番中身のない、子どもの心をものさしで計る大人の自己満足、ではないだろうか?

小渕経産相が20日午前、辞任に追い込まれた。まだ40歳の若手二世、父親の地盤を無理やり継承させ20日辞任会見する小渕経産相 朝日新聞DIGITALられた、かわいそうなお嬢さんである。周囲から、いいのいいの、20日辞任した松島法相 朝日新聞DIGITALとおだてられると人間みな調子に乗せられてしまう。経理もちゃんとせずに、踊るだけ踊らせて、あとはポイだ。
と思っていたら、今度は午後に松島法相が辞任した。一日に2人も現職閣僚が辞任するなど、この半世紀ほど聞いたことがない異常事態だ。
http://www.asahi.com/articles/ASGBN3554GBNUTIL00G.html?iref=com_alist_6_03

【汚れ仕事を前提にした女性閣僚配置】
問題は、ネオナチとの関係や政治資金で、早晩、問題になることが明白な女性閣僚を敢えて要職につかせていたことだ。国民からの批判の多い原発再稼動などの政策を、小渕氏などに強行させた安部晋三氏本人の思考方法である。
小渕氏が国会答弁で、生気のない対応をしていたことからみて、彼女自身、あまりやりたくない仕事だったのではないかと推測する人もいる。
安部改造内閣で登用された女性閣僚が、既に、軒並み「身体検査」(資金・スキャンダル)で不合格となっていることは、すでに巷では常識となっていた。安部氏も知らないわけが無い。2007年の安倍改造内閣では徹底的に「身体検査」をしたからだ。今回はあえて、それを外した感がある。政界ウオッチャーが今まで表立って口に出さなかった事情だ。
要するに、国民から批判の多い政策も、女性閣僚を使って推進すれば、反対しにくいだろうという計算。そして、早晩「身体検査の結果」が表面化した場合、残念そうな顔を見せながら、速やかに用済みとして切って捨てる。これ以外の思考は考えられない。
一方、一部の短絡思考の女性閣僚がネオナチや靖国に行けば、その習性をも逆手に利用する。野党側を女性票で萎縮させ、批判に嫌悪感を抱かれるように仕向ける。専属の広告代理店なら、社会心理学を悪用したこの程度の仕掛けなど、日常業務でやっていることだから、わけはない。
ここに見えるのは、最初から女性閣僚は現政権から「捨て駒」として位置付けられ、「汚れ役」をおうせつかる役回り(布陣)にされていた、ということだ。現政権は、“女性蔑視にもとづく狡猾な人事コントロール” をしている。

※一方、安部政権のほころびに狂喜する左派系党派のシンパには、勢いづいてためらいもなく、尾篭なイラストを流布しているものがいる。女性閣僚をレオタード姿にしてわざと顔を魔女まがいの醜悪なものに変え、ネット配布までしている。風刺画は大いに結構だが、自分が気づいてないだけで、明らかな女性蔑視の思想だ。彼らの作風をみると、歪んだ正義感に依拠していることがよくわかる。極右が派手に狂喜し、ツーショット写真をとったり、魔女狩り感覚で面白がったり、およそ政局とは無縁な両派が女性閣僚をセクハラまがいの尾篭なやり方で攻撃している。

─補足─
【小渕氏の臨時に高市氏、松島氏の臨時に山谷氏…】
「首相は、経産相の臨時代理に高市早苗総務相、法相の臨時代理に山谷えり子国家公安委員長をそれぞれ指名した」~小渕、松島氏が辞任=女性2閣僚―「政治とカネ」で引責(時事通信) より
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-141020X401.html
ガーディアン紙掲載写真ネオナチの確信的支持者であり、理念らしきものを何も持っていない高市氏が経済産業相へ、同じく人種差別デモの合法性が国際社会から問われている中で在特会との結びつきが噂される山谷氏が法務相へ「スライド」するとは、臨時代理とは言え不適材不適所のきわみ。「悪い冗談」を通り越している。おふざけが過ぎる。まさに「女性登用」の表向きのイメージだけを優先する数合わせ。女性をちゃんと能力を見極めて活用するのではなく、単なる「将棋の駒」と考えている。これこそが女性蔑視の思想的本性だ。

20日夜、結果としては
後任の経産相に宮沢洋一氏 法相に上川陽子氏

経済産業相を辞任した小渕優子氏と、法相を辞任した松島みどり氏の後任に、それぞれ自民党の宮沢洋一参院議員と上川陽子衆院議員が内定した。政府関係者が20日、明らかにした。  2014/10/20 18:23   【共同通信】
両名とも60歳を越えた高齢者。女性閣僚を登用しようにも人材がいないのだろう。

オープン・バイラル系デジタルメディアで世界を席巻しつつある THE HUFFINGTON POST (ハフィントン・ポスト~米国のリベラル系ネットニュース<日本版>※1)が17日、香港民主化デモの写真を大きく掲載した。そのタイトルも「世界は見てるぞ。警察の暴挙を~ 香港デモ。抗議する学生たち 排除する警官たち」 だ。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/10/16/hongkong-photo_n_5995236.html?utm_hp_ref=japan
htmlutm_hp_ref=japanいい写真には貴重な情報が膨大につまっている。この市民の真剣なまなざしから、日本人は学ぶことが多いはずだ。
香港市民は、中国政府から何かの成果物を与えてもらおうとしているのではないだろう。たぶん、自分たちの社会は「これでいいのか!」と必死で訴えているのだ。単一のアイデンティティで支配を拡大しようとする古今東西の政体の多かれ少なかれの全体主義的しきたりに心からの疑問をぶつけている。自由と民主主義の原点に迫ろうとしている。
だが、それに最も冷ややかな態度を示しているのが、今の日本だ。米国もEUも中国へ自制を要求している。だが日本だけが黙ったままだ。
チマタでは「どうせ共産党につぶされるよ」とわかった風なコメントがあふれている…。そんなことは現地の香港市民が百も承知だ。問題なのは、中国共産党の独裁を商売上の都合から内心で受け入れている日本人の価値観の方である。政治に哲学が全く欠如したまま、内向きオンリー日本政治のみっともない水準がバレバレだ。
【資料】
392枚の写真 http://www.huffingtonpost.jp/2014/10/09/hong-kong_n_5962500.html?utm_hp_ref=hongkong-protests#slide=start 
15分の現場動画(警察が介入するも逆に市民に包囲され議論が始まる)
http://www.huffingtonpost.jp/jun-hori/umbrella-revolution_b_5972530.html?utm_hp_ref=hongkong-protests  YouTube http://youtu.be/NQCFWenEhgw
HUFFPOSTの香港報道一覧 http://www.huffingtonpost.jp/news/hongkong-protests

【“共産党独裁は続いてもらいたい”  一部日本人のホンネ?】

安部政権は依然として、香港市民デモにはノーコメントだ。一方でしきりに靖国参拝をちらつかせて、中国にフェイントをかけている。中国の民主化にはハナから関心がなく、中国政府の動揺のスキを狙って、靖国繁盛、商売繁盛を突き通そうとしているかのようだ。外国人排斥や過去の軍国日本への回帰趣味だけに熱心な、自己都合型の理念無き日本政治がよく出ている。

先日、寄せられたHNシロクマ氏からのコメント
「中国に基本的人権がないことを、改めて見せつけられています。隣同士の国だから、仲良くしていくべきですが、両国の国民が幸せになる権利はおろそかにしてはいけない。ネットには、

~中国にこれ以上発展してもらいたくないから、これからも共産党政権でいてくれ~

という一部日本人の隠れた本音が至るところに露骨に書かれていて、大変興味深い。
共産党政権という歴史の遺物をどう精算するかがアジアでは深刻なテーマとして問われている。(かつて)ドイツが戦争犯罪と向き合ったような環境づくりへの努力を、内外の腐敗した共産党が支配の口実にするため政治的に利用し、社会に嫌悪感を産み出している。日本では、それをタカ派が逆手にとっている。そういう意味では、日本の民主主義もかつてのドイツのワイマール体制を彷彿とさせており、質的には周回遅れといわざるをえない。

「結論は変わらないが話し合いはする」という香港行政長官の発言は、共産党の習性を端的に表している。香港問題に言及をさけつつ「日中友好」を主張するカビ臭い自称左派勢力も似たもの同士だ。これまでの日本政界のよどんだ構造をよく現した姿だ。中国共産党の独裁により低賃金労働の獲得と環境汚染への免罪を受けてきたことを本音では喜び、中国の民主化は逆にハタ迷惑だと内心で思っている日本の一部の風潮。いずれ跳ね返ってくるだろう。

過去ログ



※1 開設者のアリアナ・ハフィントンの名前に由来。2013年朝日新聞と提携して日本語版が開設された。

朝日新聞デジタル インデックス → 香港、揺れる自治――行政長官選挙

NYダウが下落を続けている。日本株も6日連続で下げて1万5000円台を割り込んだ。アナリストが「米国金融引き締め後に株価の調整局面があるかも。それまでは株価の上昇は続く」といい加減な事を言ったハナからの下げだ。日本経済の見通しは依然見えないどころか、陰りさえ見えてきた。アベノミクスがスタートして2年もたたないうちに、「金融緩和は多くをもたらさない」という当初の警告が現実のものになりつつある。貴重な預貯金を短期的な投機につぎ込んでいると早晩破産する。

【米国FRBの危機収拾策を真似るだけ。無策の日本経済】
先日、金融機関の人間と世間話をしていたが、彼らの関心事はQEの行く末だった。
FRBは連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受けて、失業率動向をにらみながらオープンエンドだったQE3(量的緩和2012-450億㌦/月ベースの長期国債&MBS買入政策)の終了のタイミングを探っている。予定では今月終了だ。28日からFOMC会合が開催される。以前はQE4という話まであったくらいだ。だが、ここにきて、米シカゴ連銀エバンス総裁が来年初頭まで金融引き締め策を採るべきではないとの考えを示した。同氏は、QE依存から財政政策へのシフトも要求している。
つまり、それほど、米国経済の回復力は力強くないということだ。FRBが発表している米国の実質個人消費支出はリーマンショック前夜の07年水準に戻ってきているが、言葉を変えると、まだかろうじて、それだけに過ぎない段階だ。失業率は改善されているが、平均時給は横ばいで、労働参加率は史上最低規模。長期失業者(就労を諦めている人)が非常に多い。住宅担保証券のリスクもいつ表面化するかわからない。
10日からワシントンで開催されていたG20では、欧州経済と日本経済の鈍さが槍玉にあがった。先日のダウ下落もマーケットからの「悲観的」メッセージと受け止めることができる。QE終了は金融引き締めへのソフトランディングであったが、その行く末も危うくなっている。10日、「ナチスを真似ればいい」発言で有名になった財務相の麻生氏は、いつものように口をとんがらせながら、「米国の失業率は改善されているし…」となんの新鮮味もない情報を口にした。そのあとに何か意味ある情報が出るかと思いきや、何も無し、だ。

【人材を育てずに経済が育つか?】

もともとアベノミクスは、なんの熟慮も経ていないものだ。①金融緩和②財政政策③成長戦略の三本の矢というが、円安誘導ストーリーで動く市場が、期待感と思惑買いで日経平均を戻しただけである。多少利益を得るのは市場アクセス可能な人だけ。実際のところ、なんのオリジナリティもない。さらに言えば、新自由主義とケインズ政策のごちゃ混ぜだ。要するに、筋の通った批判を煙に巻き、封じ込めるという政治目的が先にありきだ。マネタリストでブッシュに拾われ、サブプライム危機からリーマンショックを引き起こし、墓穴を掘ってしまった元FRB議長バーナンキの真似。彼が、リーマンショックの危機収拾策でケインジアンに転向し実施したQE1(2009)~QE3の成果を、そのままそっくり真似ただけ。米国はサブプライムを抱えた金融危機からの脱出策でQEを採用したのだ。日本はサブプライムを殆ど抱えていない。政策動機が元々違う。だが、この「猿真似の礼賛」が、世界にまで悪影響を及ぼしている。エゴイスティックな目先の利益を求めるものが、タカ派の求心力を利用しながら、野党分散状態を奇貨として、空虚な経済政策を大仰に見せびらかしながら独走している。なんでもありの無節操政治が出来上がりつつある。

【アセット・バブル・エコノミー】
今頃になって日本人は「アベノミクスではJカーブ効果が生まれなかった」などというが、そんなものは、はじめから眼前にぶら下げられたニンジンだとわかっていながらメディアは一緒に踊ってきた。
アベノミクスが実現したのは日経平均1万円台越えだけ。昨年時点でアセット(A)バブル(B)エコノミー(E)=「ABE」(資産バブル経済)なる皮肉まで登場している。首相は「日本株を買って買って、割安だから」と世界中にセールスして回った。一国の首相が証券会社の営業マンよろしく、世界にお願いしてまわった。だが、その他の政策は、自力の努力分野でこれは希望的観測ばかり。さらには金融緩和をする一方での財政政策とか成長戦略って、結局一体何のこと?と言う、冷ややかな声もある。
いずれにしても、一般の真面目にコツコツ働く国民の生活にとっては、なんにもメリットはない。インフレターゲットを設定し、財政規律を度外視して紙幣を乱発するなど、高校生でも最初に思いつく仮説だ。日銀券をじゃぶじゃぶ印刷して、もし期待通りインフレになれば、あとで借金はちゃらにできるという、机上の空論・夢想で進めているが、そうはならない。アベノミクスは、日本を世界でもっとも財政規律の弱い国にしてしまった。日本が米国を真似して株高を演出することで、世界に間違ったメッセージが発信され、欧州経済圏の優等生・ドイツにも緩和策を押し付けることになりそうだ。みんなして馬鹿な政策になだれ込み、将来の破綻を準備しつつある。

【文化的モノカルチャーを醸成して成長の源泉を破壊】
以前「米国の最後の冒険に追随する安部政権」と書いた。「最後の冒険」とはQE3のことだが、今の日本の製造業は大手家電の開発現場をみてもイミティブイミテーションの時代にジワジワもどりつつある。ブレイクスルーが産み出せなくなったSONYの有り様にも象徴されている。人材育成に完全に失敗している。アナログ思考を軽視して、思考の源泉や自由な思惟、調和しない理念を認める多元性を軽視し、政治支配の都合からどんどん出る芽を摘み取ってきた。アベノミクスは、NHKなどへのメディア介NHKと政治権力 岩波現代文庫入も憚らないような、アベノカルチャー(単一文化的モノカルチャーを志向する歪んだ想念)を土台にしているゆえに、成功しない。人材育成と金融政策などは全く無縁。米国追随の発想自体が時代遅れだ。高生産性の製造業が発展し、その価値がサービスに移転しなければ内需など拡大しようがない。これは時代が変わっても変わらない法則だ。一方で、米国も日本も労働者への開発教育を怠り、リストラクチャリングや業績給の脅迫的人事支配を蔓延させ、創意工夫や開発・改善への内発的動機付けをサボり続けている。経済成長率を資本成長率が上回る構造が世界的に常態化しているのは、人財、人財といいつつ、実は人材を「財」としか考えず、「人間の質」を重視しない社会状況が広がりつつあることの証明である。

【演出される株高、危機は一気に来る】
日本株高もいつ終焉を迎えるかわからない状態だ。株高の一部は、ヘッジファンドなど大手機関投資家の値嵩株大量売買で見かけ上つくられている現象だ。ファンドが絡む少数銘柄の大量売買で、日経平均を100円以上高めに推移させるくらい、わけはない。要するに、売上高を稼ぐ必要に迫られた法人ギャンブラーの投機による「株芝居」である。タイのバーツ危機など一国の経済を崩壊に追い込む不正な力を持っている。

株高が政権への支持としてかろうじて効果があったのは、この10年余りで広がった金融商品への投機ブームとも無縁ではなかろう。郵便局を含むすべての金融機関が、リテイルに力をいれ、個人資産を大規模に投機資金へと向かわせてきた。資産価値の変動に一喜一憂する「人様にいえない事情」が固定票を構成する中高年有権者の心理をわしづかみにしている事情もある。「老害」ともいえる現象だ。早めに相場への関心を捨てて、まともな意識モードに切り替えないと、後々の世代に醜名を残すことになる。

【世界経済の不確実性を金融操作で乗り越えようとしている無謀】
アベノミクスの空虚な内実はじきに判明する。麻生氏は「米国のファンダメンタルズ」を口にするが、日本の失敗を今更ごまかしても遅い。米国の実質GDPは本年4-6月で4%越えだが、日本はマイナスである。金融政策だけで歓心をかっても、実業世界は全く変わりばえしない。何十年もサボってきた人材育成のツケが、いま、経済を支える人材のなさという形で噴出している。円安株高を経済回復と捉えさせる最大の罪は真面目にものを考え、コツコツと努力を積み上げて新しいものを創り出す人間精神を毀損する事だ。新しい発想は、他人の気持ちを豊かに想像する能力、枠組みに縛られない自由な発想力、社会的関係性を捉えることのできる柔軟な思考から生まれる。数年前から義務教育課程で無理やり武道を教えて精神主義を叩き込む第一次安部政権時の学習指導要領の稼動が始まっている。教育予算が削られ、現場の先生は時間に追われ、生活指導に時間をとられ、なんでもかんでも報告書を要求する非生産的な官僚体質に押しつぶされている。企業社会が期待するはずの教育制度の現場は、人間の質を本音では軽視している社会の非生産的な負のサイクルが回っている。

【企業経営を歪ませる補助金政策が、足腰をさらに弱める】

為替差益で大手輸出企業が財務上の利益を出しても、売り上げが伴わない企業活動に、中小企業は仕事が増えず、むしろ消費増税の犠牲転嫁と円安効果で苦しみ続けている。その窮状につけこんで「地方創生」という行政官僚が喜ぶ利益誘導が始まった。地方の役人だけが偉そうにできる補助金漬けの麻薬政策がしのびこもうとしている。民間企業の官僚依存に拍車がかかり、ますます企業の自力回復意欲と創意がそがれる。この麻薬に浸かると、ミクロではリストラ・倒産の危機が極端に増すことがあるから要注意だ。そんな経営の現実などうわのそら。既得権確保に走り回る困った議員さんたちだ。政府で必要のない仕事をつくって、歓心を買うしか、支持を取り付けるすべはない。その努力とは裏腹に支持率はジリジリと下がり続けている。

【空虚なグローバル化の掛け声】
欧州経済の不調に加え、リセッション入りが噂されるドイツ経済の不調を食らって、資金が日本の短期国債市場に流入している。金利は超低金利から短期国債ではマイナスとなった。だが、金融政策依存体質はかわりそうにない。ECBに大掛かりな金融緩和圧力が加えられるだろうが、その結末は更なる財政規律の緩みを促す欧州経済圏の弱体化だ。国際的にさまよえる流動資金の行き場として日本株の買いはあと少し進むだろうが、落ちる時はかなり激しくなるだろう。しかも、日本の実体経済は全く打開の道を見出していない。
企業収益の向上には即効薬などない。利益は商品・サービスが生み出し、売れる商品・サービスは比較的長い時間をかけて人が生み出す。そのヒトはといえば、日本の精神風土をみてもメタメタだ。論文偽装に、ヒラメ社員に、事なかれ主義に、日本的予定調和の風潮にかつてないほど拍車がかかっている。社会全体の倫理的崩壊は甚だしく緊張感がない。外国人に「死ね」などの下劣な言葉を投げつけて排斥し、日頃の憂さ晴らしをしている連中と仲良しの現政権。そんないびつな風潮に疑問提示の一つさえできずに、なんで格好よさげな「グローバル人材」「グローバルマーケティング」の成功などがありえようか。

【サービスに振り回される世界で豊かな創造性が無くなって行く】
貸し出し先が見当たらず困っている金融機関の悩みをあまり聞いたこともないのかもしれない。仕事を創り上げる人間は確実に減っている。8年ほど前に役所が流行らせたアントレプレナー講座は、予想通り失敗におわった。デジタルサービスに警戒を持たず、子供をスマホや携帯電話づけにし、料理や洗濯という家事は女性に押し付け、掃除もロボット任せにしたい。かと言って何か打ち込んでいるわけではない共感性の欠如した時間消費型の人間がおびただしく蔓延している。この様な中で、コミュニケーション障害に陥る人間が激増している。こんな情況を放置しておいて、なんで、企業活動が活性化しようか。明日の人を育てようという厳しさのある愛情も社会に欠落したままだ。
こんな日本の地方社会に蔓延する深刻な疲労は、一極集中の是正能力も持てず、関東一円で日本を見ている気になっている霞ヶ関には理解不能だろう。

【投資本に食らいつく人】
株価に一喜一憂している人々のあまりに多いことか? ラーメン屋さんやカフェで「投資本」を食い入るように読んでいる人々の姿を目にすることが多くなった。戦争体験者である親世代の痛みを継承することもなく、現状が永遠に続くと思い込んでいる面々だ。なぜ、日本という国が存在し、どう生かされてきたのか考えたこともない人びと。食うことには困らないが、やることを見失った人。他人のために自分の時間を公的に活用することなど考えたこともない情況。逆に弱者を食い物にする貧困ビジネスも大流行りだ。救済すべき公害被害者を冷遇し何億もの国債を買いあさり高額の退職金を引き当てる「救済基金」の姿もその象徴だ。自分の地位を最優先にすることが個人の自由だと勘違いし、歴史をなおざりにし、有意な人材の育成を怠り続けてきたツケ。世界史上最悪クラスの原発事故を引き起こした会社や責任者や国が「後処理が忙しい」を口実になんら責任を取らずに悠々自適でむしろ褒められたりする病理を免罪するツケ。こういうツケが社会をどんどん萎縮させる。他方で原理主義的イデオロギー勢力が伸張し、考えないモノカルチャー型人間がどんどん増えていく。全体主義の条件が準備されていく。環境破壊とテロ、果てしない自己領域拡大の欲望が人類を脅かす時代へじわじわと入ろうとしている。業績非連動の株高や為替差益を喜んでいる場合ではない。

【香港市民との対話予定をドタキャンした中国政府】
香港で市街地占拠を続ける学生・民主派との対話に中国政府が臨むということで、学生も柔軟路線を採用しようとしていた。ところが9日、中国政府は突然、話し合いを先送りするという姿勢に出ている。

理由は「学生が対話の条件を拡大解釈したため建設的対話ができない」からだと…。

えっ? いい大人が…。条件付きでないと学生と対話もできないのか? 絶句。
限定された事項に関して調整をする外交交渉ではない。香港で問題となっている事は同じ国民同士の民主主義と言論の自由、自由な普通選挙の可否を巡る対話だ。あらかじめ「解釈」を決めてするものなのか? そもそも解釈とは何か? 少しでも議論をしたことがある人なら、相手が一方的に主張する「解釈」をあらかじめ受け入れる事自体が、言論の自由の制限になることを知っている。
対話を拒否する理由を、「相手の思考の自由」のせいにする。考える自由や討議の自由さえハナから認めていない。

【共産党の習性】
共産党はいつもこれだ。党員や党へのイエスマンで固めないと話し合いもできない。異論が出ると、大慌てで野次をとばしたり、徒党を組んで恫喝を加えたり、無視して強硬採決に進んだりする。そのやり方は与党一党独裁の場合と全く一緒。
国政選挙ではハナから勝ち目がないから、自民党と対決する勢力が落選するように対立候補をたてて、与党のご機嫌をとって、自党勢力の温存をはかることに集中している。
このあたりの事情は、政党動向をウオッチしている人には常識だが、中には詳細に分析している人もいるから面白い→日本の場合「またしても自公候補をアシストした共産党」 http://takuki.com/dsk/015.htm
マルクス主義政党は、良識ある一般市民にとっては、別名、「万年裏切り党」でもある。

【毒を飲まされた子供の親を監獄に入れてしまう「全人民の党」】
いったん共産党が支配すると、脱出するのには、たぶん半世紀以上くらいかかるから、香港市民の短期的な前途はあまり明るくないが、中国政府をスターリン主義と捉えれば、市民はなんら悲観する必要もない。闘う相手に不足なし、しかも、いつかは必ず崩壊する。
実際、「全人民の党」のもとで野獣資本主義がまかり通り、汚職と不正・腐敗、産業公害・環境破壊が大規模に蔓延し、言論弾圧のための大規模な「労働矯正収容所」をつい最近まで運営していた中国共産党が「共産党とは、実はこういうものです」と自ら証明している。ソビエトと異なるのは資本主義の直接投資を大規模に受け入れて、もちつもたれつの関係を築いて、延命をはかっているところだ。だからこそ、中国の低賃金労働者を利用している日本は、そこを自覚して、中国の政体に関していうべきことは言わねばならない。(逆に侵略戦争の事実は、素直に認めねばならない。そうでなければ事実に関してアンフェアな態度をとるズルい国となる)
2008年、中国国内で30万人の被害者を生み出した粉乳メラミン中毒の被害者団体の代表の親が「社会を混乱した罪」という意味不明の冤罪で国家によって監獄に放り込まれている現状をみても同様だ。日本もこの事実にはなんら注目も払わない。
中国はそれらの批判をかわすため、批判的な勢力や国・メディアには経済交流という形で近寄ってきた。この構図、中国共産党から国名をとると、日本の森永ヒ素ミルク中毒事件の経過とよく符号する。中国共産党を友党にして喜んでいる他の共産党も同じ穴のムジナだ。

【香港市民の言いたい事】
香港の学生はいいセンスをしている。10日の朝日新聞記事によると、民主派学生は、対話拒否をものともせず、「我々の活動は政府に圧力をかけるためだ」と明確なメッセージを市民へ伝え、占拠への参加をよびかけている。中国共産党政府とは命がけで対決しているが、だからと言って、権力志向ではないし、権力の短絡否定でもない。市民の開かれた自由意志がしっかり伝わってくる。これは日本の市民こそが見習うべき市民的資質の一端だろう。香港市民の問題提起は中国社会に確かな波紋を投げかけ続ける。
かつて1968年「3月22日運動」が生み出した「フランス5月革命」と重なる。共産党以外のあらゆる党派が個人資格で参加する形で自然発生し、権力を望まず、権力へのアンチテーゼを提起し続けた、あの学生たちの運動にもタブって見える。

中国共産党は、もはや、経済学上での国家資本主義となんら変わらないのだから、いい加減、マインドコントロールを自ら解除し、党名を変え、同時に批判の自由を完全に認める政体(民主集中制の放棄)へ早急に移行する決意を固めなければならない。共産党一党支配をやめても国が崩壊するといった心配はしなくてもいい。ロシアをみれば明白ではないか。

先般9月11日に 東京電力の吉田昌郎所長は責任を追及されるべき立場 という記事を書いた。
朝日新聞騒動を受けて急いで書いて、以下のような内部告発の事例を紹介した。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 引用開始 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
吉田所長と正反対の、「隠れた英雄」は世界中にいる
逆に、内部告発をして、いじめられ、そうやって会社を去った人間は何人もいる。
かつて、巨大航空機メーカーのある技術者は、就航前に空中爆発の危険性への警鐘をならし、内部告発をして、会社を解雇され、生活の糧を失った。たが、それでも彼は粘り強く世間に訴えた。結果二階建て巨大ジャンボ機は内部告発者の指摘を改善して1年遅れで就航した。そういう人々は沢山いる。
一方、吉田氏は電力会社に居残った側の人間だ。自分の管理する発電所への批判を省みて改善改革の努力もしていない。仕方なく作業しただけだ。何を偉そうに「あほみたいな国、あほみたいな政治家ども」などと言っているのだ。その「アホみたいな政治ども」にあなたの給料の支払元である電力がワイロを送りまくって、その電力と買収された政治家が、交付金と言う名の麻薬を貧しい村にバラ撒いて心を狂わせ、強行建設していった原発が、この吉田氏の職場だ。その原発の所長で厚待遇に甘んじて、なにも根本的改善をはからなかった自分への深い自覚がまったく見られないのは、今回再掲された吉田調書の内容にしても同じ。「あほな政治家と一緒にコップのなかでぐるぐる回っている」だけだ。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ 引用終わり ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

記憶があいまいであったため、固有名詞を記載しなかったが、最近は便利なサイトがある。
NHK BS世界のドキュメンタリー「内部告発~組織と闘う人びと~(再)」
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/081203.html
再放送はとうの昔に終わっているようだが、内容のサマリーだけは見ることができる。四つの事例に限っての紹介。(残念ながら日本の事例は紹介されていない。内部告発さえ隠すから取り上げようがなかったか?)
実際には、これ以外にも、全米タバコ訴訟絡みでのブラウン&ウイリアムソン社(現British American Tobacco Plc、LSE: BATSに吸収)のジェフリー・ワィガンド博士による内部告発、フィリップモリス社のビクター・デノーブル博士、三菱自動車の23年間(1977-2000)もの長きに亘るリコール隠しを暴いた匿名の内部告発者、米国フォードモーターの「フォード・ピント事件」などの意図的欠陥隠しとその訴訟での懲罰的損害賠償命令、大手電機産業を中途退職して告発する原子炉メーカーの技術者(東芝→後藤政志氏小倉志郎氏、/日立→田中三彦氏)や、東京電力社員・木村俊雄氏の告発(東電のデータ改ざんなど国との一体化等を暴露)など至るところに、決意を固めて行動する勇気ある幾人もの内部告発者の姿を見ることができる。
北京空港のAIRBUS A380-800先般触れたのは、4番目のエアバスA380の一件だった。ちなみにこの内部告発は同型機の就航を数年間も遅らせる重大な影響を与えた事件だが、ウィキペディアのA380解説に、この内部告発に関する記述は無い。
この番組は、日本の番組ではない。フランスのARTE(独仏共同出資のテレビ局:1992年開局)とZadig プロダクションの共同制作。エアバス社もフランスの航空宇宙系大企業であれば、それへの内部告発を国際的に発信したのもフランスの放送局。内部告発を個人の主体的行動としてきちんと社会的に評価できるマスコミの矜持を示したものといえよう。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 引用開始 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
BS世界のドキュメンタリー   内部告発 ~組織と闘う人びと~ (再)

●巨大企業エンロンの不正経理の調査を訴えた元副社長
2001年夏、当時エンロン社の副社長だった女性が、会社が組織ぐるみで巨額の負債隠しをしていることを知り、ケネス・レイ会長にメールを送った。しかし結局、手は打たれず、エンロン社は経営破綻。捜査の過程で元副社長のメールが発見され、会長があらかじめ不正を知っていたことが証明される。
●水道料金の過大請求を突き止めた水道会社社員
フランスでは水道事業の80%が民間企業によって運営されている。大手水道会社のヴェオリア社に30年間勤めてきた男性は、自治体との水道料金の契約が不透明であり、過大請求だと訴え、解雇された。男性は弁護士や会計検査官の協力を得て水道料金に関する情報開示を求め、フランス各地の都市で過大請求が行われてきたことを暴く。
●核施設のずさんな安全管理と警備を告発した担当者たち
原爆を作るためのマンハッタン計画が進められたアメリカ・ニューメキシコのロスアラモス国立研究所。大量のプルトニウムがつまったドラム缶が無防備に放置されており、万が一、航空機の墜落事故や落雷、山火事などに遭うと大惨事を引き起こす可能性がある。また、のべ350万ドル相当の国家資産が盗難されたことを隠蔽し、紛失として報告されていることを暴いた関係者たちは脅されたり、解雇されたりしている。
●旅客機開発の安全検査ミスを指摘した技術者
エアバス社の巨大旅客機A380の開発中に、機内の気圧を保つ与圧システムに必要な安全検査が行われていないことを突き止めた技術者。しかし2004年当時に、この事実を告発すると、解雇され、起訴される。それでも彼は、仕事もなく、社会から無視されながら孤独な闘いを続けたが、2006年になってようやく、エアバス社は義務づけられた与圧システムの安全検査の実施を決断。A380の完成が2年遅れることになった。
●情報機関の盗聴を暴いた電話会社社員の運命
2006年6月、イタリアで一人の男性が橋から身投げをして死亡。電話会社で働いていたその男性の遺族は彼の死を謀殺だと主張する。男性は情報機関による大規模な盗聴が行われていたことを内部告発し、事件の直前には「尾行されている」などと身の危険を家族に訴えていたという。

番組は、職を失ったり、報復の危険に遭ったりという不利益を覚悟の上で、「内部告発」という正義を全うしようとした勇気ある人々の証言をつづる。

原題:On the Angel’s Side  制作:ARTE / Zadig Pro (フランス 2007年)
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ 引用終わり ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

内部告発の事例は、大から小まで沢山ある。そして告発者の多くは原因者から徹底攻撃され組織を去ることが多い。だが、それでもやめないと決意した人びとの情念が、社会を揺さぶり、改善し、多くの人びとの頭上に現れた危険・不正・腐敗を未然に防いできた。そういう事実を忘れ去り、そのような人々の辛苦に想いをはせる事ができなくなった時、そして世界第2番目の巨大事故を引き起した原発所長の責任さえ追及・問題視する人がいなくなった時、多くの人が享受するシステムは再び牙をむいて、時と場所と形を変えた大量殺人を実行するだけだ。そして、原因は過去形で語られ、評論家の数秒間の嘆息との後、幕引が始まる。
「決して癒されない、消せない傷」が社会から隠蔽されていく。問題の本質に切り込まず、スルーさせ、「お咎めなし」の無責任を放置させる、悪が現世の利益を保全するためのプロパガンダ技術だけが洗練されていく。デマゴーグが跋扈を始める。このスパイラルが回ることで急速に「病んだ国」ができあがる。

香港市内中心部衆院予算委員会のNHKライブで、ネオナチとの親密写真が暴露され国際的に問題となった稲田朋美(自民党)氏が「日本国家の原点とは」などとおしゃべりしているのをみてスイッチを切った。在特会との関係が暴露されている参議院外交防衛委員長の片山さつき氏といい、日本政治の劣化は甚だしい。

【在特会との関係が暴露され始めた安倍政権】
一部週刊誌では、品性下劣なヘイトスピーチをする在特会と安部政権の親密ぶりが暴露され始めた。“ナチスに学ぶ選挙本”などを奉じていた面々をかかえる安部政権。
「単純(短絡)思考の反復」というプロパガンダと、日銀が買い支えする株高によって、国民や企業の歓心を惹きつけながら排外主義を煽ってきた。これまで政権が野放図にしてきた政治的・歴史的逆行行為の一方で、危機感を感じる市民にも、多数に従うモルモットのような習性が刷り込まれてきた。

野党に下った時に知性の倫理を捨て去る決意をした自民党。そのプロパガンダは、ちょうどナチスが成功を納めたように、勝利をおさめかけている。麻生氏が「ナチスを手本に」といったのは正直な告白だ。ヒトラーの「我が闘争」はプロパガンダに手を染める大手広告代理店関係者の密かなバイブルとして存在し、左右の全体主義者のテキストであり続けている。

しかし、さすがに、そのほころびが見え始めている。
野党もそれなりに反撃を試みているが闘争力に著しく欠如している。これまで嫌なものや異質なものとの議論をさけてきた習性から脱却できておらず、全く洗練されていない。政権交替へむけて確かにある種の動きが見えるが、野党が今後の偶然性のチャンスを活かすほどのセンスを現状でもっているか?
一方、「政治参加は4年に一度の選挙だけ」としか教えられていない日本の市民は、政党に影響を与えるほどの力が発揮できず既存システムに頼る思考に縛られたまま。市民が、持てる自由を発揮して、そこここで自由かつ懸命に考え、発言し、動き、政党に大いに苦言を呈する事がない限り、政党政治の劣化は避けられず(政党権力は例外なく腐敗する)、国民には深刻な状況が続くだろう。おまけに、いまや現世の利害にご執心な自称マルクス主義政党が、未だに不満吸収剤として機能し、市民社会の成長を阻んでいる。
自衛隊は死ぬのが仕事と勘違いした政治家が、普通の家族の幸せを望む自衛隊員を、消耗品のように扱うことを支持してはいけない。隊員は死ぬために自衛隊に入隊したのではない。射撃訓練を映し出すテレビ画面を見て、「自衛隊員は死ぬ覚悟があるんだ」と刷り込まれてはならない。戦争を誘発させず、自衛隊員を死に至らしめない責任は、市民にこそ在る。

【「民主集中制」の導入を拒む香港市民~冷たい視線の日本】
だが目をアジア大陸に転じると、全く別の光景が広がっている。週刊誌が「大嫌い」という中国大陸の動きである。香港市民である。日本人は、香港の行政長官選挙で学生デモとそれを支援する市民が街頭に繰り出している光景香港ヴィクトリアハーバー夜景をマスコミで見ている。だが、昨今狂ったように「嫌中」を叫ぶわりには、これに明確な支持を送る日本人は極めて少ない。
「日中友好」などを大げさに叫んできた向きなども同様で、思考停止のフリをしてナリを潜めている。
オバマは速やかに支持を表明し、訪米中の王毅外相の前に突然現れて香港問題への警告を発した。
これを見て、日本人が「お決まりの米国の人権外交」だ、などと揶揄する資格はない。
日本人は次の事実を考える必要がある。

  日本は米国以上に北朝鮮、韓国、中国の政体起源の人権問題や国民性を批判する。
  当然、日本は中国や韓国が政体の改善進化を遂げることに賛成だろう。
  だが、日本政府の態度を見る限り、そういう事には余り関心はなさそうだ。
  日本政府は香港の事態に沈黙を続けている。

この不思議なギャップは何故だろう。
理由はたぶん簡単である。在特会と仲良しの現政権と一部メディアは、ひねくれたコンプレックスから嫌中、嫌韓を煽っているにすぎないからだ。一方で、中国の現体制からしっかりと利益を得てきた。
片山さつき氏が在特会のヘイトスピーチに飛び入りして演説したらしい、などというおふざけが伝えられる政権である。つまりは、隣国の真の成長を嫌がっているだけだ。同じアジア人を見下し差別することでウサを晴らしているだけだ。だから隣国が成長する近道である「政体の民主的改革を望む」という「思いやり」など、たとえ偽善的にも表明できない。

【香港市民、全体主義の別名=民主集中制への本能的警戒】
アジアに残存する共産党はもはやオタク趣味の対象にされている感があるが、その組織原則は「民主集中制(=民主主義的中央集権制)」というものだ。これは選挙をしたら、あとは中央集権的支配に従えという、独裁政治の別名であり、数千万人を粛清抹殺したスターリン主義の別名である。もちろん、この思想は共産党だけのものではない。
ナチスも共産党をよく観察し民主集中制を利用している。ナチは合法選挙で選ばれて第一党となり、その後SSや秘密警察による脅迫や粛清によって集中的支配を貫徹した。ナチや共産主義のいう「選挙闘争の戦術的活用」という思想は、その後の姿を隠して、国民に対して「我々を選挙で選びましたね」という承認を強要するためである。暴力革命から路線を修正して、「同意を取り付けた後、速やかに集中支配を正当化する」ものだ。悪質商法の訪問販売「今、おたく、試食しましたね。なら、買わないと私帰りませんよ」と同じやり口だ。押し切られると、その後に「民主集中制」の本領「集中的支配」が始まる。
マルクス主義を克服する過程を知らないまま「世界ではすでに冷戦構造が隈なく終わった」と思い込んでいる日本人の認識は周回遅れである。アジアでは冷戦構造がまだ継続している。
マルクス主義は未だに堂々と「民主集中制は現民主制と同じだ」「今の民主主義とどこが違うんだ」とと公言している。うぶな人々は、確かに共産主義を支持できる。アジアは冷戦構造時代に留まっていると考えたほうが説明がつくことが多い。
香港市民の意識は進化している。

【「自由を必要としない民主主義」を掲げる共産主義の特性】

民主集中制が浸透すると、立候補(被選挙権)の権利も自由も実質的には無い。
共産党には権力の分割という発想はない。権力を奪取し、新しい状況で権力を集中的に行使するという思考の政党だからだ。彼らは民主主義は特定の階級による独裁にすぎないと規定する。資本主義体制の民主主義はブルジョア独裁。それをプロレタリア階級の独裁にすればより多数の独裁であるから、今より民主的であるはずだ、という。この単純な理論に昔は若者が熱狂したのだ。だが、資本主義の権力には表向き噛み付いて見せるが、自分たちの権力には一切の疑いをもたない。むしろ「ブルジョア」以上に共産主義者が権力と私有財産、既得権を守ることに汲々とする姿があらわになった。
しかし、未だにマルクス主義政党は、多数階級の代表だから、共産党は出自からして民意を代表している民主主義そのものだ、という自己撞着的論理を刷り込むことをやめない。「共産党は人類の必然的結末である共産主義社会へと、その使命に決して自然に目覚めることのない労働者を教え導く前衛政党」であるから、「我が党の見解より進んだ見解は人類には必然的に存在しない」と信仰する。共産党の議員が、時々「我が党の躍進は、歴史の必然」などとクチから漏らすのは、この信仰の告白だ。この傲慢信仰は必然的に独裁政治にいきつく。「わが共産党組織内部には民主主義は要らない、議論は分裂をもたらす、ネットでの党批判も許さない」と堂々と言えるのは、そういう選民思想(=前衛主義)が前提にあるからだ。最近では「カルト」と揶揄されるこのマルクス主義イデオロギーは、「宗教は阿片だ」とするが、それは、オルグ上の最大のライバルが宗教勢力であることを知っているからだ。

【「超監視網」で「自由なき安定」を偽装する民主集中制】

立候補自体がコントロールされる。陰険な脅迫や党の方針に沿わない発言は細かく監視され、はじめから芽を摘まれる。レーニン、スターリン体制で、思想摘発のための秘密警察が異様に膨張し、東ドイツでは、親戚・身内同士での密告制度までに最高潮に拡大した監視システム。これも、異論の事前摘み取りにより成立する「拍手喝采型議決」で「民主的監視社会」を構築し、「同意」を偽装して国民全体をマインドコントロールするためだった。
香港の場合、興味深いのは「中国化」で民主主義のシステム自体も後退する事だ。中国政府は英国の統治時代と現状を二項対立させて、「チャンスはもうこないぞ」などと言っている。では、チャンスとはなにか? それは政治用語としては「自由」である。共産党も時々「多数決」という形で民主主義の決定論を採用する。だが共産党にないのは、「自由の理念」である。
もちろん、「わが国(党)には自由がある」という民主集中制・独裁権力側の公式声明はいくらでもあるし、抵抗闘争をする「自由」はある。「ナチス抵抗闘争があるからナチスは自由主義だ」だというくだらない屁理屈も、ソビエトも使ったし、今の中国も使う。だが抵抗の「自由」は次々に収容所に送られることで同時的に物理的に抹殺され続ける。共産官僚はこの弾圧を良心の呵責なく長期に継続できる。なぜなら、人治の社会では、自分の身内は例外にできるし、反論すれば、昨日まで隣で仲が良かった「同志」の密告によって自分も粛清されるか収容所に送られるからである。この構造は自己完結し、人間を、考えない抹殺マシーンへ変貌させ、殺人会社のサラリーマンの感覚にまで堕落させる。ナチのアイヒマンと同じである。

【民主主義の「決定論」の悪用で独裁を正当化するマルクス主義】
民主主義は、その決定プロセスだけ採用すれば、51%の過半数の意見を採用し、その他の意見を切り捨てることだ。ここだけを悪用すれば、「民主主義で自由を圧殺する」ことができる。だから民主国家でも合法的に全体主義が発生する。
「共産党も選挙を認めるなら安心」というのは自由主義者にとっては大きな嘘である。現在、我々が受け入れている民主主義は自由とセットでないと全く意味をなさない。
だが、これは日本のような政治的に未熟な資本主義社会にとっても都合が悪いことだから、自由の本質は余り教育で教えられない。政治的自由を制限することばかりを強調するのが日本の特質であり、評論家はそれを「日本の文化的特質」といい始める。そういう自己刷り込みをされ続けると、本当に文化になってしまう。しかし技術社会として発展をとげた資本主義でそれを文化と割り切ると、必ず、大きなゆがみが発生する。
共産主義は、現体制に対して、自党の言論・表現の完全な自由を認めろと叫ぶ。その自由も現民主制は認めている。だが彼らは、自党内部や自党の影響下で支配する「民主団体」では完全な自由を認めない。マインドコントロールとプロパガンダの手法、政治的謀略を駆使して異論を排除し、そして「選挙」し、あとは「集中的支配」をし不正に異議を唱えるものは限りなく存在しない。その後、当然のことだが自由な候補者はいなくなる。

【世界史的な光景にコミットできない日本】
共産党は、香港市民の愛する自由主義に近づこうとするのではなく、香港社会を「民主集中制」に後退させようとしている。
世界史的にも珍しい光景だ。
一方、中国進出企業の半分くらいは中国の民主化を真剣にはのぞんではいない。民主主義が成長すると、安い労働力を消費しづらくなるからだ。現地で製販一体化をしていても同じことだ。歴史認識さえも欠落した形で、いくら企業が多数進出しても文化の相互理解にまでは到達しない。
かつてのフィリピンのマルコス独裁政権下で苛酷な搾取をしていた感覚だ。中国の政体がどうだこうだ、といいつつ、実際には共産党独裁が継続してもらった方がいいと密かに心の底では望んでいるという感覚だ。国家社会主義。拝金主義者は生きるすべを知っている。スターリン以降のソビエトの赤い貴族・ノーメンクラツゥーラは、共産主義の理論を百も千も口にしつつ、資本主義体制以上の秘密特権を甘受する別格の独占資本主義者の支配を生み出した。今のロシアもその後遺症から逃れることができない。スターリン主義の粛清犠牲者の調査が、共産主義者ではないプーチンによって妨害されている。

【香港市民に対してメッセージを送らない日本政府】
日本政府は、あれだけ中国の領土主張を糾弾するのだから、香港の民主化運動を支援する声明でも連発するのかと思いきや、報道があるだけで、全く問題視するそぶりさえない。中国民主化への視点が希薄なのは、驚くほどだ。
しかし、香港は、このままでは収まらない。このまま続けば、第二の天安門事件になる可能性がある。
香港ヴィクトリアパーク夜景
中国は香港の自由な選挙に介入せず、香港にまず自由を認め、本来の民主主義の目標にして、できるだけ早く「名目共産主義」と「一党独裁政治」から脱却しなくてはならない。そういうわずかな意思が中国政府にあるなら、行政長官選挙で、民主派(自由派)に妥協したほうが得策だ。香港が中国と違う政体に到達したところで、中国国民は共産主義のマインドコントロールの呪縛からは簡単に逃れられない。

だが、中国が将来、香港をめざして普通選挙権を施行し、複数政党制で政権交替の出来る国になることは、内政的にも外交的にもメリットがある。中国は日本と米国をいつも意識して生きている。米国は今や世界的に軍事的・政治的失敗を重ね、内政の混乱につながりかねない萌芽を抱えている。日本といえば、政権の関係者が何人も人種差別主義グループやネオナチ団体とも懇意であり、選挙までナチに見習ってやっていたことがばれている。
日本は、民主政体としてはアジアの中ではマシなクラスだが、世界の先進国では後塵を拝している。そして、アジア侵略戦争への反省が全く欠如した国だ。日本がいくら「平和国家」といっても、「ほら被害国の気持ちもくみ取ろうとしないし、集団的自衛権で米国の片棒かついで、別にほかの国と同じレベルじゃないの。“普通の国になりたい”って、首相からして自分でいってるし。オマケに政権にネオナチ信奉者が何人もいるって、信じられないな。」となっていく。9条の精神とか、広島・長崎の願いを世界に届けるというソフトパワーは、政党政治が陥る必然的劣化により、その本来の発現方法を見失っている。
さらに日本は、中国の一部国民にとっては、許しがたい、中国を蔑視し、見下している国だ。

【中国にとっては…】
こういう状況下では、中国が政治改革を進めれば、日本をも「乗り越える」最短の道となる。
そうなれば小さな島などに関心を持つ必要はなくなる。いろいろちょっかいを出して、米国や日本の関心を引く必要もない。中国が先導してアジアの安定をもたらし、隣国との緊張を解けば、想定以上のメリットが得られる。まず中国自身の課題として、政治改革に本気で着手しないと、日本は中国の一党独裁を奇貨として「口撃」を続けることができる。一般の中国人からしたら、「中国を侵略しまくった日本だけには言われたくないわ」というのが本音だ。だが、日本は戦争など反省していなから、そんなことにはお構いない。でもその日本の姿勢を逆手にとって、中国が先に改善すればいいのだ。
軍事力なども殆ど必要ない。ロシアの中古空母などを走り回らせたりしながら軍拡競争にひきずりこまれると、ソビエト時代のときのような政体の劇的崩壊にもつながりかねない。
自由に基づく民主主義の「同意の政治」くらい一体性を発揮する政体はいまのところ見当たらない。確かに独裁政権は軍隊も強そうだ。でもそれは見かけだけ、張子の虎。
ただ、民主主義になっても、日本の安倍政権のような高慢政治をめざしてはならない。全体主義と独裁は左右どちらのイデオロギーでも発生することを人類は何度も体験してきた。全体主義にならない国を早く作った側が本当の尊敬をうける国となる。

中国が、経済成長だけに頼らず政治的に成長し、人民の自由を承認する政体に移行すること、それがアジア世界の中で名誉ある地位を占める最短コースだ。

日本の「名誉」を傷つけるとは、こういう行為では?
1.極右代表と撮影:高市氏と稲田氏ら、欧州メディアが批判

毎日新聞 2014年09月10日 12時05分(最終更新 09月10日 12時56分)
http://mainichi.jp/select/news/20140910k0000e010272000c.html?inb=twAFP通信が世界に配信した写真
 高市早苗総務相や稲田朋美政調会長ら自民党の国会議員3人が以前、日本の極右団体の男性代表と議員会館で撮影した写真が、団体のホームページに一時掲載されていたことが10日、分かった。ホームページにはナチス・ドイツの「かぎ十字」や外国人の流入阻止などの主張を掲載しており、欧州などの主要メディアが相次いで批判的に報道した。写真は議員側が抗議し、既に削除されている。

 団体は「国家社会主義日本労働者党」。

 高市衆院議員の事務所によると、問題の写真を撮影したのは3年以上前という。「雑誌の取材を受けた際『山田』と名乗る男性が同席し『一緒に写真を撮りたい』と言うので、雑誌の出版社を信頼してお応えした。どういう方か全く知らなかった」と語った。

 また、稲田衆院議員の事務所は文書で「(山田と名乗る男性とは)雑誌取材の記者同行者として一度だけ会い、その際、写真撮影の求めに応じた」と回答。「その人物の素性や思想はもちろん名前も把握しておらず、それ以後何の関係もない」という。

 西田昌司参院議員の事務所は「撮影を頼まれたら普通は断りにくい。極右団体のリーダーとは全く知らなかった」と説明した。

 一方、英紙ガーディアン(電子版)は、インターネット上での発言などから男性は「ヒトラーを崇拝している」などと指摘。「(高市氏らが)男性と信念を共有しているという証拠はないが、安倍首相が政権をさらに右傾化させているとの批判に油を注ぐだろう」との見通しを伝えた。

 米ユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部ロサンゼルス)のエイブラハム・クーパー副所長は9日、毎日新聞の電話取材に「(写真を)見て首を振らざるを得ない。こうしたことが起きないよう責任を持って対処する人はいないのか」と強い不満を表明した。【野島康祐】

2.高市総務相ら、「ネオナチ」と写真撮影 英紙など報道

朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S11344601.html
斉藤佑介、吉浜織恵20149102338
 高市早苗総務相自民党の国会議員3人が、ナチス・ドイツのシンボル「かぎ十字」に似た旗などを掲げて行動する団体の男性代表と一緒に写真に納まっていた。団体のホームページ(HP)に一時掲載された。欧州を中心とした海外メディアが相次ぎ報じた。

 「どういう人物か知らなかった」

 団体は「国家社会主義日本労働者党」。HPでは「外国勢力から祖国民族を守護」「日本民族の優秀性を確認し血の純血を保持」などと訴えている。撮影には高市氏のほか、稲田朋美政調会長と西田昌司参院議員が応じていた。

 団体代表の山田一成氏(52)や3議員の事務所によると、2011年夏、山田氏が論壇誌のライターとして個別に議員会館を訪れ、インタビューをした後、「一緒に写真を撮りたい」と撮影したという。

 高市氏の事務所は10日、「付き合いは全くない。出版社がスタッフとして連れてきた方が2ショットを撮りたいとのことで応じただけ。どういう人物か知らなかった」と説明。指摘を受け、出版社を通じて写真の削除を求めたという。

 稲田氏の事務所は同日、「所属団体を含む素性や思想はもちろん、名前も把握しておらず、それ以後何の関係もありません」と文書で回答。西田事務所は「彼が何をしている人物か全く分からなかった」としている。

 山田氏は「思想は明かしていない。記念にHPにアップしたが、議員に迷惑をかけるつもりはなかった」と答えた。

 第2次安倍改造内閣発足後、ネット上で話題となり、AFP通信が8日、高市氏らが過激思想の団体代表と写真撮影をしたと配信、「安倍晋三首相が周辺に右寄りの人々を集めているとの論調に拍車をかける」と伝えた。配信を元にシンガポールのストレーツ・タイムズ紙、英タイムズ紙や英ガーディアン紙などが報じた。同紙は「ネオナチとの写真、安倍首相の悩みの種に」と発信した。

 吉田徹・北海道大准教授(欧州比較政治学)は「ドイツではナチスを肯定する言説だけで罪になり、フランスでは歴史修正主義を公に発言すると法に抵触する。ナチスの思想信条を是とするような人と写真を撮る現役の政治家はいない。だから欧州メディアが驚きをもって報じたのでは」と話す。(斉藤佑介、吉浜織恵)

高市氏が推薦文を書いたとされる「ヒトラー賛美本」
3.「どういう人物か知らなかった」?
高市早苗氏、以前からナチに親しんでいた。
http://matome.naver.jp/odai/2141031878564112301

からナチシンパだった!? 高市早苗総務大臣が自民党広報部長の「ヒトラー賛美本」推薦文を書いていた
「松下政経塾」もこの本と同じ精神で活動していると書く。へえ、そうなんだ…。

AFP通信
内閣改造で起用の2議員、ネオナチ団体との関係を否定
20140910 14:10 発信地:東京
910 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相による内閣改造に伴って重要ポストに起用された2人の議員が、過去に国内のネオナチ思想を掲げる極右団体の代表と共に撮影した写真が団体のウェブサイトに掲載されたことを受け、両議員は8日、事務所を通じ、過激思想の疑惑から距離を置くコメントを出した。
総務相に就任した高市早苗(Sanae Takaichi)衆議院議員と、自由民主党の政務調査会長となった稲田朋美(Tomomi Inada)衆議院議員は、団体「国家社会主義日本労働者党(National Socialist Japanese Workers Party)」のウェブサイトに掲載されていた別々の写真の中で、同団体の山田一成(Kazunari Yamada)代表とツーショットで収まっている。
これらの写真は、安倍首相が自身の周辺を右寄りの政治家で固めているとの疑惑をさらに過熱させることになるだろう。
山田氏のブログ投稿は、ナチス・ドイツ(Nazi)の指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)への賛美や、2001年の米同時多発テロを称賛する内容を示している他、国家社会主義日本労働者党のウェブサイトでは、デモで「かぎ十字」を身につけた山田氏を写した映像が公開されている。
2議員を写した写真には、「20116月か7月にかけて所謂、自由民主党の保守系議員を議員会館に訪れ、会談した」との説明書きがある。
高市議員と稲田議員の両事務所の関係者は8日、これらの写真が本物であり、過去数年の間にそれぞれ議員会館で撮影されたものであることを認めた上で、山田氏との政治的なつながりは否定した。
高市議員の事務所関係者はAFPの取材に対し、山田氏について「何かの取材のときに取材者が連れてきた人で、写真やメモをとる係の人だった」と説明。「その人が誰か知らずに写真を撮った。(高市議員は)撮ってといわれれば撮るから」と述べた。
事務所では、メディアからの問い合わせを受け、山田氏側に写真の削除を申し入れたという。この事務所関係者はさらに「うかつだった」と述べ、高市議員は山田氏の思想を「まったく支持していない。うちとしては迷惑だ」と話した。
一方、稲田議員の事務所関係者も、同議員はネオナチ思想に賛成していないと言明。「支持していないし、そう誤解する人がいたら残念だ」と述べた。(c)AFP

英国ガーディアン紙
The Guardian, Tuesday 9 September 2014 05.18 BST
http://www.theguardian.com/world/2014/sep/09/neo-nazi-photos-pose-headache-for-shinzo-abe
Neo-Nazi photos pose headache for Shinzo Abe
Two newly promoted political allies of Japanese PM shown smiling alongside far-right figure Kazunari Yamadaガーディアン紙掲載写真

Justin McCurry in Tokyo
The Guardian, Tuesday 9 September 2014 05.18 BST 
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Pictures from Japanese neo-Nazi Kazunari Yamada’s website show him posing with Shinzo Abe’s internal affairs minister, Sanae Takaichi, and his party’s policy chief, Tomomi Inada. Photograph: Guardian

Barely a week after Japan’s prime minister, Shinzo Abe, overhauled his administration amid flagging popularity, two of his senior colleagues have been forced to distance themselves from rightwing extremism after photographs emerged of them posing with the country’s leading neo-Nazi.


Sanae Takaichi, the internal affairs minister, was among a record-equalling five women selected by Abe as he attempts to make his cabinet more female voter-friendly and to increase women’s presence in the workplace.

Takaichi, an Abe ally on the right of the governing Liberal Democratic party (LDP), was pictured posing alongside Kazunari Yamada, the 52-year-old leader of the National Socialist Japanese Workers party, on the neo-Nazi party’s website.
A smiling Takaichi and Yamada appear together standing in front of a Japanese flag.
Yamada has voiced praise for Adolf Hitler and the September 2001 terrorist attacks on the World Trade Centre. In a YouTube video Yamada’s supporters are seen wearing swastika armbands, while he denies the Holocaust took place and criticises postwar Germany’s ban on the Nazi salute, accusing the country of being “no different from North Korea”.

Takaichi met Yamada “for talks” at her office in the summer of 2011, according to her office. Confirming the photographs were genuine, a spokesman for Takaichi claimed her office had been unaware of Yamada’s extremist views at the time.


“[He] was an assistant to an interviewer and was taking notes and photos,” a member of Takaichi’s staff told AFP. “We had no idea who he was back then but he requested a snap shot with her. [She] wouldn’t have refused such requests.”


Media coverage prompted her office to request that the photographs be removed but by then they had already been widely circulated on social media.


“It was careless of us,” the staff member said, adding that Takaichi did not share Yamada’s views “at all … it is a nuisance”.


A second photograph shows Yamada standing alongside Tomomi Inada, another close Abe ally who was given the powerful job of LDP policy chief. Inada’s office was quick to distance the MP from Yamada, whose website celebrates the “samurai spirit” and proclaims that the “sun shall rise again”, saying it would be disappointed if the photograph led people to “misunderstand what she does”.


While there is no evidence that either politician shares Yamada’s neo-Nazi ideology their appointment has fuelled accusations that Abe is taking his administration even further to the right.


Takaichi and Inada have both visited Yasukuni shrine, which honours Japan’s war dead, including 14 class-A war criminals; last week, Takaichi said she would visit Yasukuni again, this time in her role as minister. “I’ve been visiting Yasukuni as one Japanese individual, to offer my sincere appreciation to the spirits of war dead,” she told reporters. “I intend to continue offering my sincere appreciation as an individual Japanese.”


China
and South Korea view politicians’ pilgrimages to the shrine as evidence that Japan has yet to atone for atrocities committed on the Asian mainland before and during the second world war.
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同胞の悲劇にさえ口を閉ざす心無き政治の象徴
最近の政界はナチス親衛隊ばりだな、と思っていたら、案の定、ヒトラーのプロパガンダに学ぶ本を真面目に参考書にしていたのだね。「我が闘争」をひそかにバイブルとしてきた某党広告代理店の関係者なども同類。
ユダヤ人大量虐殺なんか、なんとも思っていない、人の心を失った魑魅魍魎としか言いようが無い。
従軍慰安婦問題で「日本の名誉」を云々する暇があったら、まずこういうことからケジメをつけて、それこそ、池上氏がいうように、全世界に対して謝罪したほうがいいだろう。
ハンセン病や水俣病など、或いは森永ヒ素ミルク中毒事件での被害者圧殺に関して、御用学者や関係官僚が謝罪の一言も発していない事、むしろその「弟子」たちが、懸命にそれを復権するための画策をやめていないこと、それら同胞の悲劇に口をつぐんできた日本全体の過去が未だ何も精算できていない現実について、「日本人の名誉」を叫ぶ向きは、どう考えているのだろうか? 何も聞こえてこない。

English Version

http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/morinaga-hiso-NOSE-REPORT-J-TO-E-byEitaroNOSE-pdf.pdf

ブログ「世に倦む日々」
朝日叩きのファシズム - 池上彰の騒動に軽薄に便乗する左翼・リベラル
http://critic20.exblog.jp/22563294/
反動のプロパガンディスト池上彰と視野狭窄な水島宏明の朝日叩き
http://critic20.exblog.jp/22567938/
で、
憤りをこめて掲載されている写真の中に以下のようなものがある。
池上彰が朝日新聞と個人的に揉めるのは勝手だが、それは、彼の“商売”上のトラブルだ。それが、こういう結果になっていることに関して、彼のアナウンスは全く聞こえてこない。NHK経営委員のカルトな面々、「イスラム国」湯川問題で自粛を迫られていた面々も勢いづいて、大いに跳梁を始めている。
マスコミへの白昼堂々の暗殺予告
極めつけはこれ。
It is written for the placard, "We annihilate all employees of The Asahi Shimbun ".

朝日新聞阪神支局の記者を殺害した犯人が自称した「赤報隊」なる名称を白昼堂々名乗って、「朝日新聞社員を皆殺し」とプラカードを掲げて行進している。

これが民主主義国家を標榜する日本の現状なのだ。街頭で暗殺予告のプラカードを掲げて行進しても取締りを受けない。まるで、かつて内戦に明け暮れていた中南米やフィリピンの極右暗殺テロ団の姿そのものだ。

何が右翼で、何が左翼か、もう殆ど区別がつかない時代だが、知人には、我こそ真の右翼という人や、義侠的右翼、原点&オーソリティとしての右翼を自認する人、右翼とか左翼とかには関係ない軍事関係者も沢山いて、非常に楽しい付き合いをさせてもらっている。だが、上記写真の集団は、それらの人々とも人間の「質」からして全く違う、無縁の集団だ。

「嫌韓」「嫌中」などと、人間の奥底のプライベートな感情をオフィシャルに大見出しで躍らせる媒体の作風そのものが、遅れた文化水準であることを図らずも表出している。で、一方で、「韓国や中国の水準は低くて嫌いだ」と言っている。こういう状態を堂々巡りの思考停止という。
それを自覚できず、「嫌韓」「嫌中」記事を読んで、日頃の個人的ストレスの溜飲を下げる人が多いのだろう。

朝日はリベラルで、毎日や読売や産経が別物だとは思わない。いずれの社にも、良心的で誠実な記者は沢山いる。いずれの社も問題をかかえているが、それはそう大きな違いのない問題だ。そして、いつの時代にも「人権を踏みにじられた人々の情念の叫び」は大体において封殺されたままだ。企業がその犯罪に関与している場合、左右の政治勢力とともに、メディアは見事に足並みをそろえて「黙殺」に走る。「事実誤認」「倫理コード逸脱」「訂正サボタージュ」など、大から小まで各社に一様に存在する。

それに比べれば歴史認識や政治思想を発掘し、「公開の場」で「正々堂々と」ぶつけ合い、喧々諤々の議論をするという一見タイソウな事も、多少荒っぽくまとめると所詮、「趣味の世界」だ。
だが、ストアな趣味の世界さえオープンに楽しめず、逆に、自己の考え方を「戦闘力の誇示」や陰湿な「粛清や査問」という、アンダーグランドかつ威圧的な手法で強要していくのが左右の全体主義者だ。そこには大体、背景に商売がからんでいる。やっている当事者のごく一部は趣味的ではあっても、不満者・貧困者を囲い込み、特定の政党勢力の利害に奉仕することで、そこに絡む様々な態様の金銭のおこぼれで飯を食っている謂わば「貧困ビジネス集団」。これらが左右の実働部隊を動かしている。そしてこのような実働部隊が跳梁を始めると、思想は趣味ではすまなくなり、現実化する。その典型がナチであり共産主義だ。結果、無数の銃弾と砲弾の鉄片が兵士の体を引き裂き、市民の頭上に「なぜか大量の火の粉」と「粛清の嵐」が降り始めるといった、空前絶後の「痛くて辛い修羅場」が登場するに到るのだ。

左右がお互いに刺激しあってヒートアップすることを止められない日本。自己崩壊したワイマール体制下のドイツを改めて思い出す。


In Japan, an assassination notice to a newspaper reporter is openly perpetrated in broad daylight.
A murder notice of broad daylight
朝日新聞記者への暗殺予告 Assassination notice to a reporter for The Asahi Shimbun  従軍慰安婦 Military brothels  Comfort Women  

笑えるようで笑えない記事が産経新聞に載っていた。

臨時国会の焦点が、朝日新聞? 暇をもてあます税金泥棒的野党
---------------以下引用-------------------
野党も続々朝日批判 民主有志は国会追及確認 臨時国会の焦点に
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140829/stt14082920510005-n1.htm

2014.8.29 20:51「慰安婦問題 核心は変わらず」の見出しがある8月28日付の朝日新聞紙面(矢島康弘撮影)
 朝日新聞が慰安婦に関する記事の一部を「虚偽」と認めて取り消した問題で、朝日の報道を検証する方針を固めた自民党に続き、野党でも朝日の責任を問う動きが強まっている。民主党有志議員の29日の会合では、朝日の説明責任が不十分だとして国会で追及すべきだとの意見が噴出。他の野党も批判的な声が多く、「朝日問題」は秋の臨時国会でも焦点となりそうだ。

 「国連人権報告も米下院の対日非難決議も慰安婦像の世界各地での設置もベースは吉田証言だ。その根拠が崩れた。おとしめられた日本の名誉を回復すべく取り組んでいきたい」

 民主党有志でつくる「慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」会長の渡辺周元防衛副大臣は29日の会合で、こう訴えた。

 「慰安婦の強制連行」を証言した吉田清治氏の記事を取り消した朝日の検証報道を受けて開かれた今回の会合には、渡辺氏や松原仁国対委員長ら6人が出席。「謝罪も何もない。自浄努力が望めないのなら、国民の代表のわれわれが検証していくことが必要だ」(鷲尾英一郎衆院議員)など朝日批判で染まった。

 朝日に対しては党幹部も「大変残念な報道だ」(大畠章宏幹事長)と批判的だが、表現の自由との兼ね合いもあり、国会での追及には慎重だ。だが、会合では朝日の虚偽報道を基に世界に広まった誤解を解消すべきだとの認識で一致。朝日の追及に加え、臨時国会では日本の名誉挽回へ積極的に取り組むよう政府に働きかけることを確認した。
---------------以上引用おわり-------------------

民主党ほか野党は、自らの「自浄能力」こそを問題にせよ
 世の議員というものは、自分たちの「自浄能力」のなさが全国で赤裸々になっている事を、もっと「認めて、改善」したほうがいい。こういうパフォーマンスで「与党っぽい」議員に見られると期待している議員らも、お粗末極まりない「裸の王様」だ。最近の政治動向と日本社会の混迷ぶりが明確になっていて、興味深い。

 昨今、こんな話を聞く。 
「最近、色々な人から、“日本は前の戦争で何か悪いことをしたの?”って、真顔で言う人が多くなっていて、ほんと、びっくりしたよ」。

 そうだろう。あれだけ大規模な戦争、しかもアジア地域への全面的な侵略戦争を実行したのに、「日本軍はなんにも悪いことをしてない」と思い込む人が増えていて、多少とも知識がある人は驚かされるようだ。現代の「少国民」は、まず、いい年をした大人が先陣を切る。この議員たちも似たり寄ったりだ。

金満大国の夢から抜けられない哀しい日本
 経済成長の成功体験から抜けきれず、国際的な力関係の変化に大した対応策も持てない自国の現状。その要因を深く考えることなく狼狽し、貧しい国が豊かになることを嫌悪し、自国と同じ経過を辿っているに過ぎない事を認めることができない。そして、なんらかの個人的不満のはけ口を、日本社会の改善に注ぐ事ができない勇無きものたちは、八つ当たりしてもリアクションの少ない立場の弱い外国人などにそのはけ口を向け(させられ)、声高に「侵略の事実など無い」とガナリたてる勢力に合流していく。各国で広がるカルト宗教、イスラム原理主義への組織化、アジアで残存するマルクス主義の名残りなどを含め、大方、こういう人間の精神構造を利用する心理誘導のテクニックだ。
 だが、左右含めた歴史の教訓、歴史の痛みに学ばない民族の将来は危うい。それが野放しに許される時代は過ぎている。そして、自暴自棄な思考方法に走るとき、その落としどころは大体、お互いを必要不可欠の存在として刺激しあう左右の全体主義的貧困ビジネスの手先に成り下がるか、自らを鼓舞陶酔するため、新たな衝突を期待する策略家に行き着く。そして一端、「熱い戦い」に直面したとき、真っ先に行方をくらましたり、「地下にもぐったり」、安全を確保した後方からメガホンと銃で「突撃!」などと恫喝を加えるのは、そういうデマゴーグたちだ。

 このものたちをしっかりと歴史に刻んでおこう。

 以下は、全体的に著しく信憑性にかけるウイキペディアだが、事実らしい部分に限って引用
 産経はこの会を「民主党有志でつくる同会」と書くが、ウイキは、自民党から以下の各政党にまたがる超党派だと書く。どちらかが嘘。

慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会 2014現在
民主党内の保守議員連盟。現在は自由民主党・民主党・日本維新の会生活の党の4党から構成されている。
【衆議院】
会長:渡辺周(民主党幹事長代行 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会
事務局長:鷲尾英一郎 (民主党 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会
長島昭久民主党副幹事長 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会
松原仁 (民主党 東京都連会長)
吉田泉 (民主党 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会に参加していた。)
笠浩史
 (民主党 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会 みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
小宮山泰子 (生活の党 永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会) 
鈴木克昌(生活の党 みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会等所属)
【参議院】
芝博一 (民主党)
松下新平
(自由民主党 みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会 健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟
【参加していた議員】
河村たかし(2009年に議員辞職)田村謙治(2012年に落選)神風英男(2012年に落選)牧義夫(2012年に落選)北神圭朗(2012年に落選)三谷光男(2012年に落選)市村浩一郎(2012年に落選)大江康弘(2013年に落選)

 じわじわとすさんだ時代に入りつつある。

 この件に関しては、ブログ「世に倦む日々」も
朝日叩きのファシズム - 池上彰の騒動に軽薄に便乗する左翼・リベラル
として論稿を掲載している。



安部晋三氏は責任を感じないのか?
あまりにヒドい、「国民の生命と財産」への無関心ぶり。


災害発生「後」から、山梨の別荘近くのゴルフ場で森喜朗元首相らとゴルフを始め、1時間で切り上げ(されられ?)、官邸に戻り、色々指示を出したというが、
現場の大混乱が続く中で、なんとすぐに別荘にトンボ帰り。
そこから、かなりの長時間、すくなくとも、広島の悲劇が極大化し、後戻りできない状態にまで悪化している真っ最中に相当する二十数時間、丸一日近くの長時間にわたり、山梨の別荘で財界人と優雅に懇談を続けていた。そして現場の事態が、もう、どうにもこうにもならない事がはっきりしてから、慌てて官邸に戻っている様子が窺える。
(下図の時間は6時間刻みの縦線にしてある。)
この経過から見えるのは、官邸に戻ったのは「仕方なく」で、
実は「別荘に居たくて仕方がない」首相のホンネだ。

首相周辺は「首相は身ひとつで来てしまった」、などと言っているらしい。
よくこの様なことが恥知らずにいえたものだ。
別荘に、お気に入りのヘアーコロンでも取りに戻ったというのか?意味不明だ。
別荘にもどって、おしゃべりをしているだけではないか。
彼の行動を、新聞報道をもとに時系列化し「見える化」すると、おおよそ以下のようになる。
広島土砂災害の経過
これ…以前の民主党政権より、かなりヒドくないだろうか? 
このタイミングで原発事故でも起これば、菅政権の時より間違いなくヒドくなるだろう。
「首相、現場に介入して問題」...どころか「首相、そもそも現場には御関心なさそうで…」ってところだ。

要するに、他人の痛みがわからないのだろう。

いくら、災害規模が深刻であっても、今回の現場の大混乱の背景には、この国のトップの「無関心」があるといわれても仕方ない。やるべきことを、トップ自ら率先してやらず、悲劇の真っ最中に遊んでいるからだ。そういうことの是非が問われるのが、政治責任の議論だ。
韓国の旅客船沈没事故の行方不明者のカウントミスとほとんど同じ次元、そして政府首脳の行動も同じ次元。
土砂崩れしたあとに避難勧告を出してしまうなど、もはや「愚の骨頂」だ。

その愚かしい事態を知っていながら、官邸に戻らず、いそいそとゴルフにくりだす神経。同時多発的土砂崩れで、現場に消防もはいれないような大混乱の実態を知っていながら、再度別荘にもどり、ほぼ丸一日にわたって官邸を空け、優雅なおしゃべりをしていた神経。もはや、開いた口がふさがらない。
あげく、業を煮やした誰かから、再度、官邸に無理矢理引き戻された…のが実際のとこだろうか? 
組織のトップが、別荘でサボり続けたツケが、国民の頭上により強烈な災厄として降りかかっている。

多くの国民が「自分も現場にシャベルをもって駆けつけたい」とギリギリしながら思っているさなか、この国の首相は、「別荘にもどりたくて仕方がなかった」ようだ。

相手方のJR東海名誉会長も同類だ。防災相は首相の行動について「全く問題はない」と言い放った。
この首相にして、この防災相だ。トップがそもそも事態に関心がなく、一刻もはやく別荘のフカフカの高級ソファーに戻りたくて仕方ない状態で、現場の参謀が最大限の緊張感を発揮・機能するわけがない。こんなことは、組織の常識だ。

こんな面々が、「国民の生命と財産を守る」などとクチにするのをみると、気分が悪くなる。

【資料 首相動静~朝日新聞DIGITAL】
首相動静―8月20日
http://www.asahi.com/articles/ASG8N5VPKG8NUTFK00L.html
【午前】7時26分、山梨県富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」。森喜朗元首
相、茂木経産相、岸外務副大臣、加藤官房副長官、萩生田光一自民党総裁特別補佐、山本有二同党衆院議員、笹川陽平日本財団会長、日枝久フジテレビ会長とゴルフ。9時22分、同県鳴沢村の別荘。10時59分、官邸。11時、危機管理センターで古屋防災相、西村内閣危機管理監。菅官房長官同席。23分、報道各社のインタビュー。
【午後】0時44分、北村内閣情報官。2時1分、公邸。5時19分、西村内閣危機管理監。7時42分、別荘。
首相動静―8月21日
http://www.asahi.com/articles/ASG8P5JHWG8PUTFK00C.html

【午前】10時34分、山梨県鳴沢村の別荘で北村内閣情報官。11時13分、葛西敬之JR東海名誉会長加わる。
【午後】0時58分、葛西氏出る。1時1分、北村氏出る。3時4分、公邸。17分、官邸。25分、古屋防災相。菅官房長官同席。4時3分、関係省庁災害対策会議。5時32分、東京・富ケ谷の自宅。





民間軍事会社で「気分はもう戦争」?   その生々しい思想的背景
ブログに田母神氏との親密写真に加え、安部首相夫妻賛美の写真…
2014.8.20

PRI_20140822102803https://www.youtube.com/watch?v=pwgB5xgmsJM
YouTube<拘束された湯川遙菜氏と「イスラム国」戦闘員とのやりとり>


「イスラム国」戦闘員から身分を聞かれると、片言の英語で、「仕事」。「職業」を追及されて、「写真家」。「銃をなぜ持っているのか?」と詰問されて、一転「医者」。挙句に、「半分医者で半分写真家」。
軍事や警護とは無縁、語学力もほとんど見られない上、意味不明のパニックに陥っていて、とても海外で活動をする人間の水準に達していない。ネット上でも「ボケ」とか「滑稽」など、散々に書き込みされている。

だが、この哀れな若者を笑って済ませるわけにはいかないようだ。それは日を追って深刻な事態になりつつある。安部内閣や偏狭なナショナリストが声高に主張してきた「集団的自衛権」なるプロパガンダの影響を真に受けた、たった一人の日本人の行動が、すでにイスラム過激派に「敵性国家=日本」という認識を与え始めている。
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怖れていた事が、瞬く間に現実に… 2014.8.21
ジハード戦士が世界に発信を開始
イスラム原理主義系の人物による「敵対行動の背景暴露」が始まった。

https://twitter.com/DrA12325665/status/501104425876733952/photo/1
01
案の定、イスラム原理主義組織の関係者らしき人間のツイッターから、「敵の背景」として元自衛隊幕僚長であり、前東京都知事候補・田母神俊雄氏の写真が、全世界にむけて発信されるに到った。
このツイッターは、8月21日までは背景写真が黒一色だったが、翌日22日には、突然、ジハードを象徴するかのような完全武装のイスラム戦士の写真が背景画面に登場した。(上が21日までの画面、下が22日からの画面)
この若者を煽って鉄砲を担がせるに到った写真の主たちはどう責任をとるつもりなのか?
PRI_20140822182252








アラビア語で おおまか「スパイの所有画像、日本軍の元空軍参謀長」 と書かれているようだ。

当の田母神氏の態度について、以下のサイトが憤りを込めて告発しており、参考になる。
シリア邦人拘束事件と馬脚を表した田母神俊雄 http://blogos.com/article/92734/
PRI_20140822093318







“あんな人は知らない” と大慌てである。 いつ会ったか覚えていない、って?
仮に「いちげんさん」だったとしても、写真の背景などをみれば、どこの会場だったかくらい、すぐに思い出すのが普通だ。それに支持者の顔を覚えていないと言い放つ政治家はもう失格だ。
そもそも、この湯川遙菜氏は、田母神氏の支持者の中核的なキャラではないか? 
それを「知らん」と切り捨てるとは、驚きだ。

ここに、彼の「有権者、支持者」に対するものの考え方や人間性が良く出ている。

こういう行き場を失って精神的にさまよう若者を、煽って、煽って、煽り倒し続けてきたことになんのためらいも反省もなく、若年層に熱烈な支持を広げてきた自らのプロパガンダの生み出した結果からは、ひたすら逃げる回る無責任ぶりである…。最後は「マスコミの皆さん、よろしく」である。
個人ならともかく、大衆を多かれ少なかれ煽って飯を食っている政治家の態度としてはいかがなものか。

それにいくら、「知らん」などという言い訳をしても、イスラム原理主義の面々には通用しない。
第二弾で、安部晋三夫妻の写真が発信されれば、とんでもない影響を全世界の過激派勢力に与えるだろう。すでに彼らはダウンロード済みのはずだ…。
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2014.8.20
彼が代表と称する「自称:民間軍事会社」のホームページでは、事務所の所在地は、東京湾岸警察署の隣にある豪勢なビルディングになっている。一見すると、何者かから資金援助を受けているようにも見える。しかしその後の報道で、「同社の登記簿上の所在地にあるビル(東京都江東区)には18日午前、報道陣が集まったが、ビルの関係者は「(男性の会社の名前は)登録されていない」と話した。」(時事ドットコム2014/08/18-12:37)

会社概要自体がウソであるとすると、この会社自体が詐欺か、あるいは紛争地域での何らかの不穏な行動をカムフラージュするためのダミー組織の可能性もでてくる。彼は個人ブログに、「来週訪問先やアポイントを取る先をまとめたり資料作ったり。週明けから、自分の仕事で事務所の契約や打合せ、政治団体も立ち上げるのでフル活動!実に仕事は楽しい!」などと書いているが、この軽いノリをみると、突拍子もない謳い文句で資金集めをするある種の悪質商法か、一匹狼の詐欺師だとみる人もいるに違いない。彼の父が、彼の夜逃げや、自殺未遂など、深刻な精神的混迷の事実を明かしている。

彼は戦闘経験もなければ、射撃訓練さえもうけておらず、そもそもアウトドアのスキルもフィールドでの危機管理能力もなさそうだ。そんな若者に金をはらって紛争地帯での警護や戦闘支援を要請する者などいない。それ自体が自殺行為だからだ。事実「代表」が捕虜になって、ジタバタしている。ところが、前述の時事ドットコムの記事によると、彼は「以前、米国や英国から軍事物資を輸入し、自衛隊に納入する仕事に携わっていたという。シリアに入ったのは、3月ごろに続き、2度目とみられる。」とある。
この報道に対し防衛省は敢えて否定をしていないようだ。平気で会社を偽装する人間から軍事物資を受け入れていたのが事実なら深刻な事態だ。

他方、彼は、自身の個人ブログに、ホストクラブの体験話を掲載したり、おもちゃのような写真の断片を兵装だとして披瀝したりで、“ 現地人からボロ携帯を掴まされて腹立つ ”、といった幼稚な書き込みが満載である。旧満洲のスパイへの崇拝も示している。だが、どうみても、日常での生きがいを見出せず、自分を見失った、かわいそうな素人の若者である。もちろん、自力で国際関係にコミットできるレベルではない。

しかし、見逃せないのは、その個人ブログに、「奉祝 12.23天皇陛下誕生日 頑張れ日本!全国行動委員会」参加写真や、かつてシビリアンコントロールを否定した実績を自画自賛する田母神氏との親密写真同氏の演説写真、そして… 安部首相夫妻の写真が、堂々と掲載されていることである。

もちろん個人がどんな思想をもつのも自由である。

だが思想のもたらす影響や効果は、逆に議論の重要な対象である。
一連の思想や、ブログで御真影まがいに掲げられ崇拝されている人物達に惹かれる思想傾向が、若者をこんな哀れな状態にまで陥れてしまう効果を発揮したことだけは事実だ。

こういう現象をうけてか、2チャンネル掲示板などでは、彼の姿を「コントだ」と揶揄する一方で、

  • 続報によると不法入国の可能性も高く、個人の判断ではなく政府与党や元自衛隊幹部が関与してたらとんでもない事になりますねって話だから火消しもこれまで最大級に増えてるって感じじゃねw
  • だったとして、たった一人でシリアまで何しに行ったんだって話
  • 戦闘員として戦っていたか、人材を供給してた? 逆に護衛を買う側の人間だった
    武器を売っていた? これも現地ブローカーから買う方の人間だった 後々の石油利権について話をつける為? 
  • そんな交渉を外注でやらせるのかよ
    こいつの性格からしてそんな大役を任されてたらとっくに吹聴してる
  • 本人が出してる情報からはビジネスの実態が見えてこないんだよ
    それどころか、見れば見るほど「ビジネスなどしていなかった」としか考えられない

等々、議論の的になっている。
確かに商取引の実態は見えない。一方、逆に、政治家諸氏との握手ができることに唯一のアイデンティティを見出したり、それをバッジにしてハッタリトークをかまし、紛争地帯でウロウロしている、孤独な若者の姿もうっすらと見える。
彼の経過だけをまとめると、自衛隊に軍事物資を納入していた経歴を持つ若者が、極右的イデオロギーを振りまく元自衛隊幕僚長ら一連の集団と親密な関係になり、安倍晋三夫妻に強烈なシンパシーをもちながら、一方で、架空の会社をでっち上げて外見を取り繕いながら、同調しそうな仲間を募集しつつ、紛争地域で武装組織と人脈をつくるために激戦地をウロウロしていた。その情報は、当然自慢話の形をとりながら、政治家諸氏にも伝わっていただろう。その矢先、敵方の武装戦闘員としてあっけなく捕獲されてしまった。
そういうところだろうか?

だが、超過激な殺戮を行う「イスラム国」原理主義戦闘組織は、彼の身元をネット等を駆使して調べ上げているのは当然だろう。そして、すでに多くの情報を入手し、その幼児性には多少とまどいながらも、

「日本人が突撃銃をもって義勇兵として中東の紛争に介入してきた。そして彼のバックにはどうも日米同盟を強化しようとやっきになっている日本の現首相と、元自衛隊幕僚長という“大物”がいる」と認識してしまっただろう。たぶん、間違いなく…。

日本の偏狭なナショナリズムを愛好する勢力は、これまで、彼のような青年に排外主義的ナショナリズムを徹底的に吹き込んできたのだろう。だが、その結果の、軽挙妄動で、将来、テロの標的にされるかもしれないのは、彼が護真影のごとく掲げた現首相に一票を投じたとされて責任転嫁される不特定多数の日本国民だ。



湯川遙菜氏の個人的資質はともかく、精神的にさまよう若者や、紛争地帯の殺人やスパイにあこがれるような若者を、威勢のいいマインドコントロールで自らのシンパに育て、いざ問題が大きくなると、一転、捨て駒として扱い、保身に走って平気な精神性が、このやり取りに露出している。

さらに、国際関係を混乱させるアンダーグラウンドな行為に駆り立てる裏工作を、元自衛隊幕僚や企業グループ、政治団体、思想団体等が担ったり煽っていたとしたら、ある種の政治犯罪とも言える。重大な社会問題に発展するだろう。

さらには、こういう若者にとって、田母神氏も安部氏も同じ文脈で崇拝されうる思想潮流であることがはっきりと見て取れる。最終的には共産主義も、政治状況によっては、熱狂する人間を虜にし、全体主義の交互作用を強化する。(先の都知事選でも、田母神陣営と宇都宮陣営を行き来していた若者に危機感をもった市民が多かったようだ。)

いまはやりの、「集団的自衛権」とやらを推し進めれば、このような、他人の不幸な争いや流血を見て、倒錯した情熱をたぎらせる幼い思考をする若者が多数登場することになる。そのような若者が、今回のように「一人ぼっち」ではなく、もっと多くの規模で戦地にウロウロするようになれば、「国民の生命と財産の擁護」という「大義名分」が登場するかもしれない。

それに加え、彼の姿の中に、
第一次大戦の戦場を放浪しながら、暴力の効果に憧れを持ち、さらには共産主義のプロパガンダにも見習いつつ大衆扇動のスキルを身につけ、独裁者の資質を固めた若き日のヒトラーの片鱗を想起する人もいるかもしれない。

なんせ、現在、わが国は、先の侵略戦争への反省も消えかかり、「積極的平和主義」という意味不明の日本語を開発し、年がら年中メディアでリピートさせ、国民各層の意識下に刷り込みながら、歴史の痛み知らず&世間知らずのまま、「大きな声では言わないが」(心ひそかに)戦争(戦闘=実戦)を一度やってみたくてしかたのない人間を、今後、懸命に育成しようとしているのだから。
そして、所詮、大日本帝国時代からしても稚拙で狭い世界観と脆弱な情報解析能力しか持てない島国日本を、今後、想像を絶する野獣のパワーが交錯するグローバル世界に「このままでは普通の国になれんぞ」と国民を脅迫しながら、叩き込んで行こうとしているのだから。

「積極的平和主義」、
それは、おとしどころも何も考えないまま、自らの立場をどんどんややこしくし、いざ血をみそうになると「半分医者、半分写真家」といいながらジタバタもがくような、不幸な若者を増やすことになろう。日本という国自体がジタバタもがくことになろう。血をみたときに初めて、そこに到った全過程を後悔する。それは彼に限らず、職業軍人とて同じことである。ところが、一方で血をみるとカルトのスイッチが入り、いきなり活気付く連中が左右にウジャウジャいるのも大問題だ。

話はそれるが、NHKは多くの良質の番組を制作している。だが戦争に切り込んだとされる、先般放映の自衛隊のルポは、果たして制作側にシビリアンコントロールへの理解があるのか疑問をもってしまう内容だった。曰く「中国からの火器管制レーダ照射という挑発行為による衝突は現場の自衛官の判断で回避された」
それは、違うだろう。火器管制レーダーを照射されたら普通は交戦していいのか?NHKはそういう可能性を肯定しているのか?そうだとしたら、恐ろしくトンチンカンで致命的なメッセージを全国民に送ったことになる。現場で悩む自衛官を見せて誰かの歓心をかおうと考える暇があれば、現代の民主主義国家における軍隊統制の基本をしっかり学習すべきだろう。なにより、あの若い自衛隊員を政治家のおもちゃにさせて、戦場で死なせないための努力は、一般市民の側にあるという強力なメッセージを発信すべきだろう。
はてなマークが沢山つく、迷彩色の「意欲的ルポ」だった。

軍人の血を流させない決意は、日本国民・市民の側の責任として在る。メディアがその地位に安住し、馴れ合いを続け、権力に首を垂れ、プロパガンダに手を貸し、市民がその本来発揮すべき資質を機能させることを忘れ、結果、国民が熱狂すれば、戦争はたやすく起こる。政治家が「これが国民の意思だ、戦え」と言えば軍隊は命令に従う組織である。逆に、「戦わない」と民意が要求しているときに「挑発されたから反撃した」ら、軍人には軍事法廷が待っているだけであり、政治家には「石つぶて」がまっているだけだ。

もちろん「51パーセントの国民の意志か、国民の総意」が表明されても、熱狂のあまり戦闘に突入すれば、さっきまで威勢のよかった上官が真っ先に逃亡したり、こっそりと後方に移動したりするぶったまげた光景をしばしば目撃することになる。後悔しても遅い。そして、最前線の兵士に待っているのは、銃弾と砲弾の破片が飛び交う中、体中をバラバラに切り裂かれて苦しみぬく「阿鼻叫喚の世界」だ。

一握りの利益を求める利己的商売人と、外交能力の欠如した愚かな政治家と、そして「真の愛国者の党」などを声高にして現世の利権をむさぼる大政翼賛勢力が総出で創り上げた「戦場」では、錯乱した軍事組織で下級兵士への拷問ばりの締め付けが行われる一方、個々の兵士の、情けなく哀しく悲惨で醜い、絶えられない死臭を放つ悶死が蔓延する。そして残された家族は、かなりの確率で、「お国のため」と口先だけで煽る世間の片隅で、すさんだ世界に放り出され、時には精神的虐待をうけ、その後、何世代にもわたる心の傷を残すことが多い。

現在米国と英国のマスコミは「イスラム国」のイギリス人らしき戦闘員が、米国人記者への首切り処刑をした映像に衝撃を受け、大騒ぎしている。そのシーンはYouTubeでしばらく流れていたが、20日夜から削除された。その有様は、目撃すると、かなりの人がトラウマを抱えるだろう凄惨なものだ
斬首直前シーン
生きたまま首をナイフで切り裂き、切断した首を死体の上に陳列するという壮絶なもの。(左写真は斬首直前の静止画。冷酷なまでに落ち着いた演説が終わるなり、一瞬のためらいもなく首に手が回され、その直後に処刑が実行された)

安部晋三氏は集団的戦闘権の行使で、こういう野獣のような世界に日本を飛び込ませたいようだ。「軍事的、政治的な一流国家の仲間入り」をするきっかけを作った勇ましい決断力ある首相として、それまでの首相との差別化をして、なんとしてでも歴史に名前を残したいらしい。そのツケ・副作用が国民の流血や戦火につながっても構わないらしい。
そして、更に近い将来、日本国内での報復的な爆弾テロなどが発生した場合、「普通の国」らしく勇ましく「国民の生命と財産を守る」ごっこをしたいものが続々出てくるだろう。…報復への報復、それへの報復、「報復の連鎖」で血をたぎらせるものが加速度的に増えていく。
自分で「国民の安全のために」と称してせっせと将来の「火種」をつくり続け、大火事になると今度は「皆さんのために私が先頭で消してみせます」などという、悪魔のサイクル…。「政治家なんて所詮 “ マッチポンプ ”の生業をしているだけさ」と揶揄されても…、この有様では…的を射ているというしかない)
ご希望通り、名前は残るだろう。日本のその後にテロと戦火という悲劇をもらたした威勢の良い首相として…。

そして、「死人に口なし」…。兵士の死は、国家の英霊・武勇伝として祭り上げられ、兵士たちだけが知る呪いと憤怒は、隠蔽・粉飾され、次の戦闘準備のため、国民への敵愾心の扇動と、「国家にささげる死」への賛美のキャンペーンに利用されるだけである。

BBC MIDDLE EAST   http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28867627 
過去の歴史を反省もせず、「集団的自衛権」に陶酔する現内閣のおかげで、
この哀しみにくれる家族の姿が、今後日本でみられることになるかもしれない。

湯川問題に関しては、「世に倦む日々」でも詳しい分析が行われており、おおいに参考になる。
http://critic20.exblog.jp/22512196/

クリミア半島をロシアが併合したことに関して、別の視点を提供したい。
両方の言い分を聞かないとフェアではないだろう。

新生ウクライナ1 ヨーロッパの報道 ロシアTV European media's
https://www.youtube.com/watch?v=RWlcoRL3qMM
2014年2月27日 ロシア第一放送 私見ですが、新生ウクライナは、極右運動家のステパン・バンデラを英雄と崇める西ウク­ライナの国粋主義者らが、デモで、正統な選挙で選ばれたヤヌコビッチ大統領を追い出し­て成立。2004年のオレンジ革命も、同じ国粋主義者デモが、大統領選挙に不服でやり­直し選挙を強要した事件です。

新生ウクライナ2 政府高官がテロリストに支援要請 ロシアTV 
Ukraine asked Chechen guerilla for support  
https://www.youtube.com/watch?v=nUX0AMNiGXA
マイダンのデモで活躍して、新生ウクライナの国家安全保障・国防会議次官に就任した、­ウクライナ極右団体「右派」代表ドミトリイ・ヤロシュは、アルカイダと関係のあるチェ­チェン武装ゲリラに協力を要請しました。2014年3月2日 ロシア第一放送

新生ウクライナ3 まるで無政府時代 1 ロシアTV 
Ukraine as if in period of interregnum 1
https://www.youtube.com/watch?v=6ld-8c-gtlo
キエフは今?在ウクライナ日本国大使館さえバリケードで接近不能。デモ隊が国家占領。­ウクライナは無政府時代の権力争い Ukraine battle for power during the interregnum 2014年3月2日 ロシア第一放送

新生ウクライナ4 まるで無政府時代 2 ロシアTV 
Ukraine as if in period of interregnum 2
https://www.youtube.com/watch?v=7nfWzUgdiCU
ウクライナは無政府時代の権力争い 続き Ukraine battle for power during the interregnum part 2 2014年3月2日 ロシア第一放送  革命前は、ウクライナへの郵便物は必ず届きました。革命中は、小包は、半分中身がすり­替えられて、半分だけ届き、今は、全く届きません。日本在住の奥さんイリーナと二人の­友人のウクライナ女性。一人は、リヴォフなので新生ウクライナ。もう一人は、クリミア­なので、もうすぐロシア人。イリーナは、東ウクライナで、先行き不透明。半年前に、ウ­クライナのパスポートをやっと更新したのに、ロシア併合なら、またパスポートを作るの­かと心配。ウクライナでパスポート更新は5万円。実際には、現地に行って出来上がるま­で2ヶ月は待つから、往復の旅費と生活費で50万円はかかる。

新生ウクライナ5 革命直前の市街戦 1 ロシアTV 
Kiev's street fighting just before revolution 1 
https://www.youtube.com/watch?v=r-qfBJxtZak
ウクライナ革命の4日まえのキエフの戦い 前編 2014年2月18日 ロシア第一放送

新生ウクライナ6 革命直前の市街戦 2 ロシアTV 
Kiev's street fighting just before revolution 2
https://www.youtube.com/watch?v=XcegFA6o8es
新生ウクライナ、2月22日のマイダン革命の4日前は、キエフで市街戦 (後編) Kiev's street fighting four days before the Maidan revolution part 2  2014年2月18日 ロシア第一放送


 浦和レッズの一部サポーターが、会場前で「JAPANESE ONLY」(日本人以外お断り)という横断幕を掲げた問題で、チーム側が「無観客試合」などの厳しい制裁を受けた。
 「○○○○○ ONLY」は米国での黒人差別の際にも多用された典型的差別表現だ。外国人サポーターは「差別主義者だ!」と憤慨しており、大変不愉快な横断幕である。
 この横断幕を掲げた数名の愚かなサポーターは、「ゴール裏は聖地、そこに外国人が入ると、応援の統制がとれなくなるから」と、外国人排除の明確な意図を認めている。Jリーグ側は、チームマネジメントと警備会社などの杜撰を指摘した。だがこれを横目で見ながら、「またやってらあ」と「見てみぬふりをした」者も多いことだろう。数名のサポーターの責任に帰していいとは思われない。差別やイジメはサイレントマジョリティを前提に横行するものだ。

 浦和レッズの淵田社長は「差別がなくなるよう断固として取り組んで参ります」と謝罪した。厳密には人間社会から「差別がなくなる」ことはない。差別は絶えず醸成され発現してくるものであり、だからこそ、それと不断に闘う努力こそが大切だ。社長の言葉は、そういう決意表明と期待したい。だが、今後、いたるところで差別排外主義の行為は増えるだろう。わが国のトップがその先陣をきっているからである。

「差別主義の国」とのイメージが広がる日本
不満を外に向けてウサを晴らさせ、ナショナリズムで格差を誤魔化すこの国のトップ
 最近東京あたりで頻発している在日外国人(特に在日韓国人)への尾篭なヘイトスピーチも、国際機関から疑義を提示されるレベルとなっている。
 サッカーでの一部サポーターの薄っぺらいナショナリズムごっこといい、最近の日本の風潮は、歴史意識と国際感覚の大幅後退ともいえる愚かさを見せ付けている。
 これらの代表選手が、安部晋三氏の靖国神社への、政治的利害絡み&年末駆け込みドサクサ紛れの打算的参拝行為であろう。それ以前から石原慎太郎氏の「第三国人」発言でも、差別意識の顕在化が端的であった。
 これが、現政権の目指す「美しい国」なのだろう。それはナチスが目指した「純潔の第三帝国」なる理想に重なって見える。

日本の差別排外主義の背景にあるもの
 日本株を一時的に上げて、含み損を回復した子株主のご機嫌をとってみせたつもりだろうが、そのほとんどは米国の金融緩和の最後の冒険にささえられたものだ。そして見せかけだけのファンダメンタルの変化の一方で、国民の財布に一服感はないどころか、歯止めをはずされそうな消費税増税で気分は冷え込んでいる。
 隣国中国の軍備増強に警戒感を煽るのも結構だが、その一方で、「世界第二の経済大国」の座を隣国に奪われたという挫折感を募らせるあまり、嫌中、嫌韓の見出しが躍っている。
 これまで貧しかった中国や韓国への日本人による差別意識が顕在化しているだけであろう。戦後、戦争責任への自覚が希薄なまま、米国の軍事力に頼りながら商売に専念し、それを「成功」と勘違いして、産業公害などを長期にわたって放置してきたし、未だに放置したままだ。
 経済成長のツケを押し付けた自国民の犠牲さえ見てみぬふりをしながら、一方で、隣国の貧しさを、上から目線で小馬鹿にしてきたことのツケが回って来ているだけである。人間、馬鹿にされれば、「なにくそ精神」で巨大な成り上がりパワーを発揮するのだ。当たり前の構造だ。それはかつての日本人も全く同じだ。中国の問題点はほとんどすべて日本が経験してきたことだ。他国に追い越されかけていることに狼狽し、その主な原因である若い世代を育てることに手を抜いてきたこの30年の自国自身の責任を棚に上げ、自分たちの歴史すら正視できないで、他国へ八つ当たりしている情けない国になりかけている。
 こんな状況では憂さ晴らしの排外主義に拍車がかかり、日本の品格は落ち込む一方になるだろう。

一日の始まりっていう明るい感じの戦時中…どうなの?

最近のNHKの朝ドラ、戦時中の生活を楽しく能天気に描きすぎてないだろうか?
国民服着せて質素な雰囲気だけは演出してるけど、大昔から変わらぬ和気あいあいの、なぁ~んにも実感のないホンワカムード…。空襲警報だけに、いきなり慌てる人々。
あんな、のんびりした銃後って、どこにあったのかしら? そりゃのんびりしてた人も一定数いただろうよ。それに、空襲を除いては戦場の苛烈さとは現象面では比較にならんだろう。だが、少なくとも私のおふくろは、勤労学徒動員で、全身氷になるような凍てついた体育館で、風船爆弾や軍用無線機を、軍人のきびしい監督下で強制労働のように働かせられながら作らされ、ついに体を壊して手術する羽目になった。
追い討ちの空襲では、死線をさまよいながらも辛くも生き残ったが、ひどい栄養失調で、「やむなく可愛がっていたウサギを締め殺して、泣きながら食べたことが一生忘れられない」と、しんみり話していた。
粗末でいい加減な手術の後遺症は、「その後の生活に一生重荷で付きまとう事になった」と、戦争を深く恨んでいた。

凄惨な日常
おふくろをはじめとした勤労学徒の女生徒は、背中に大きく重い軍用無線機を背負い、列車に乗って運搬していたらしい。(なぜ生徒に運ばせたりしたのか?は聞きそびれた…)
運搬途中、列車が鉄橋にさしかかると、米軍機から機銃掃射を受けて、列車が炎上した。炎に包まれ、鉄橋から友人の女学生が次々に川に落ちていく修羅場を体験している。
まあ、こんなシーンを朝ドラで見せると、吐き気をもよおすだろうという理由で、なかったことにするのだろうが、中途半端なシーンで戦争の痛みを低く見積もらせてもいいのかな? 
まさか、あの会長のふりまく「ネジ締めなおしてやる」発言むんむんの雰囲気から、ヒラメ的に自主規制して戦争の残酷さの過少評価を意図的に盛り込んだりする制作者が現れて来るんじゃないか、なんて思いたく無いところだが…。
でも、あの会長の取り巻きのカルトな面々をみると、「隠れた意図」なんていう陰謀めいたことを、ちっぽけな庶民の一人としては、思わず心配しまうんですが…。これ、神経質にすぎる?…
当時の庶民は、アメリカ敵機も嫌だが、勉強したい盛りの学徒を日常的に児童労働に狩り出して強制労働させる軍部の姿はもっと嫌、というより恐怖だったろう。
だが、朝ドラでは、そんなシーンはほとんど出てこない。別に、見せたからって、朝の活力をすぎますかねえ?    見せない理由にしているだけではないかな? 

「カーネーション」などは、大好きなストーリーだったが、こと戦時中の描き方に関しては同じ程度だったような。
敵を米軍機だけに絞ったりしているからA級戦犯持ち上げたくなるんじゃないの? 考えすぎでしょうか?
でも戦前、戦時中にメディアが果たした役割は絶大ですぞ。自らの仕事に民間企業並の警戒心があるかな?

朝ドラがおわって、大好きな有働アナがアサイチで、「戦争って嫌よね」、とはおしゃるが、「どの程度嫌なの?」「安部さんが嫌がる程度にいやなの?」とかが、結構重要ではないでしょうか。

投稿者 :元日本軍兵士の遺族  2013年12月27日(金) 10:35   
http://ww3.tiki.ne.jp/~jcn-o/morinaga-hiso-oyahukoumono-blog-version2.htm
 昨年、年末押し迫って、国民が大忙しの最中ならドサクサ紛れに参拝してもリアクションが少ないだろう、という政治屋の発想丸出しの靖国参拝。
 これに関して、旧軍兵士の遺族として何度でも言わせてもらう。あなたを歓迎している亡き兵士、その御霊は貴方の前には居ない、と。
 こういう参拝の仕方そのものに、過去の戦没者の気持ちを汲みとろうという気持ちが見られない。
 現世の利害に直結したイデオロギーむき出しの人間集団との利害関係から、事を進めたことがよく見て取れる。すでに安部氏はそのような談話を恥ずかしげもなく出しているらしい。
 戦没者が果たして、こんな政治屋の発想そのものをありがたく思うだろうか? そもそも戦没者は靖国だけにいるのではない。ほとんどの戦没者は、靖国だけを愛好する歴代内閣が全く努力しなかった結果、或いは遺骨収集に取り組む人々を「軍国主義者」と罵倒してきた左翼の共同作業のおかげで、遺骨として海外の戦地に野ざらしにされたまま放置されている。わが親の所属する“靖国を奉る”戦友会が、老体にムチ打って海外に放置された戦友たちの遺骨収集の署名を集め、厚生省へ提出した時、官僚は何を言ったか?「相手国の心情の手前、回収できない」だ。
 なんたる詭弁、なんたる怠惰。さすれば、「相手国の心情をまとめて逆なでする」安倍首相の行動は、遺骨回収という難事業を懸命に遠ざけて仕事を減らしたい官僚の期待?にもしっかり応えることになる。
 少しでも戦没者や遺族関係者への「心」を云々するなら、このような矛盾した現実への説明責任をきっちり果たすべきだろう。

 戦没者への追悼の念とは、戦没者の気持ちを想像する心である。
 では戦没者の気持ちとはなにか?それこそ千差万別であろうが、それを良く考えたことがない事だけは良くわかる。遺族会は、あたかも戦没者の代表・総意のように「歓迎」を表明するが、靖国を奉りつつも歴代首相の靖国参拝に憤りを持つ戦友会もある。現代の政治家に「心がない」こと、靖国を自己都合で政治利用している事は、特に、戦地を訪れて、被侵略国との交流を懸命に続けてきた戦友会・遺族会にとっては「見ればわかる」事だからだ。

 国のために殉じた英霊というカテゴリーなど関係なく、戦没者には私も頭を下げる。だが同時に、侵略した相手国の犠牲者、闘った相手国の犠牲になった兵士にも頭を下げる。これはすべて戦争という痛みを想像する中での追悼であり、くどくど説明する必要もない、当たり前の礼儀だ。
 こんな礼儀も実行できない想像力の欠落した駆け引き政治屋がパフォーマンスで靖国で頭を下げても、その先で「何かを語る死者」は居ないというべきであろう。
 こんな礼儀知らずの靖国参拝を「美しい国・日本」というのなら、それは日本語という民族の文化の基本を無意味化する暴挙でもあり、言語で理念を語るべき政治家にあるまじき姿だ。


【参考記事】
仲井真弘多にリコールを - 12/27のNHKの異様な奉祝報道 

12/27の夜、仲井真弘多が辺野古埋め立てを容認した記者会見の報道があった。テレビではNHKしか番組がなく、7時のニュースとNW9を見るしかなかった。年末で冬休みのため、報ステとNEWS23を見ることができない。NW9と報ステでは、かなり論調が違ったはずで、視点と立場が異なり、流す映像が違っただろうと思うが、それを確認するころができなかった。知事公邸の会見で仲井真弘多に噛みついていたのは、TBSの金平茂紀だ。NEWS23の放送があれば、岸井成格が仲井真弘多を一刀両断するコメントを吐いただろう。安倍晋三は周到に、政府に批判的な報道番組が仕事納めをした機を狙い、辺野古埋め立て容認に政治をセットし、靖国参拝を強行している。国民の間に批判が広がって、支持率下落に繋がる影響が最小限になるよう、狡猾にタイミングを選んでいる。NHKの画面の前で歯噛みしていたが、ふと、なるほど、数年後はこうなるのかという考えが頭をかすめた。安倍晋三にとっては、この報道環境が理想であり、あるべきマスコミと国民の姿なのである。政府に不満や批判を言う放送局が皆無で、安倍晋三を礼賛する報道と演出ばかりで埋められ、国民が安倍晋三の政治に満足し、政府の政策に納得し、番組キャスターを媒介して安倍晋三と国民が常に一体化するような、そのような共同体の図が理想なのだ。つまり、北朝鮮と同じ政治社会である。朝鮮中央放送しかない環境だ。

しみんうんどう【市民運動】 

自由で平等な市民社会と平和で健康な市民生活を実現するため,それを妨げるさまざまな力に対して,連帯して抵抗し,市民的自由の拡大と市民生活の擁護を図ろうとする運動。歴史的には,17,18世紀,イギリス,フランス,アメリカで都市ブルジョアジーが王政や植民地支配に反抗し,市民的自由を獲得していった市民革命の経験に,古典的な市民運動の原型が求められる。 現代の市民運動は,すでに手にした市民的自由を武器に,核兵器反対,人種・性別など差別の撤廃,人権擁護,軍事基地撤去,公共開発事業の阻止,公害反対,自然保護,情報公開法の要求,公選制の拡大,嫌煙権の要求など,市民の自由権と社会(生存)権を守る多様な目標を掲げ,国際,国内,地域社会で自発的な運動を展開している。

kotobank.jp/

市民運動でググルと4番目に、市民運動の在り方を論じる以下のような意見もある。
http://agora-web.jp/archives/1476540.html
“「典型的」な日本の悪しき市民運動の道” という表現も刺激的だ。

でも、読んでみると、なんだか、おかしい。かっこよさげなホームページで、もったいぶった意見がたいそう陳列されているが、ここに欠けているのは何だろう。
市民運動の在り方を形式論で論じているようで、こういう批判は、物分りの良い運動スタイルの強要により安易な政治的妥協に誘導するレトリックとなり得るのではないか。ここのサイトでは、原子力推進の主張が積極的に展開されているようだ。それは、それで一つの意見として傾聴するに値する。だが、忘れられたかのように論じられていないのは、痛みを受けた人々と共感しあい、人間の尊厳を守ろうとする心をベースとした、「市民的資質」ではないか。


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